2012年5月上旬
雑木林の坂をゆっくり登るニホンカモシカ(Capricornis crispus)を発見。
すぐに茂みに隠れてしまいました。
保護色のような毛色でカモフラージュしている野生カモシカの気配が分かるようになってきて嬉しいです。
最近になってフィールドでカモシカとの遭遇率が明らかに上がったのは生息数が増えたのではなくて、私の経験値が上がって目ざとく見つけられるようになったためと思われます。
今までは見過ごしていたのでしょう。
約1時間後に、近くの池で昼食を食べていると目の前の杉植林地の斜面をカモシカがこっそりトラバースしていました。
茂みが邪魔をして撮れませんでしたが、同一個体が縄張りを巡回しているのかもしれません。
3日前にもニホンカモシカのものと思われる溜め糞を近くの林床で数ヶ所見つけています。
カモシカは単独生活を送り縄張り内でまとめて脱糞することから、映像の個体が排泄した糞の可能性があります。
※ 似た糞をする鹿はこの地方には生息していません。
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ノウサギの糞とは形状や質感が異なる。 |
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別の場所にて。時間経過とともに色が変わる。 |
2012年5月上旬
林道横の草叢に群生するヒメオドリコソウに蝶が訪花していました。
スジグロシロチョウとエゾスジグロシロチョウは見た目では区別できません。
花から花へ飛び回り、口吻を伸ばして花蜜を吸っています。
2012年5月上旬
草叢で見つけたニホンカナヘビ(Takydromus tachydromoides)幼体を何気なく素手で掴み取りしてみたらまさかの生け捕り成功!
コンクリートの上で解放すると逃げずに平然と日光浴しています。
カナヘビと言えば俊敏に走り回る印象なのに、随分おっとりした個体です。
体温が低い状態で鈍かったのかな?
(映像はここから)
接写すると喉がヒクヒク動いています。
身を守るための「トカゲの尻尾切り」は有名ですが、カナヘビはどうでしょうか?
不意打ちで尻尾を指で押さえても、ジタバタもがくだけで自切しませんでした。
離してやるとカナヘビ幼体はしばらく呆然としていましたが、やがて逃げて行きました。
そもそも初めに捕獲した際も尻尾切りを行いませんでした。
帰宅後に調べてみると、やはりカナヘビは自切するはずと判明。
wikipediaによると、
(ニホンカナヘビは)捕まりそうになると尾を自切することがあり、切れた尾が動いている間に逃げる。尾は再生するが再生した尾には骨がなく、時に二又になったものが見つかることもある。
自分でもすっかり忘れていましたけど、2008年に自切後の個体を観察しています。
関連記事→「尾の切れたニホンカナヘビ」
機会があればもう一度実験してみます。
力の加減が分からないためおっかなびっくりでしたが、もっと手荒に扱わないと自切しないのかな?
【追記】
後日リベンジした成功篇はこちら。