ハラオカメコオロギ♂の飼育記録
2012年12月上旬・室温18.5℃
飼育環境にも慣れてくれたようで、蜜入りリンゴの芯を与えてみたら鳴きながら食べてくれました。
リンゴから急に離れて方向転換したと思ったら、糞を排泄していました。(@1:05)
ハラオカメコオロギ(Loxoblemmus campestris)の触角の根元に特徴的な突起があることを確認しました。
※ リンゴの他にはニンジンの切れ端を与えました。
つづく→「ハラオカメコオロギ♂:鳴き声♪の声紋解析」
 |
触角の根本に突起 |
2012年4月下旬
ゴジュウカラが営巣している朽木を定点観察に来たものの、この日はゴジュウカラもアカゲラも姿を現しませんでした。
立ち枯れたアカマツの高木です。
前回の記事→「ゴジュウカラ巣穴の定点観察記4」
その代わりに同じ穴で営巣していたのがシジュウカラ(Parus minor)の番です。
どうやら樹洞の乗っ取りが行われた模様です。
50から40へと一回りも若返りました♪
ゴジュウカラと違ってシジュウカラは私でも♂♀見分けが付くので好都合。
体の正面に見える黒ネクタイのような黒帯が太いのが♂で、細いのが♀です。
持参した自作の簡易ブラインドは結局使わず、少し離れたカラマツの大木の陰に三脚を立てて隠し撮りしました。
正午近くに(11:37 AM - 12:57 PM)監視してみた映像記録をまとめました。
ピッキオ『鳥のおもしろ私生活』p209によれば、「♀だけが巣を作るシジュウカラでも、♂はそばについていて監視をしているのが普通です。」
確かに見ていると巣材集めは専ら♀の仕事で、その間♂は近くで鳴いているだけで巣作りには参加しないようです。
巣材は枯草や樹皮または地衣類のようですが、未だ残雪に覆われた森のどこから巣材を集めてくるのでしょう?
巣材を運び入れる際は必ず入口下の横枝に一度止まってから入巣します。
おかげで巣材を毎回しっかり見れるので好都合でした。
たまに空荷で帰巣する際は直接巣穴に入るようです。
巣の中は狭いのか、番が二羽同時に巣に入ることはありませんでした。
シジュウカラの営巣を定点観察することに切り替えて、その後もときどき早春の森に通いました。
テレコン(望遠レンズ)を購入したのもこのためです。
ところが雪解けと共に営巣地の近くで林業関係の土木工事が始まり、激しい騒音と振動のせいでシジュウカラは巣を放棄してしまいました。
私がブラインドを張らずに巣穴を監視していたこともストレスの一因になったかもしれません。
【参考サイト】 シジュウカラの巣
【追記】
『シジュウカラ (カラー版自然と科学 19)』p7によると、
♂は巣づくりをまったくてつだわず、♀だけで作りあげます。
2012年8月下旬
野生ニホンザル(Macaca fuscata)の群れが橋のたもとで各々が寛いでいます。
一人で遊ぶ子猿が橋の鉄扉にぶら下がりながら激しく揺すり、ガタガタ音を鳴らしています。
何か力を誇示する威嚇行動(ディスプレイ)の萌芽でしょうか?
動物番組で野生のチンパンジー♂が群れのメンバーに対して似たような誇示行動をするのをよく見ます(権力闘争の一環)。
関連記事→「クリ樹上で威嚇誇示する野生ニホンザル」
同一個体かどうか確認していませんが、この遊び?がよほど気に入ったようで同じ誇示行動を繰り返す子猿がいました。
周囲の猿たちはこの誇示行動に対して特に関心を示しておらず、家族団欒の微笑ましい光景が繰り広げられています。
ちなみに『ニホンザル観察事典』p22によれば、「木にのぼって、木をゆさゆさとゆらすのは、木ゆすり行動です。大きな音をたてて、自分の力強さをしめす行動です。」
最後は一人遊びに飽きたこの子猿が橋の手摺から反対側の手摺へ牛若丸のようにひらりと跳び移りました。
(ちなみに水路橋は幅100cmで手摺りの高さは80cm。)
子猿の身体能力は侮れません。