2023/12/30

探餌徘徊する野ネズミがニホンアナグマの巣穴にも出入り【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年5月中旬 

ニホンアナグマ♀(Meles anakuma)の営巣地(セット)を監視している自動センサーカメラに写った野ネズミ(ノネズミ)の動画をまとめてみました。 

手前の巣穴Lと奥の巣穴Rの2つが二次林の林床に掘られて並んでいます。 
画面の手前の左からハリギリ(別名センノキ)の棘だらけの細い倒木が横に突き出しているせいで、奥の巣穴Rが見えにくくなっています。 


シーン1・5/12・午後20:11・(@0:00〜) 
晩に2つの巣穴の中間地点をうろついていた野ネズミが、手前の巣穴Lに入りました。 
そのまま出てこなかったので、一時的な不法侵入ではなくアナグマと野ネズミが同居しているのでしょうか?
同じ穴のむじな


シーン2・5/13・午前0:45・(@0:40〜) 
日付が変わった深夜にも野ネズミが餌を探し歩いていました。 
アナグマ♀が巣材を集めた結果、営巣地(セット)周辺の地面は落ち葉がきれいに取り除かれて裸地になっています。 
したがって、野ネズミにとって餌が少ない環境なのではないかと私は思うのですが、どうでしょうか? 


シーン3・5/13・午前1:40・(@1:40〜) 
画面の右端をうろついています。 


シーン4・5/13・午後20:34・(@1:55〜) 
同じ日の晩にも野ネズミが活動しています。 
画面の右端を右へ。 


シーン5・5/13・午後20:52・(@2:00〜) 
画面の右下エリアを徘徊していた野ネズミが、手前の巣穴Lに入りました。 
しばらくすると、同じ巣穴Lから外にピョンと飛び出してきました。 
巣の主であるアナグマに追い払われて慌てて出てきたようにも見えますが、定かではありません。 
そのまま左へ移動して行きました。 


シーン6・5/13・午後20:00・(@2:36〜) 
野ネズミがアクセストレンチのスロープを辿ってそのまま巣穴Lに入りました。 
しばらくすると、同じ巣穴Lから右へピョンと飛び出して、右へ立ち去りました。 


シーン7・5/14・午前1:35・(@3:14〜) 
日付が変わった深夜、雨が結構激しく降っています。 
野ネズミが広場を右へ駆け抜けました。 

余談ですが、その後にちょっと面白いシーンが撮れていました。 
黒い甲虫が画面の右下から登場したのです。 
なんとなくゴキブリやマイマイカブリのように見えます。 
雨が降ると、マイマイカブリの獲物となるカタツムリがよく取れるようになるのかもしれません。 
そのまま地面を歩いて入巣Lしました。 
雨宿りに来たのかな? 
もしも謎の甲虫と野ネズミがニアミスしていたら、暗闇でもその場で野ネズミが虫を捕食したでしょうか? 


シーン8・5/14・午後20:08・(@3:40〜) 
同じ日の晩、雨は止んでいました。 
野ネズミが左奥の広場をうろちょろ探餌徘徊してから、奥の巣穴Rに入りました。 


シーン9・5/14・午後21:26・(@4:30〜) 
巣穴Rにちょっと入って探索してから、奥の灌木林へ。 


シーン10・5/15・午前1:52・(@5:10〜) 
日付が変わった深夜未明、激しい雨が降っています。 
野ネズミが画面左下の茂みの陰から巣口Lを通って右へ。 


シーン11・5/15・午前2:50・(@5:30〜) 
1時間後もまだ雨が降り続いています。 
奥の広場を野ネズミが右から左へ。 


シーン12・5/15・午後19:25・(@5:44〜) 
同じ日の晩には雨が止んでいました。 
巣口Rの奥の広場をウロチョロしていた野ネズミが、林床を右上に走り去りました。 


シーン13・5/15・午後20:07・(@6:11〜) 
広場から右へ。 


巣口Lの近くにトレイルカメラを設置しなおせば、野ネズミがアナグマと同居しているかどうか分かると思ったのですが、依然としてはっきりしません。 
巣内のアナグマが怒って侵入者の野ネズミを外に追い払っている様子はありません。 
探餌徘徊中の野ネズミは、単に「穴があったら入りたい」という性質があるだけかもしれません(探索行動)。 

※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 

 

5/17の撮影分も追加して同じ1本の動画にまとめようとしても、なぜか連結できなかったので、ブログ限定で公開しておきます。 

シーン14・5/17・午後19:30・ 
画面の左端に居た野ネズミが、そのまま左に立ち去りました。 


庭で落葉したカエデ樹上に現れたコガタスズメバチの古巣:2018年

2018年12月上旬・午後・くもり

民家の庭木が落葉した後に、コガタスズメバチVespa analis insularis)の古巣を見つけました。 
初冬でコロニーが解散した後ですから、成虫の出入りはありません。 
コガタスズメバチはヒトへの攻撃性がそれほど高くなく、当地(東北地方の雪国)では巣があまり大きく育ちません。
夏に横を通りかかっても巣の存在に気付きませんでした。

このように「知らぬが仏」という事例が多いことから、少なくともコガタスズメバチに関しては、人家の近くに巣を作っても、ほぼ問題なく共存できると私は考えます。
コロニーが解散するまで干渉せずに放っておけば良いのです。
下手に駆除しようとするから、蜂に反撃されて刺傷事故が起きるのです。
むしろコガタスズメバチが庭木に営巣したおかげで、周囲の庭や家庭菜園で害虫の発生が抑えられたはずです。
ヒトの知らない間にスズメバチは重要な生態系サービスを担っています。
ミツバチなどのハナバチ類が植物の花を受粉してくれる生態系サービスについては一般人でも理解されているようですが、スズメバチやアシナガバチなど社会性カリバチについてはその危険性ばかりが過剰に喧伝されているのが残念です。

蜂好きが「べき論」を言ったところで反感を買うばかりですが、身近にスズメバチの巣を見つけたら、まずはその種類を正しく見分けることが大切です。
巣の形状や営巣環境などからスズメバチの種類をおおよそ推測することができます。
マスコミがオオスズメバチへの恐怖を毎年煽るので強烈な印象に残り、虫に詳しくない人は最悪を想定してしまいがちです。
しかし、必ずしもオオスズメバチの巣とは限りません。
オオスズメバチは地中に営巣する種類であって、樹上には決して巣を作りません。
そもそもオオスズメバチが営巣するのは、よほど自然豊かな環境(山林)になります。
知識がなくて不必要に怖がる結果、スズメバチに対して不寛容になっている(見つけ次第、皆殺しにすべきだ!)ケースが多いと私は感じます。


完全に落葉した後でも特徴的な翼果が枝に残っていたことから、営巣木の樹種はカエデの仲間[(おそらくイロハモミジ(=イロハカエデ)]と分かりました。


小川を歩いて遡上して丸木橋の下をくぐり抜けるアオサギ【野鳥:トレイルカメラ:暗視映像】

 

2023年5月中旬・午後18:23・気温16℃(日の入り時刻は午後18:44) 

日没前の夕方なのになぜか暗い日で、赤外線の暗視モードでトレイルカメラが起動しました。 
小川の中に1羽のアオサギArdea cinerea jouyi)が来ていました。 
ゆっくり歩いて右岸を上流に向かって遡っています。 
頭を少し下げて、丸木橋の下をくぐり抜けました。 
左岸の水際に注目して、獲物となる小魚を探しているようです。 

画面の左から右に向かって緩やかに流れている小川の上空で、小虫が飛び回っていますが、蚊柱というほど密集していません。 

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