2012年9月中旬
セスジスカシバ本州以南亜種(Pennisetia fixseni fixseni)という蛾が道端の葉っぱに止まっていました。
スズメバチにそっくりの蛾です(ベーツ擬態)。
羽化不全個体なのか、右翅が捻れたように変形しており、しっかり閉じません。
そっと指を差し出して蛾を手に乗せると、歩きながら羽ばたき始めました。
飛び立つ前の準備運動と思われます。
ハイスピード動画(220 fps)に撮ったスロー映像を見ると羽ばたきがしっかり見えます。
離陸する瞬間がばっちり撮れました♪
しかし翅の非対称な変形異常のため遠くまで飛ぶことが出来ず、すぐに落下してしまいます。
私の手から飛び降りた、という表現が正しいでしょう。
2012年8月下旬
林道でパトロール飛行していたオニヤンマ(Anotogaster sieboldii)が葉上で何か小虫を狩り、近くの草葉に着陸して食べ始めました。
急いで近寄ってみると、あっと言う間に獲物をパリパリと平らげてしまいました。
という訳でメニュー(獲物の正体)は不明です。
接写すると下顎?が褐色で毛むくじゃらですね。
食べ終わるとすぐに飛んで行きました。
後半は同じ日に撮った別個体のオニヤンマ♂。
草の茎に止まって翅を休めていました。
腹端がヒクヒクしています(腹式呼吸?)。
副性器から♂と判明。
2012年8月下旬
待てど暮らせどミカドトックリバチ♀(Eumenes micado)は戻って来ません。
どうして獲物の運搬を諦めたのか、理解に苦しみます。
徳利巣への貯食行動を観察できず残念でした。
地面を徘徊する働きアリがすかさず獲物の尺取虫を見つけ、仲間と協力して巣へ運び始めました。
クモバチ類と異なりミカドトックリバチはアリ対策として何の工夫もしていないので、放置した獲物を盗まれても仕方がありません。
蟻はおそらく普通種のクロヤマアリと思われますが、この日は強行軍でひどく疲れており、きちんと確かめていません。
(幼虫もアリも未採集。)
シリーズ完。