2022/11/28

キュウリの花で採餌するクロマルハナバチ♀

 

2022年8月上旬・午前10:05頃・晴れ 

民家の家庭菜園の蔓棚で育ったキュウリクロマルハナバチBombus ignitus)のワーカー♀が忙しなく訪花していました。 
吸蜜する蜂の後脚を見ると、花粉籠は空荷でした。 
1/5倍速のスローモーションでリプレイ。 

実は昼行性の蛾もキュウリに訪花していましたが、送粉者の本命はクロマルハナバチでしょう。

2022/11/27

夕方の休耕田で上昇気流の風待ちをする2羽のトビが飛び立つまで(野鳥)

 

2022年8月上旬・午後16:30頃・くもり(やや風が強い) 

山麓に広がる休耕田の原っぱで休んでいるトビMilvus migrans)を見つけて撮り始めたら、左からもう1羽が低空で飛来しました。 
農道の側に潜んで居た個体が低く飛んで私から離れ、仲間と合流したようです。 
♀♂つがいなのかな? 
2羽とも横目で私の方を油断なく見ています。 

原っぱのあちこちには刈った干し草が点々と集められています。 
トビのペアの背後ではハシボソガラスが採食しています。

地上にこれほど長く居座っているトビを見るのは初めてかもしれません。 
不思議に思い、長撮りしました。 
飛び立つ瞬間に翼の裏面を見ないと猛禽を同定できない、という理由もあります。
なかなか飛ばない理由をいくつか考えてみました。 

・トビは樹上で営巣しますから、地上で抱卵しているはずがありません。 

・蟻浴なら地面で翼を大きく広げるはずです。
関連記事(6年前の撮影)▶ トビ(野鳥)の蟻浴?
・休耕田で狩りを行い、獲物を捕食した直後なのでしょうか? 

・幼鳥が親鳥による巣外給餌を待っているのかな?
(トビの性別や幼鳥の見分け方を私は知らなかったのですが、たぶんこれは成鳥です。) 

・夕方の上昇気流が強まるのを待って、ただ休んでいるだけなのでしょうか?(風待ち) 
今のところ私は、この説を推しています。
曇り空で上昇気流が発生しなければ、猛禽は帆翔できないことになります。 

・怪我して飛べないのか?と心配しましたが、2羽とも最後は飛び去りました。 

私がしつこくカメラを向けていると、左の個体Lが堪りかねて左に飛び去りました。 
飛翔能力に問題はなく、怪我は無さそうです。 
そのまま流し撮りすると、強風に煽られながら羽ばたきと滑空を繰り返し、近くの電線に止まりました。 

休耕地に居残った個体Rは原っぱに居座ったままで、ときどき上空を見上げて何かを気にしています。 (雲の動きで風を読んでいる?)
私が油断していたら、2羽目のトビRが休耕地から飛び立つ瞬間を撮り損ねてしまいました。 
強い風に煽られながら滑翔と羽ばたきを繰り返し、高度を上げるのに苦労しています。 
最後は急降下して山麓の電柱に止まりそうだったのに、機材トラブルで尻切れトンボに終わりました。 

風切り音がうるさくて、トビの鳴き声が録音されていませんが、現場では飛びながらピーヒョロロ♪とかすかに鳴く声を私の耳で聞き取りました。 

トビL(野鳥)@飛翔
トビR(野鳥)@飛翔


イタチ?の糞に集まり吸い戻しをするコチャバネセセリ【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2022年8月上旬・午後15:5頃・くもり 

里山の林道上に残された黒い糞塊に2頭のコチャバネセセリThoressa varia)が群がって吸汁していました。 
現場は麓に近く、最近の集中豪雨による増水で沢から流出した大量の土砂で林道が覆われています。 
周囲ではヒグラシ♂とアブラゼミ♂の鳴き声♪が聞こえます。 
砂防堰堤が連続する渓流に沢の水が合流しています。

コチャバネセセリは翅をしっかり閉じ、黒い獣糞に口吻を伸ばしてその表面を舐めながら、定期的に腹部を強く前屈させて排尿しています。 
透明な液体を腹端からポタリと排泄し、糞を溶かしてミネラル成分を吸い戻しています。
関連記事(6年前の撮影)▶ コチャバネセセリ♂の吸い戻し(吸水と排尿)
(コチャバネセセリは)特に吸水を好み、路上に集団で給水する姿もよく見られるほか、獣糞にも集まる。(『フィールドガイド日本のチョウ』p293より引用)
糞塊には少なくとも2匹のハネカクシの仲間(種名不詳)が徘徊していましたが、コチャバネセセリの成虫を襲うことはありませんでした。 
途中でハネカクシはなぜか糞塊から離れて行きました。 
獲物となる蛆虫(ハエの幼虫)が糞塊に居なかったからでしょうか? 
他には微小なアリ(種名不詳)も獣糞に来ています。 

2頭のコチャバネセセリは決して仲良しという訳ではありません。 
隣の個体が近づき過ぎたら、翅を素早く開閉して威嚇牽制していました。 
1/5倍速のスローモーションでリプレイ。 
近くにいるハエ(種名不詳)を追い払う際にも翅の高速開閉による威嚇牽制が見られました。
餌資源を巡る軽い占有行動なのでしょう。
ハネカクシやアリに対しては発動しなかったのが、興味深く思いました。 

このハエの種名や科名を見分けられる方がいらっしゃいましたら、ぜひ教えて下さい。 
胸背の縦線が2本なので、ニクバエ科ではなさそうです。 

同種間の小競り合いで飛び去ったコチャバネセセリが、すぐに歩いて獣糞へ戻って来ました。
口吻を伸ばして地面を探りながら慎重に近づき、ようやく糞塊に到達すると吸い戻しを再開。
このとき翅を少し開いてくれたおかげで、翅表の斑紋が初めて見えました。 
後半になると、2頭のコチャバネセセリは翅を半開きにして吸い戻しに熱中しています。 

私が引きの絵で動画を撮り続けながらゆっくり近づくと、1頭が素早く飛び去りました。 
最後まで残った個体が飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@4:55〜) 
羽ばたきが速過ぎて、1/8倍速のスーパースローでもよく見えません。
糞塊の右の砂利に居たハエもコチャバネセセリから少し遅れて飛び立ちました。 

細長い糞の形状と内容物から、ホンドテンではなくニホンイタチMustela itatsi)が残した糞だと思います。 
鳥が未消化物を吐き出したペリットの可能性は低いと思うのですが、どうでしょうか? 
タヌキやアナグマのように同じ場所に繰り返し通って排便する溜め糞ならば、トレイルカメラを設置して糞の主の正体を突き止めたいところです。 
しかしその後定点観察に通っても、新しい糞は二度と見つかりませんでした。 
ここに脱糞したのは偶々たまたまだったようです。 

熊谷さとし、安田守『哺乳類のフィールドサイン観察ガイド』という本を紐解いて、イタチの糞について調べると、
フンはイタチ科特有のねじれがあり、先が細い。フンの大きさでイタチなのかテンなのか区別する目安になる(イタチ<テン:しぐま註)。また古いフンの場合、テンは衣類用防虫剤(ナフタレン:しぐま註)に似たニオイがするが、イタチは機械油のニオイがする。 (p64より引用)
フィールドワーカー見習いとして、次回は忘れずに糞の匂いを嗅いでみることにします。

 

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