2024/12/25

水溜りの泥を舐めてミネラル摂取するツバメシジミ♂

 

2023年9月中旬・午後15:30頃・晴れ

田園地帯の農道に水溜まりができていました。 
その岸にツバメシジミ♂(Everes argiades hellotia)が止まって、乾きかけた泥を舐めていました。 
ツバメシジミの吸水行動は初見です。 
しかし近くにいたキタキチョウ♂の集団吸水の撮影に集中していた私はツバメシジミ♂に気付くのが遅れてしまい、ズームインしたときには口吻を伸ばしていませんでした。 
飛び去る直前に腹端を下げて接地させたのは、排尿行動ですかね? 
地上では翅をしっかり閉じているので、性別不明でした。 
飛び立つ羽ばたきを1/5倍速のスローモーションでリプレイすると、翅表が紫青だったので♂と判明。

2024/12/24

真冬の雪山でカモシカの塒に来たホンドタヌキのペア♀♂【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2024年1月下旬・午後19:12・気温−1℃ 

雪の積もった里山でスギの木の下にあるニホンカモシカCapricornis crispus)の塒をトレイルカメラで見張っています。 
二ホンリスがよく出没するので、試しにオニグルミの堅果をいっぱいに入れた給餌箱をスギの幹に設置してみました。 
プラスチックの餌箱は、キッチン・シンク用のスポンジケース(生ごみ捨て?)を100円ショップで買っできました。 
排水できるように容器の底がメッシュ状(網目)になっているのがポイントです。 

ある晩、♀♂ペアと思われる2頭のホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が登場しました。 
この地点でタヌキが写ったのは初めてです。 
まず先行個体がスギの根元で雪面の匂いを嗅ぎ回っていました。 
クルミ給餌箱には雪がこんもり積もっています。 
(餌箱の上に庇や屋根を取り付けるべきかもしれません。) 
雪解け水で中身のオニグルミ堅果が濡れ、黒い汁(タンニン)が滴り落ちて雪面を汚しているようです。 
タヌキがふと上を見上げてクルミ給餌箱に気づくと、慌てて手前に逃走しました。 
餌箱は真っ白なプラスチック製なので、暗闇でも目立ってしまいます。 
(全面に目立たないマスキングテープを貼る必要がありそうです。) 
雪面は凍っていて、タヌキが歩いても足が潜りません。 

次に左から後続のパートナーが登場し、手前に歩いて来ました。 
左下から1頭が戻ってきて、スギ斜め倒木の下をくぐって右へ向かいました。 


つづく→

モリアオガエルの死骸を持ち去るカケス【冬の野鳥:トレイルカメラ】

 



2024年1月下旬・午前9:00頃・晴れ 

平地のスギ防風林の林縁で、雪の消えた地面にカエルの死骸が転がっているのを見つけました。 
頭部を背側からつつかれていたので、鳥が食べ残したようです。 
今期は異常な暖冬ですから、冬眠から季節外れに目覚めてしまったカエルが天敵に捕食されたのでしょうか? 
それとも、冬眠中のカエルを野鳥が地中から掘り出して捕食したのかな? 

モズLanius bucephalus)のはやにえが地面に落ちた可能性も考えられます。 
ここは田畑や休耕地の近くなので、モズが生息していても不思議ではありません。 
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さて、犠牲となったカエルの種類は何でしょう? 
シュレーゲルアオガエルまたはモリアオガエルだと思うのですが、死体の頭部が損傷しているため、重要な識別ポイントである目の色が分かりません。 
腹面に斑紋があるので、モリアオガエルRhacophorus arboreus)と判明しました。 
こんな平地の小さな林にモリアオガエルが生息しているとは知らず、ちょっと意外でした。 
近くに水がたまった素掘りの水路や池?もあるので、水辺の樹上にモリアオガエルの泡巣が作られるかどうか、初夏の繁殖期に確かめないといけません。(忙しくて、すっかり忘れてしまいました。) 

野外で見つけた死骸を素手で触れてはいけません。 
ビニール袋を手袋代わりにしてモリアオガエルの死骸を掴むと、死後硬直はなく、凍死体でもなく、ぐったりしていました。 
腐敗臭はまったくしませんでした。
実はすぐ近く(約3m離れた地点)に、ニホンイタチMustela itatsi)の越冬用巣穴があります。 
根こそぎ倒れたスギの風倒木が何本も放置され、その根元に巣穴が2つ掘られているのです。 
せっかく新鮮な肉が手に入ったので、根曲がり巣穴aのすぐ手前の地面にカエルの死骸を放置して、巣穴の主に給餌してみましょう。 
監視カメラに何が写るか、楽しみです。 
すぐに雪が積もって埋もれてしまうことを心配しましたが、幸い雪が降る前に餌を見つけてくれました。 


翌日の朝に現れたのは、イタチではなく1羽のカケスGarrulus glandarius)でした。 
地面に仰向けで転がっているモリアオガエルの死骸を見つけると、周囲を警戒しています。 
まずは屍肉の本体ではなく小さな白っぽい肉片を咥え、左に飛び去りました。 
すぐにまたカケスが戻ってくると、モリアオガエルの死骸を丸ごと咥えて右へ飛び去りました。 
三回目に戻ってくると、最後の白い肉片を咥え上げ、左奥へピョンピョン跳んでカメラの死角に消えました。 
監視カメラの存在を警戒しているのか、カケスは死肉を食べるシーンを決して見せてくれませんでした。 
もしかすると、カケスは小さな肉片だけ食べて、メインのモリアオガエル死骸を再び貯食した(近くに隠し直した)のかもしれません。 
気温が低い厳冬期なので、日向を避ければ死骸は冷蔵/冷凍保存され、腐る心配はありません。 

カケスの死肉食を観察できたのは今回が初めてです。 
カケスはカラス科に属しますから、死肉を食べても不思議ではありません。 
近くの二次林で秋にドングリ(堅果)をせっせと貯食していましたが、餌の乏しい冬には、カエルの死骸でも嬉しいご馳走だったはずです。 


※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。 


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