2015/05/27

ノシメマダラメイガ(蛾)の飛翔【ハイスピード動画】




2015年5月中旬

ノシメマダラメイガの飼育記録#1


室内でこの時期よく見つかるノシメマダラメイガPlodia interpunctella)を捕獲して、物好きにも飼育を始めました。
この小さな蛾の幼虫は貯穀害虫として食品業界では忌み嫌われていますが、台所での発生源を突き止められないでいます。
食品の匂いに惹かれて野外から次々に迷い込んでくるのではないかという気がしてきました。
いつかフェロモントラップで調査してみたいものです。※



Digital Moths of Japanのデータベースによれば、

(ノシメマダラメイガの)野外での生息場所としては, ハチの巣(インド),リンゴ園のリンゴ(カナダ), サネブトナッツ(中国)などの記録がある. 

私は潔癖症ではないので個人的にはノシメマダラメイガが台所で発生したところで迷惑な害虫だと目くじらを立てることはありません。
むしろ、ハエトリグモやカマキリなどを飼育するときの手頃な生き餌として長年重宝しています。
継代飼育に成功すれば生き餌を安定供給できますので、挑戦してみることにします。
捕獲する片端から飼育容器(綿棒が入っていた直径8cm、高さ8cmのプラスチック円筒形)に投入して同居させました。
プラスチック容器の蓋越しに撮ると不鮮明なので、蓋を外して代わりにサランラップを張りました。
ノシメマダラメイガ成虫の性別判定を(この時点では)知らないのですが、この日、生きている個体は計5頭。
成虫には口吻が無く、餌や水を与える必要が無いので楽ちんです。
産卵基質(幼虫の餌)としては玄米が一番良いらしいのですが、取り敢えず生麦(押し麦)とミルクチョコレートを入れてみました。(後に黒ゴマを追加。)



夕方から夜にかけて活動が活発になります。(夜行性?)
容器内を飛び回る様子を240-fpsのハイスピード動画に撮ってみました。
以前、飛翔シーンをハイスピード動画に撮ったときは指でつついて強引に飛び立たせました。(逃避行動)

▼関連記事
ノシメマダラメイガ(蛾)の交尾と飛び立ち【ハイスピード動画】
一方、今回は自発的な飛翔です。
動画撮影のためには照明の光をもっと強くするべきなのですが、少し薄暗い方が元気に飛び回るというジレンマがあります。
走光性が弱いのか、強い照明を当てるとあまり飛ばなくなるようです。


【参考文献】
吉田正義, 木村庄治, and 安藤隆. "ノシメマダラメイガ成虫の活動する時間帯と配偶行動." 食品衛生学雑誌 11.suppl (1970): S7-S11.(PDFダウンロード可

成虫の活動の時間帯は, 17時から翌朝の5時までの13時間で, 明るさと密接な関係が推察された. 活動する個体数は18時をすぎると急激に増加し, 20時において最高に達した後, 次第に減少し, 22時をすぎれば急速に減少した. 成虫の活動のもっともおう盛な時刻は19時から22時までの4時間であった.


やがて、求愛・交尾行動が見られるようになりました。

つづく→#2:♀によるコーリング


トビ(野鳥)の滑翔



2015年5月中旬

田園地帯の上空をトビMilvus migrans)が滑翔していました。
私のすぐ真上を通過してくれました。
ほとんど羽ばたかず、上昇気流を使い省エネで飛び続けます。

意外にも「鳶がピーヒョロロ…♪と鳴きながら空高く旋回する」絵を撮れたことが、確かありません。
今回も鳴いてくれませんでした。






2015/05/26

マユミを訪花するニホンミツバチ♀



2015年5月中旬

里山の沼の岸辺に咲いたマユミの地味な花でニホンミツバチApis cerana japonica)のワーカー♀がせっせと採餌していました。
後脚の花粉籠は空荷のようです。
夕暮れ時で林内というかなり薄暗い条件のため、無理にズームせず引きの絵で撮りました。
やや色褪せた映像なので、YouTubeの動画編集で手ブレ補正するついでに自動色調補正を施してあります。(コントラストがやや改善)



ところで、このような薄暮時の動画撮影をどうすべきか、いつも困ります。
写真を撮るだけならストロボを焚けば終いですが、動画の場合は素人が強力な光源をフィールドで持ち歩けませんし、マグライトを点灯しても光が弱かったり昆虫の自然な行動に影響を及ぼしたり(走光性)逃げたりしそうです。
かといって赤外線の暗視動画に撮ろうとすると、夕方は日光の残照のせいで(気温の予熱?)赤っぽい映像になり、しかも赤外線投光機の効きが悪いようなのです。


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