2023/12/18

ミツバツチグリの花で採餌するハキリバチの一種♀

 

2023年5月上旬・午後13:35頃・晴れ 

里山でつづら折れの細い山道に沿って咲いたミツバツチグリの群落でハキリバチの一種♀が忙しなく訪花していました。 
花に着地すると蜂の体重で細い茎(花柄)が大きくしなります。 

採餌行動を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。 (@0:34〜)
吸蜜しながらミツバツチグリの花粉もせっせと集めています。
空中で飛びながら身繕いして、体毛に付着した橙色の花粉を腹面のスコパに移し替えていました。
春の野山でよく見かけるのに、この植物の名前を私は知りませんでした。 
この機会に図鑑で調べると、バラ科のミツバツチグリと判明。 
名前の通り、鋸歯のある小葉が「三つ葉」です。
ミツバアケビの若葉も一緒に生えていますね。

2023/12/17

落ち葉や若葉を掻き集めて巣穴に運び込むニホンアナグマ♀【トレイルカメラ】巣材集め

 



2023年5月上旬・午後18:10頃(日の入り時刻は午後18:40) 

日没の30分前にニホンアナグマ♀(Meles anakuma)が営巣地(セット)の奥の二次林に入って行く後ろ姿が撮れていました。 
林内で立ち止まって何をしているのかと思いきや、林床の落ち葉を掻き集めているようです。 
落ち葉だけでなく周囲の低木から若葉も毟り取り、一緒にまとめています。 
両手で巣材を抱えてピョンピョン後退しながら、巣穴へと運んで行きます。 

自動センサーカメラが次に起動したときには、アナグマ♀が集めた巣材を両手に抱えたまま、右手前の巣口Rまで帰って来ていました。 
そのまま巣口Rの左側の穴に後ろ向きで入りました。 
巣内で育つ赤ちゃんのために新鮮な寝床が必要になったのでしょう。

巣内で寝床を整えるとと、♀が再び巣口Rから外に出て来ました。 
身震いしてから広場と巣口Lを経由して左へ歩き去りました。 
私が新しい藁を与えたときもそうだったのですが、アナグマ♀は巣材集めを連続してやることはないようです。 
重労働で疲れてしまうのかな? 

この個体は体つきからして♀タイプなのですけど、ヘルパー(若い♂)かもしれません。 
赤外線の暗視モードに切り替わらないと、左右の目の大きさでしっかり個体識別できません。 
明るい時間帯は黒い過眼線で小さな目がほとんど隠れてしまっているのです。

まだ観察例が少ないのですが、今のところ、巣材を集めるのはいつも夜ではなく未だ明るい夕方の時間帯です。 
これはアナグマの決まったルーチンなのでしょうか。 


アナグマが定期的に落ち葉掻きをするために、営巣地(セット)の周辺だけ林床の落ち葉がきれいに無くなっていて地面が露出しています。
自然林でこの状況は不自然なので、フィールドでアナグマの営巣地を探すときの手かがりになりそうです。
落ち葉(枯葉)だけでなく緑の木の葉も集めていたのが興味深く思いました。
質より量を確保するためにやったのでしょうか?
虫よけの薬効とかアロマ成分が含まれている特定の植物の生葉を選んで採集しているとしたら、とても面白い行動です。
それを調べるためにはまず、巣穴から寝床の巣材を採集して、使われている植物を同定しないといけません。
例えば巣穴の周囲に自生しているマルバゴマキという灌木は、漢字名「丸葉胡麻木」が示す通り、葉をちぎると本当に香ばしいゴマの香りがします。
アナグマにもこの芳香はリラックス効果があったりするのかな?



※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 


春の里山で残雪を跳びはねて横切る越冬明けのニホンアマガエル

 

2023年5月上旬・午後13:50頃・晴れ 

里山を流れる沢の源流部の渓谷が冬の雪崩で埋もれていたのですが、その雪がだいぶ溶けていました。 
両岸の地面よりも雪面が高く盛り上がっていたのに、低くなっていました。 
標高が低くて初夏には完全に消失するので、雪渓というほどではありません。 

土で汚れた残雪の上にニホンアマガエルHyla japonica)が居ました。 
越冬明けの個体が日光浴していたようですが、雪上では体温が上がらないでしょう。 
カエルは変温動物ですから、雪上では低体温で仮死状態なのもしれません。(行き倒れ) 
アマガエルの生死を確かめるために私が動画を撮りながら靴の先で蹴るふりをすると、ピョンピョン跳んで逃げ始めました。 
そのまま連続して跳ぶと、雪の無い地面に無事に上陸しました。 
気温や雪面の温度を測るべきでしたね。 
連続跳躍の様子を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:21〜) 

ちなみに、雪崩で埋もれた渓谷を渡るカモシカなど野生動物の足跡は見つかりませんでした。 
雪面がガリガリに固いと足跡が残りにくいのです。
それともスノーブリッジの下の見えない空洞を踏み抜く恐れがあるので、危険を察知して春の間は通行を回避しているのかもしれません。

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