2021/05/01

冠雪したハナミズキの樹上で赤い実を食べるヒヨドリの群れ【HD動画&ハイスピード動画】(冬の野鳥)

 

2021年1月上旬・午後12:15頃・小雪 

大雪が降った翌日、ハナミズキ(別名アメリカヤマボウシ)の並木道でヒヨドリHypsipetes amaurotis)の群れが騒々しく鳴き交わしながら集まって赤い実を食べていました。 
真っ赤に熟した果実が冠雪した枝に残っていて、非常によく目立ちます。 
ハナミズキの熟果をヒヨドリはひと粒ずつ啄んで丸呑みします。 
ヒヨドリはハナミズキの枝についている赤い熟果を嘴で挟むと首をクイッと捻って摘果します。 
このときたまに赤い熟果を落としてしまうことがありました。 
果実の質によって意図的に取捨選択していたら面白いのですが、ただのうっかりミスかもしれません。 
例えば、嘴で摘んだ感触が固すぎると未熟と判断しているのかな? 

ヒヨドリの群れは同じハナミズキの樹でも互いに離れた枝で採食していました。 
餌は豊富なので、互いに喧嘩になることはありませんでした。 

ハナミズキの街路樹に離合集散するヒヨドリの羽ばたきを240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@2:42〜) 
ヒヨドリが飛び立つと反動で枝から落雪する様も絵になります。 
飛来して着陸するシーンの羽ばたきも見応えがあります。 
枝の手前でホバリング(停空飛翔)を披露することもありました。 

(ハチドリと違って)中小型のからだの鳥には、ホバリングはかなり難しいのですが、全長28cmという体格で、短時間ながら自力でホバリングができる鳥がいます。ヒヨドリです。ハチドリと同じく花のみつを好むこの鳥は、意外に器用だったりするのです。 (小宮輝之『鳥の食べもの&とり方・食べ方図鑑』p54より引用)

最後は赤い実を嘴に咥えたまま飛び去る個体が撮れていました。 

▼関連記事(2年前の秋に撮影:落葉前の紅葉シーズン) 
ハナミズキの赤い実を採食するヒヨドリの群れ(野鳥)


ヒヨドリの群れが居なくなってから現場検証すると、ハナミズキ樹下の歩道には大量の落果が散乱していました。 
それに混じっておそらく鳥の糞らしき落とし物もありました。 
赤い実を食べた鳥の糞には未消化の種子が混じっているはずで、野鳥はハナミズキの種子散布に貢献しています。 

ハナミズキの落果と茶色い糞@雪道

ちなみに、ハナミズキと並んで少し離れたところに植栽された別種の落葉性街路樹にはオレンジ色〜朱色の実を大量に付けていたのに、ヒヨドリは全く食べませんでした。
樹種不明ですが、花が咲くまで通って調査中です。
実の付き方はピラカンサと似てたのですが、落葉樹なので違います。

ちなみに、ピラカンサという和名の木はなくて、ピラカンサ属の総称なのだそうです。
カマツカやウメモドキなどと迷ったのですが、5月中旬に現場を再訪すると白い花と羽状複葉の若葉からナナカマドと樹種が判明しました。

収穫後のリンゴ園で交尾するニホンザル♀♂

 

2020年12月上旬・午後12:00頃・くもり 

収穫が終わった山麓のリンゴ園で野生ニホンザルMacaca fuscata fuscata)の群れを観察していると交尾が始まりました。 
冬はニホンザルの発情期で、発情した成熟個体は顔や尻、外性器が赤くなります。
▼関連記事(5年前、岩山で撮影) 
ニホンザル♂を毛繕いする発情♀(求愛・誘惑・前戯) 
野生ニホンザルの交尾
落葉したリンゴの木の下で若い♂が座り込んで何かを食べています。 
左から現れた♀が♂に近づくと、左手を♂の背中に掛けました(プレゼンティング)。 
2頭はスルリと体勢を入れ替えると、♀の背後に回り込んだ♂がマウントして交尾を始めました。 
♂がマウンティングしながら腰をスラストすると、♀は♂を振り返って顔を仰ぎ見ます。 
同時に♀は片手を伸ばして♂の顔や肩の毛を掴みました。 
擬人化すると♀が♂を払いのけるような仕草に見えますが、♀の方から♂を誘惑してますし交尾の度に見られるので、これもニホンザル♀特有の性行動なのでしょう。 
マウントした♂は歯を剥き出しにして叫び、興奮状態です。 
右手で♀の腰を何度も叩きました。 
 交尾時間は短くてすぐに離れましたが、♂の陰茎の状態は確認できませんでした。 
♀の外性器に♂の精液が付着しているかどうかも私には見えませんでした。 
※岩合光昭『スノーモンキー』という写真集のp102に「♀の尻に白く精液がかたまっている」と題した生態写真が掲載されていました。
交尾後の♀♂カップルは少し離れると、落ちていた熟柿?や下草を食べ始めました。 

少し休んだ後で再び交尾しました。 
今度は♂が♀を追いかけて2回目の交尾が始まりました。 
(猿の個体識別が出来ていませんし、私が♀から一瞬目を離してしまったので、♂が別個体の♀に交尾を挑んだ可能性も否定できません。同じ♀♂ペアの交尾と思って話を続けます。) 
2回目の交尾は周囲に障害物がなく、しっかりと一部始終を動画に記録することが出来ました。 
マウントされた♀が振り返って♂を仰ぎ見たときに顔の紅潮がやや薄く乳首が胸に見えなかったので、未経産の若い♀のようです。 
♀♂間の交尾ではなく♂同士の順位行動なのか?と迷ったのですが、マウントされた個体の股間を見ると睾丸が無いので♀で間違いないと思います。
交尾後の♀♂ペアは隣りに座り、餌を頬張った口をモグモグさせています。 

小休止後に3回目の交尾が始まりました。 
今回も♀が交尾を求めました(プレゼンティング)。 
♂を腰に乗せたまま♀が歩き回ります。 
♀にマウントしている♂はよく見ると、足裏を♀の脹脛に乗せていました。 
そうしないと♂は陰茎が届かず♀に挿入できないのかな? 
 交尾が済むと、♀が♂の毛繕いを始めました。 
♀の方が♂にずいぶん惚れてる印象です。 
♂は採食しながら♀の毛繕いを受け、やがて寝そべりました。 

 交尾を繰り返す♀♂ペアの手前でそれまで無心で下草を採食していた経産♀bがおもむろに立ち上がると、仲睦まじく後戯の毛繕いを続けているペアに歩み寄りました。 
パートナー♂に毛繕いしていた若い♀aが怖がって♂の背後に隠れました。 
年齢も群れ内の序列(力関係)も♀a<♀bのようです。 
今度は経産♀bが♂の毛繕いをはじめました。 
♀aは♀bを恐れて逃げてしまいました。 
♀bは若い♂を横取りして交尾を求めているのでしょうか? (母親が息子にただスキンシップしているだけかもしれません。) 
しかし別個体♀cが通りかかると、♀bに毛繕いを受けていた♂は♀cの尻を追いかけ始めました。 
ニホンザルは乱婚ですから、♂が新しい♀と次々に交尾してもおかしくはありません。 
♀bが振られた格好になりましたが、♀bと♀cは同じぐらいの年格好(ベテランの経産婦)に見えます。 
♂が♀cを追いかけたのは♀bから離れるための口実で、実はお気に入りのパートナー♀aを探しに行ったのかもしれません。 

数分後、リンゴ園の端で再び交尾するニホンザルがいました。 
個体識別できていませんが、さっきと同じ♀♂ペアが場所を変えて逢瀬をくり返しているのかもしれません。 
ビニールハウスの骨組みの下に座って何かを食べていた♂の元へ左から♀が近づいてきました。 
♀が♂にプレゼンティングし、すかさず交尾開始。
残念ながら今回は周囲に障害物が多くて、しっかりと観察できませんでした。 

※ 猿の鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 


小田英智・津田堅之介『ニホンザル観察事典 (自然の観察事典31) 』という本によると、
・発情した♀は、おしりを赤くはれあがらせ、「ウニャー、イヨウー」と切なげに鳴きつづけます。そして、♂が♀にさそわれると、体にふれてみたり、目をのぞきこんだりして、相手を確かめます。  ♀の申しでを♂がうけいれると、やがて交尾がはじまります。よつんばいになった♀の腰に、♂が後ろから馬のりをするようにして、交尾がおこなわれます。そう、力の順位をしめすマウンティングとおなじ姿勢です。 
・♂と♀は、その日一日はいっしょにいて、何度か交尾をおこないます。(p34〜35より引用
今回、♂を誘う♀の鳴き声は聞き取れませんでした。 しかし毎回♀が♂に近づいて交尾をせがんでいました。 
♂が♀にマウントしている間、♀は必ず背後の♂を振り返ってアイコンタクトを求め、片手で顔や体の毛を掴んでいました。 
水原洋城『ニホンザル行動論ノート』という本で「性と社会」と題した章を読み返すと、性行動に慣れたおとなの♀は♂の顔をふり仰ぎながら右手をのばして♂の腰のあたりを掴んで引っ張り、自分の体に密着させようとする、との記述がありました。(p38より)
交尾中の♂は尾を上げ下げしています。 
マウントした♂が興奮したように叫ぶ♪のが絶頂を迎えたしるしなのでしょう。
♂の陰茎?

2021/04/30

小雪が降る川で水浴びするキンクロハジロ♂(冬の野鳥)

 

2021年1月上旬・午後13:10頃・小雪 

様々な種類のカモ類が活動している川の中央部で、1羽の キンクロハジロ♂(Aythya fuligula)が延々と水浴および羽繕いをくり返していました。 
本種の水浴行動は初見です。 
街中から捨てられた(除雪)大量の雪が流れる川の水は、身を切るような冷たさの雪解け水なのに、冬鳥のカモ類は平気で水浴びしたり潜水したりしています。 
初めは2羽のキンクロハジロ♂が川面で並んでいたのですが、途中からもう1羽のキンクロハジロ♂は水浴せずに離れて行ってしまいました。 
行水と羽繕いをひたすら繰り返すキンクロハジロ♂が異種のカモ類と川面でニアミスしても、互いに無関心でした。 
後半、画面の右上から登場した1羽のカルガモAnas zonorhyncha)が川面で水浴を始めました。(@4:06〜) 
同じ水浴行動でもキンクロハジロ♂との微妙な違いが面白いです。 
カルガモが短い水浴の直後に伸び上がりながら羽ばたいて羽根の水気を切りました。 
それまでキンクロハジロ♂は一度もやらなかったのに、カルガモにつられたかのように川面で羽ばたいて羽根の水気を切りました。 
最後は引きの絵にすると、川岸はすっかり雪化粧しています。

水浴を終えて次の行動に移行するまで見届けたかったのですが、カメラを構える腕が疲れてしまったので撮影終了。

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