2023/04/08

路上で毛繕いする野生ニホンザル♀♂にどれだけ近づけるか「ダルマさんが転んだ」チャレンジ!

 



2022年10月上旬・午後13:55頃・くもり 

山間部の峠道にニホンザルMacaca fuscata fuscata)の♀♂ペアが居座って、長々と相互毛繕いしています。 
普段の私なら離れた位置に留まって野生動物を動画でじっくり長撮りするのですが、この日はどうしても猿の横を通り過ぎて道を先に進まないといけない用事があり、少し急いでいました。 
どのぐらい効果があるか分かりませんが、ニホンザルを警戒させないように、まず迷彩柄のマスクを装着しました。 
猿が油断して2頭とも下を向いたときに忍び足でゆっくり近づき、顔を上げたら停止する、という「ダルマさんが転んだ」作戦のスタートです。 
逃げられても仕方がないと思いつつやってみたら、「餌付け」しなくても至近距離(2〜3m)まで近づくことができました。 
ブラインドに隠れるのではなく、野生動物に自分の身をあえて晒して丸見え状態で慣れてもらう「ヒト付け」はフィールドワーカーの達人の極意ですが、その真似事に成功したようです。 
もしかすると、これまで山中で何度も遭遇したことのある群れの一員で、私のことはすっかり顔馴染みだったのかもしれません。(「またアイツか…」) 

注意点としては、餌を決して与えないことと、決して猿の目を直視しないことです。 
手元のデジカメのバックモニターまたはファインダーを常に見るようにします。 
ニホンザルと直に視線を合わせてしまうと、彼らの世界では喧嘩を売ってることになります。 
「何だてめぇー、ガンつけやがったな!」
女子供の場合は怒った猿に襲われるリスクさえありますから、真似するときは自己責任でご注意ください。 
女性や子供は大人の男性に付き添ってもらうか、サファリパークのように車中から観察するようにした方が安全でしょう。
(私が女子供に差別意識がある訳ではなく、ニホンザルの習性として現実がそうなので、ヒトの世界のポリコレをニホンザルの世界に持ち込んでもどうにもできません。)
こちらが常にゆっくり動く姿を見せることで「いざとなったら自分たちの方が素早く逃げられる」という自信を猿にもたせることができます。
「鈍臭い奴だな〜」と良い意味で舐めてくれたら、ニホンザルに近づいても怖がらなくなります。

よほど私のことを人畜無害と信頼してくれたのか、互いに毛繕いしながらチラチラとこちらを見つつも、全く逃げようとしませんでした。 
目の前の路上に黄色い落ち葉がハラハラと舞い散っても、ニホンザルは気にしません。 
後半はさすがに緊張したように起き上がって逃げ腰になりましたが、それでも対他毛繕いを続けています。
ひょっとすると私から餌をもらえるのかと期待していた可能性もありますが、深刻な猿害問題を知っている私は野生ニホンザルに給餌したことは一度もありません。






草刈り後の河川敷で干し草をついばむカルガモの群れ(野鳥)

 

2022年10月上旬・午後16:05頃・晴れ 

河川敷で草を刈った後の干し草の束が点々と散らばっています。 
普段は川の中に居る留鳥カルガモAnas zonorhyncha)が河川敷に上陸して、群れでゆっくり歩きながら干し草から採食していました。 
カルガモは超普通種なのに、こんな採食行動は初めて見ました。 

牛や馬のように干し草そのものをムシャムシャと食べているのではなく、干し草の下に嘴を突っ込んでガサゴソと左右に細かく動かし、何かを食べています。 
おそらく枯れ草の種子を食べているのでしょう。(種子食) 
干し草の下に隠れているコオロギなどの昆虫もついでに捕食しているかもしれません。 
青々とした草の葉(クローバー?)の先端を嘴で毟り取り、少し食べることもあるようです。 
よく見ると舌を高速で出し入れしているようですし、ハイスピード動画で撮ればよかったですね。 

私が立ち止まってしつこく撮影しているせいで警戒したのか、カルガモ4羽の群れはさり気なく遠ざかり、後半は奥にある堤防の方へ(干し草地帯から芝生地帯へ)行ってしまいました。 

一緒に採食しているカルガモの群れをよく見ると、横から見た翼の白い縁取りの前に青い羽根が見える個体と見えない個体がいることに気づきました。
これで成鳥と幼鳥の違いや性別などを見分けられたりするのでしょうか?
個々の羽根にも鳥類学的に正式な名称がありそうですが、私は未だ勉強不足です。

※ 時系列順ではなく、素材の順番を入れ替えました。 
冒頭のシーンなどは曇りに見えますが、奥にある堤防で西日が遮られているだけで、秋晴れの夕方でした。 


2023/04/07

夜の雑木林で斜面を歩くザトウムシをコウモリが襲う?【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2022年10月上旬・午前4:13 

雑木林の山腹を自動撮影カメラで監視しています。 
冒頭シーンは明るい昼間に撮った現場の状況です。 
画面の右上隅が泥汚れの付いたカラマツの根元になっています。 

深夜に何かが高速で横切りました。 
1/3倍速のスローモーションでリプレイしてみると、どうやらコウモリが低く飛来したようです。 
その直前に謎の虫が左の斜面を登っていて、そのすぐ上を掠めるように一瞬遅れてコウモリが飛びました。 
狩りを試みて失敗したのかな? 

後半は斜面を徘徊するザトウムシの一種が写っていました。 
赤い丸で囲んだ位置に注目してください。(@0:29〜) 
細長い歩脚でヒョコヒョコと林床を歩いています。 
ザトウムシは変温動物ですから、本来ならトレイルカメラの前を横切っても起動しないはずです。 
たまたま恒温動物のコウモリが飛来した直後なので、ザトウムシの活動がついでに記録されていました。 

コウモリがザトウムシを狩る決定的瞬間がいつか撮れないかな〜?と密かに期待しているのですけど、コウモリの超音波でザトウムシのような特殊な体型の虫を探知して狩ることができるのでしょうか?

トレイルカメラで撮影するようになって分かったことは、山林のどこに設置してもザトウムシが結構頻繁に写るということです。 
その一方でクモ類は、造網性クモしか写ったことがありません。 
夜の林床は徘徊性クモではなくザトウムシの天下なのでしょうか。 
考えてみると徘徊性クモは視覚に頼って獲物を狩るので、完全な昼行性なのでしょう。
ザトウムシの飼育も一度はやってみたいと思いつつ、余力がなくて先延ばしになっています。

※ 動画編集時に自動色調補正を施して明るく加工しています。 

ランダムに記事を読む

  • ハラアカヤドリハキリバチがカワミドリに訪花吸蜜26/12/2012 - 0 Comments
  • 路上でクリの落果を拾い食いするニホンザルの群れ07/07/2024 - 0 Comments
  • ミズナラの葉で休むアカシジミ10/09/2016 - 0 Comments
  • イチモンジセセリがカワミドリに訪花吸蜜31/12/2012 - 0 Comments
  • 峠道を横切る野生ニホンザルの群れ:発情期、子連れ♀、首輪装着、ガードレール渡り、直立警戒、樹間ジャンプ…05/05/2019 - 0 Comments