2018/12/13

桜の木に逃げ込んだゴイサギ幼鳥(野鳥)



2018年8月下旬

池の畔にあるゴイサギNycticorax nycticorax)の昼塒の様子をまた見に来ました。
飛んで逃げた幼鳥(別名ホシゴイ)が岸辺に生えた桜の木に着陸しました。
樹上で辺りをキョロキョロと見回しています。

対岸から望遠レンズで狙う私を警戒しているようです。
この日の私は白いシャツを着ていたので、目立ち過ぎたのでしょう。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


ゴイサギ(野鳥)幼鳥@池畔:桜樹上

2018/12/12

スズバチ♀の探餌飛翔



2018年9月上旬

駐車場の隅に植栽された灌木(樹種不明)の周囲をスズバチ♀(Oreumenes decoratus)が飛び回っていました。
蜂を見失った後、茂みの中にスズバチの泥巣があるのではないかと探しても見つかりませんでした。
したがって、おそらくスズバチ♀が獲物となるイモムシ類を探し回っていたのでしょう。

この灌木は最初、柳の仲間かと思ったのですが、今思えばブッドレアのような気もしてきました(花が咲いていないので分かりません)。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


日没後に塒のトンネルから飛び出すコウモリの群れと衝突事故【暗視映像】



2015年9月上旬・午後18:23〜18:55

夜行性コウモリ(種名不詳;ユビナガコウモリなど?)の群れが集団塒のトンネルから日没とともに採餌活動に飛び出していく様子を記録してみました。
ボックスカルバートのトンネルの入口から中に数m入った地点に三脚を立て、赤外線の暗視カメラを出入り口に向けてセットしました。

カメラをやや仰角にしてトンネル出口の天井付近を狙います。

これまでの観察で、コウモリは日没時刻の約30分後に離塒することが分かっています。
この日の日の入り時刻は18:08、月齢18.5。
離塒の時刻が近づくと覚醒したコウモリがトンネル内で飛び回り始め、暗闇で往復するようになります。
出口から外に少しだけ飛び出して外界の明るさを確認すると慌てたようにUターンしてトンネル内に引き返す、という行動をしばらく繰り返します。
この引き返す行動が、トンネルの出口付近で見ている私を警戒するために起こるのか、確かめるために、無人カメラで撮ることにしたのです。

充分に暗くなるとトンネルからコウモリの大群が続々と飛び出して夜の採餌活動を始めます。
カメラを回収して長撮りした映像を見直すと、離塒前の往復飛翔がしっかり記録されていました。
初めのうちコウモリは、少し外に飛び出してから未だ残照が明るいと分かるとすぐに引き返しています。
コウモリの餌となる夜行性の蛾などの昆虫も飛び回っていました。
動画の画面が次第に暗くなるのは赤外線投光機のバッテリーがすぐに消耗するせいで、30分で切れてしまいました。

そして驚きの衝撃映像が撮れていました。
外の明るさを確かめる偵察から戻って来た1頭のコウモリがカメラ(または三脚)を避け切れずに激突したようで、バーン!とすごい音がトンネル内に反響しました。
衝突シーンを1/4倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:41〜0:58)
超音波を用いたコウモリのエコロケーション(反響定位)は完璧だと思っていたので、まさかこんな分かりやすい障害物を避けきれずに衝突事故が起きるとは予想外でした。
経験の浅い若い個体が油断したのかな?
静止したカメラを獲物と誤認して襲いかかったとは考えにくいでしょう。

撮影機材からコウモリのエコロケーションを乱すような人工的な超音波が発せられていたのかな?
暗闇で光るビデオカメラの液晶画面を袋で覆い隠しておくべきでした。

狭いトンネル空間を同種のコウモリが群れで一斉に飛び回る際は、エコロケーションの混信やそれに伴う衝突事故が起こりやすいのかもしれません。
同種の群れで飛行中に超音波の混信を防ぐ仕組みについて、日本のユビナガコウモリを用いた研究の成果が最近報告されていました。
【参考】:「群れの中のコウモリは反響定位信号を変えてカクテルパーティー問題の解決を図る
ヒトでも似たようなカクテルパーティー現象が知られています。

"Bats enhance their call identities to solve the cocktail party problem"
Kazuma Hase, Yukimi Kadoya, Yosuke Maitani, Takara Miyamoto, Kohta I Kobayasi & Shizuko Hiryu
Communications Biology volume 1, Article number: 39 (2018)


カメラに激突したコウモリが無事とは思えません。
松原始『カラス先生のはじめてのいきもの観察』によると、

コウモリはとても華奢で脆い動物だ。畑正憲が書いていたが、帽子ではたいただけでも死んでしまうことがあるというし、軽量化のためか首の周囲の筋肉がひどく薄くて、他の小動物と同じように首をつまんで持つと頸動脈が圧迫されて危険だとか。(p112より引用)

カメラを回収するときに周囲をもっと注意深く見ていれば、もしかすると犠牲になったコウモリの死骸を回収できたかもしれません。
見落として貴重な標本を採集できなかったのが残念です。
後日の定点観察でも同じような撮影を繰り返したのですが、不幸な衝突事故が起きたのは、この一度だけでした。

この塒を利用している群れの個体数を知りたいところです。

しかし、長いトンネルの両端から出入りしていること、コウモリが出戻り飛翔をすること、この2つの理由から、カウント出来ていません。
(反対側のトンネル出口を同時に監視するビデオカメラがもう一台必要です。)
例えば自動ドアに使われるような赤外線センサーをトンネル出口に設置したとしても、コウモリがセンサーを横切る向きまで正しく判定できるのでしょうか?


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

ところで、動画撮影を定点カメラに任せた私はトンネルの反対側の出口に急いで回り込み、飛び出してくるコウモリの写真をなんとか撮ろうと奮闘していました。
高速で飛び回るコウモリを「数撃ちゃ当たる式」でバシバシと闇雲に撮りまくっても、コウモリの種類を同定できるような満足の行く写真は撮れませんでした。
カメラのストロボが発する強烈な閃光とコンデンサーに急速充電するチュイーン♪という超音波が野生のコウモリに悪影響を及ぼしそうで、ストロボを乱用するのは気が引けます。
もしも私の撮影活動のせいでコウモリが嫌がったり恐怖を抱いたりして、このトンネルをねぐらとして利用しなくなったら、元も子もありません。
かと言って、赤外線の暗視映像だけではコウモリを同定できず、素人が許可なくコウモリを捕獲することも法律で禁じられています。
どうすりゃイイのよ?
一つの望みは、バット・ディテクターという装置を手に入れてコウモリが発する超音波の鳴き声を聞けるようになったら、声紋解析でコウモリの種類を判別できるかもしれません。




この集団塒を見つけた2015年は、主にトンネルの出入り口の外から定点観察・撮影しました。
コウモリが出産・育児をする繁殖期は特に塒の保護・保全に配慮するようにという注意を本で読んだからです。
この年はトンネルの入り口から中に数m入るだけに留め、奥まで入ってコウモリの集団塒を直接調べに行きませんでした。


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