2023/04/03

オカトラノオに訪花吸蜜するスジグロシロチョウ♀夏型【FHD動画&ハイスピード動画】

 

2022年7月中旬・午後13:05頃・晴れ 

里山の山道に沿って咲いていたオカトラノオの小群落で夏型のスジグロシロチョウPieris melete)が訪花していました。
シロチョウ科は基本的に翅をしっかり閉じたまま、口吻を伸ばして吸蜜します。 
この個体はオカトラノオ訪花中にときどき小刻みに羽ばたくのは、 なぜでしょう?
(1)花穂上を歩いて移動する際にバランスを崩さないようにするため? 
(2)蜜源植物をガードしているクロアリ(種名不詳)に攻撃されないよう、アリが近づいたら牽制するため? 

よく観察すると、どうやらオカトラノオの花穂上で小さなアリとのニアミスを嫌って羽ばたいたり飛び去ったように見えます。 

花から飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@0:46〜) 
隣の花穂に移動することもあれば、同じ花穂に舞い戻って来ることもありました。 
よく晴れた日なので(光量充分)、ハイスピード動画撮影日和でした。 
スーパースローで見るスジグロシロチョウ♂の羽ばたきは見応えがあり、翅表の斑紋もしっかり確認できます。

2023/04/02

雑木林の地面を夜な夜な徘徊して食物を探し回る野ネズミ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2022年9月下旬〜10月中旬

里山の雑木林で泥汚れの付いたカラマツの大木を自動撮影カメラで見張っています。 
夜な夜な野ネズミ(ノネズミ)が林床の斜面で食べ物を探し回る活動する様子をまとめました。 
画面の右上隅がカラマツの根元になります。 

シーン1:9/26・午後19:03 
画面の上から現れ、カラマツの根本を右に駆け去りました。 


シーン2:9/29・午後19:38 (@0:07〜) 
画角の上端を野ネズミが出たり入ったりしています。 
白く光る目だけが見えるものの、すぐに姿を消しました。 


シーン3:10/2・午後18:29 (@0:13〜) 
斜面を右上にチョロチョロと駆け上がりました。 


シーン4:10/11・午前4:13 (@0:20〜) 
画面中央の斜面に生えたシシガシラというシダ植物の葉の下から野ネズミが現れました。 
斜面に立ち止まっているのですが、後ろ姿では何をしているのか見えずに残念。 


シーン5:10/11・午前4:30 (@1:20〜) 
15分前と同じ下草の葉陰(画面中央)で野ネズミが何かしています。 
急に走り出すと、泥カラマツの下を通り、斜面を右にトラバースしました。 

後々分かってくるのですが、夜の雑木林でも野ネズミは常に捕食者に襲われるリスクがあります。
したがって、休むときでも食事のときも、野ネズミはどこかに隠れていないと不安なようです。

※ 動画編集時に自動色調補正を施して明るく加工しています。 

次回からこの場所で、いよいよ野ネズミへの野外給餌実験を始めます。 

つづく→

スギ林道の溜め糞場に来る生き物たち:9/13〜19の全記録【10倍速映像】

 

2022年9月中旬

里山の杉林道にニホンアナグマMeles anakuma)とホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が共有している溜め糞場sがあり、トレイルカメラで長期間監視しています。 
この山林には昼行性の動物もいれば夜行性の動物もいて、秋の溜め糞場は千客万来です。 
9/13〜9/19の丸7日間の全記録を時系列順にまとめ、10倍速の早回し映像にしてみました。 

これまで私は登場する動物種ごとに切り分けて紹介していたのですが、時系列順にするとまた印象が変わる(違ったドラマが見えてくる)かもしれません。 
センサーカメラが起動してから1分間録画するタイマー設定にしているので、動物が居なくなってからも構わず1分間は律儀に撮り続けます。 
従来の報告ではカットしていた退屈な後半(動物の不在映像)も含めています。 

早回し映像に加工すると、溜め糞に集まる糞虫の活動や離合集散がよく分かるようになります。 
引きの絵で撮ると糞虫の動きは緩慢なので、等倍速映像ではどうしても糞虫の存在を見落としがちです。
カメラの誤作動で録画された謎のボツ映像も、よく見直すと糞虫が写っていたりします。 
新鮮な糞塊を糞虫たちがせっせと地中に埋めて食べてくれるおかげで、森の中はきれいに保たれているのです。 
逆に糞虫の活動が落ちると、地上に残る溜め糞の規模は大きくなります。 
ちなみに、街なかで飼い犬や野鳥の糞が大問題になるのは(糞害問題)、現代人が勝手な都合で地面をアスファルトやコンクリートで埋め立てたり殺虫剤を撒いたりした結果、掃除屋の糞虫が活躍できないよう締め出したからに他なりません。 

他にも得体のしれない虫たちが林床を日夜動き回っていることが分かります。 
そうした糞虫などを捕食しようと、次は野鳥たちが溜め糞場に通って来ます。 

夜になると野ネズミが活動します。
種子散布の本に書いてあった通りに、溜め糞に含まれる未消化の種子や糞虫を野ネズミが食べるのではないか?と期待したのですが、そのような決定的な証拠映像はなぜか未だ撮れていません。
正直に言うと、本の記述(先人たちの研究結果)に疑いを持ち始めています。
私の見ているフィールドは他と何が違うのでしょう?

タヌキとアナグマは少し離れた地点に排便していた(平和に棲み分け)のですが、ある日アナグマが急にタヌキの溜め糞場のすぐ横に対抗するように排便しました。 
糞便による2種間の勢力争いも興味深いドラマです。

教科書に書いてあるような、溜め糞場を巡る生態系や食物連鎖、生物多様性を身近なフィールドで実際に目の当たりにすると感動します。 

この撮影手法はやって来る動物次第なので、撮影間隔がどうしても不定期になってしまいます。 
糞虫の日周活動を本格的にタイムラプス動画で記録するのなら、静止画でインターバル撮影(例えば5分間隔)する設定にしても面白いかもしれません。 
ただし、そうすると今度は恒温動物(哺乳類と鳥類)が滅多に写らなくなってしまうでしょう。 
動画用とインターバル写真撮影用と2台のトレイルカメラを併設できれば理想的です。 

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