2024/07/27

スギ防風林の林床で雨が降っても夜に餌を探し回る野ネズミ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年10月中旬 

シーン0:10/12・午後14:00・晴れ(@0:00〜) 
明るい時間帯にたまたまフルカラーで撮れた現場の様子です。 
画面の中央に風倒木の朽ち果てた切株があります。 
この切株の周囲には、野ネズミが食べた後のオニグルミの殻がたくさん散乱していました。(食痕つき) 
その手前を左右に走る溝(水路の跡)に古い手押し車のフレームが錆びたまま放置されています。 
これを目印として、ニホンアナグマMeles anakuma)専用の溜め糞場stmpがあり、黒っぽい軟便が残されています。 

平地のスギ防風林で夜な夜な出没する野ネズミ(ノネズミ)の探餌活動を以下にまとめました。 


シーン1:10/12・午後20:47(@0:04〜) 
ある晩、切株の真下に野ネズミが登場しました。 
アナグマの溜め糞場stmpをピョンと飛び越えて、スギ落葉層の下に潜り込みました。 


シーン2:10/13・午前1:56(@0:19〜) 
日付が変わった深夜に、野ネズミがスギ落枝の上に乗ってじっとしています。 
しばらくすると林床を徘徊し始めました。 


シーン3:10/14・午後18:39(@0:37〜) 
翌日の晩に、手押し車のフレームの直下のスギ落葉層から野ネズミがひょっこり顔を出しました。 
林床少し右に移動してから、すぐにまたスギの落ち葉の下に潜り込みました。 
警戒を解くと、右下へ走り去りました。 


シーン4:10/16・午後19:27(@0:58〜) 
翌日の晩もちらっと登場しました。 


シーン5:10/16・午後22:22(@1:06〜) 
夜が更けると、雨が降り始めました。 
鬱蒼としたスギ林では枝葉で雨がほとんど遮られます。
林床でこれほど降っているということは、実際にはもっと雨の勢いが激しいはずです。

野ネズミが切株から手前に下りてきて右へ向かいました。 


シーン6:10/16・午後22:40(@1:24〜) 
雨が降る夜でも野ネズミは林床で元気に餌を探し回っています。 


シーン7:10/19・午前3:01(@1:56〜) 
3日後の未明にも野ネズミが探餌徘徊していました。 


シーン8:10/19・午前3:41(@2:17〜) 
前回とほぼ同じ探索ルートを何周もしています。 


シーン9:10/19・午前4:15(@3:16〜) 
シーン2と同じく、左奥に転がっているスギ落枝の上に野ネズミがじっとしていました。 
しばらくすると活動を始め、切株に乗りました。 


※ 画面の左手前に立つスギの幹がトレイルカメラの赤外線を反射して、全体的に白飛びしてしまいました。 
動画編集時に逆光補正を施したら、だいぶ見やすくなりました。 


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ママコナの花蜜を舐めるセスジハリバエ

 

2023年9月中旬・午後12:25頃・ 晴れ

低山の尾根道に沿って咲いたママコナの群落でセスジハリバエTachina nupta)が忙しなく訪花していました。 
この組み合わせは初見です。 
あまりにも忙しなく飛び回るので、吸蜜シーンをしっかり撮れませんでした。 
1/5倍速のスローモーションでリプレイ。 (@0:10〜)

蝶やマルハナバチなどと比べて口吻が短いハエでもママコナ(ハマウツボ科)の唇形花から花蜜や花粉を摂取できるとは、ちょっと意外でした。


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2024/07/26

旧営巣地を訪れるニホンアナグマの諸活動:10月中旬【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年10月中旬 

二次林の旧営巣地(セット)にときどき戻ってくるニホンアナグマMeles anakuma)の記録です。 


シーン0:10/12・午後14:38・晴れ気温28℃(@0:00〜) 
シーン1:10/12・午後16:58・晴れ(@0:04〜)日の入り時刻は午後17:10 
夕方に出巣Rしたばかりと思われるアナグマ(♀?)が巣口Rでくつろいでいたのですが、急に何かに怯えて慌てて巣穴Rに潜り込みました。 
しばらくすると巣口Rに顔だけ出して、外の様子をうかがっています。 
ようやく外に出てきても、巣口Rからあまり離れず、風の匂いを嗅いでいます。 
日が暮れて暗くなってからようやく隣の巣穴Lに入り直しました。 
すぐに出巣Lすると、二次林へと立ち去りました。 

 赤外線の暗視映像で顔を正面から見ると、目の大きさが左右均等なので、ここで春に出産・育児した母親♀とは別個体のようです。 
(繁殖期が終わって過労から回復すると左右非対称の目つきが正常に戻った、という可能性もありますが、「オッカムの剃刀」の原則に従って、なるべく余計な仮定を重ねないようにします。) 

シーン2:10/14・午前4:59・気温5℃(@4:53〜)日の出時刻は午前5:43。 
2日後の夜明け前に現れたアナグマ♀は、巣穴LRには入らず、地面の匂いを嗅ぎながら旧営巣地(セット)を右往左往しています。 
この個体は両目をしっかり見せてくれませんでした。 


シーン3:10/16・午後18:14・気温15℃(@6:14〜) 
2日後の晩にやって来たアナグマ♀が巣口Lを点検しただけで立ち去りました。 

この後で穴掘りをしたのですが、別の記事にまとめました。 

夜も遅くなると雨が激しく降り始めました。 
巣穴Lに入って雨宿りするかと思いきや、巣口Lの匂いを嗅いだだけで二次林内の獣道を足早に立ち去りました。 


シーン4:10/17・午前4:18・気温10℃(@7:10〜)日の出時刻は午前5:46 
日付が変わった未明になると雨はほとんど止んでいました。 
再び来たアナグマ♀の毛皮が濡れていて、腰には落ち葉?が付着しています。 
巣口Lの匂いを点検しただけで立ち去りました。 


シーン5:10/18・午後20:40(@7:55〜) 
晩に来たアナグマが珍しく入巣Rしました。 

約40分後に出巣Rしたアナグマは、巣口LRの中間地点で地面の匂いを嗅いでいました。 
その場で丸くなったのですが、寝ているのか毛繕いなのか、手前に生えた灌木(マルバゴマギ)が邪魔でよく見えません。 
ようやく立ち上がると、巣口Rの匂いを軽く嗅いでから、奥の二次林に入って行きました。 


シーン6:10/19・午前4:54(@10:26〜) 
 未明に来たアナグマは、巣口Rの匂いを頻りに嗅ぎ回ってから、立ち去りました。 

※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


【考察】
秋の夜は気温がかなり下がり、アナグマの活動が見るからに低下してきました。 
じきに冬ごもりに突入するのでしょうか? 

登場したアナグマ成獣(♀?)の個体識別がうまくできていません。 
冬ごもりに備えて秋は脂肪を蓄えるため、♀も♂のようにずんぐりむっくりな体型になるのかな? 

夏にあれほど元気にはしゃぎ回っていた幼獣たちが全く姿を現さなくなりました。
無事だと良いのですが、子別れ・分散したのでしょうか?
幼獣の体格が一気に成長して、素人目には成獣と見分けがつかなくなったのかもしれません。


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