2014年8月中旬
里山の遊歩道で見つけた小さな蛾です。
一瞬マドガかと思ったのですが、違いますね。
黒い羽に白い斑点が散りばめられています。
触角の先が白く、静止している時もその触角を震わせています。
飛翔力が弱いみたいで、歩くのが主で遠くまで飛べません。
下草や幼木の葉に止まるとすぐ葉裏に隠れようとします。
飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画に撮ってみました。
採寸代わりに指を写し込んだついでに翅に触れて飛び立たせました。
映像後半は更に1/5倍速のスローモーションでリプレイ。
いつもお世話になっている新・蛾像掲示板 にて問い合わせたところ、里山遊さんよりシロモンノメイガ(Bocchoris inspersalis)ではないかとご教示頂きました。
また、私が初めに書いた「ミクロ蛾」という用語に関してibota_mothさんから以下のようなご指導を頂きました。
ミクロ蛾の定義は国内外で異なりますが、日本だと大きさではなく分類群(コバネガ上科からツトガ上科までがミクロ、それ以降がマクロ)で分ける事が多いと思います。
シロモンノメイガはツトガ科ですから、ミクロ蛾と呼んで差し支え無さそうです。
2014年6月下旬
里山の雑木林でホオジロ♂(Emberiza cioides)が木の枝に止まって鳴いていました。
リップシンクロを確認した(嘴の動きと鳴き声が同期)ので、この個体の発する鳴き声に間違いありません。
途中で鳴きながら脱糞しています。(@0:09)
※ YouTubeの動画編集時に自動色調補正を施しています。
ホオジロ♂の警戒声を声紋解析してみる?
他種の野鳥の鳴き声が混入していますね。
2014年9月下旬
屋根裏に営巣したチャイロスズメバチの定点観察#1
山麓に佇む神社でハエのような羽音がうるさいので見上げると、多数のチャイロスズメバチ(Vespa dybowskii)が北面の屋根の辺りを飛び回っていました。
神社の木造建築の部位の名称に関してまるで無知なのですが、三角屋根の下で破風(はふ)板と呼ばれる部位でしょうか。
破風板には大きな巣口の他に、穴が幾つも開いており、多数のワーカー♀が活発に出入りしています。
年季の入った材木の表面はかなり風化してザラザラです。
その破風板を蜂が齧って穴を開け、屋根裏に侵入しているのかもしれません。
言葉でうまく表現できないのですけど、巣口の周囲で蜂が集結している部分は外から見ると複雑に凸凹しています。
どう見ても巣のきれいな外被という感じではありません。
- 最近駆除された(削り取られた)巣?
- オオスズメバチに襲撃された後の巣?
- 逃去してきたコロニーが引っ越してきた(転入)ばかり?
(スズメバチは前年の古巣を再利用することはありません。)
ここは結構よく訪れる場所なのに、もっと早く巣の存在に気づかなかったことが悔やまれます。
この辺りはキイロスズメバチが多いので、元々はキイロスズメバチの創設女王が作った巣をチャイロスズメバチの女王が乗っ取った(社会寄生)コロニーかもしれません。
ワーカー♀同士で口づけによる挨拶をしています。(栄養交換?)
恐れ知らずのハエが巣口に近い破風板に止まりました。
チャイロスズメバチのワーカー♀が気づいて追い払いましたが、すぐに戻って来てなんとも思わせぶりです。
寄生ハエ♀なのかな?
巣の真下に立って撮影を繰り返していると、急に警戒したワーカー♀1匹が警戒飛翔を始めました。
望遠レンズを付けた黒いカメラを構えた私の目の前でホバリング(停空飛翔)しながら大顎をカチカチ♪鳴らしました。
スズメバチの本で読んで知識はあったのですが、実際に警告音を聞くのはこれが初めてでした。
感動しつつも慌てて撮影を止め、静かに後退して難を逃れました。
警告を無視してそれ以上巣に近づくと襲われて毒針で刺されてしまいます。
防護服があればこの行動を動画に記録できるのに…。(無念)
その後定点観察に通っても、チャイロスズメバチに警告されたのはこの一度切りでした。
よほど虫の居所が悪かったのでしょうか。
※ YouTubeの動画編集時に自動色調補正を施してあります。
つづく→シリーズ#2