2019/01/05

ヨトウガ(蛾)幼虫の徘徊・探索

ヨトウガ(蛾)幼虫の飼育記録#1


2018年9月下旬

川沿いの堤防のガードレールにアサガオの蔓が巻き付いて育ち、花盛りです。
赤紫色に咲いた花の一つに見慣れないイモムシが潜り込んでいました。

「頭隠して尻隠さず」の状態で正当訪花していますが、まさかイモムシが吸蜜しているのでしょうか?!
幼虫が排泄した糞が下の花弁に一粒残されています。
現場で一応、動画を撮ってみたのですが、幼虫は摂食している動きもなく、じっとしているだけでした。
単に隠れ家で昼寝しているだけかもしれません。
ヨトウムシ(夜盗虫)はその名の通り、夜行性と言われています。
動きの無い動画は面白くないので、写真を掲載するだけにします。

ヨトウガ(蛾)幼虫@アサガオ訪花吸蜜/睡眠
ヨトウガ(蛾)幼虫@アサガオ訪花吸蜜/睡眠
ヨトウガ(蛾)幼虫@アサガオ訪花吸蜜/睡眠
ヨトウガ(蛾)幼虫@アサガオ訪花吸蜜/睡眠・全景

幼虫を採集して持ち帰り、飼育してみることにしました。
尾角が無いのでスズメガ科ではなさそうです。
帰ってから調べてみると、どうやら広食性の害虫として悪名高いヨトウガMamestra brassicae)の幼虫(俗名ヨトウムシ:夜盗虫)のようです。
調べ物でいつもお世話になっている「みんなで作る日本産蛾類図鑑」サイトでヨトウガを参照すると、幼虫食餌植物のリストに「ヒルガオ科:サツマイモ、アサガオ」という記述も含まれていました。






2018年9月下旬・室温23.1℃

採集してきた翌日、ビニール袋から取り出した幼虫の動きを動画で記録します。
割り箸を差し出すと登ってきました。
背中には申し訳程度に剛毛が生えているものの、毛虫と呼べるほど密生してません。
徘徊運動中の幼虫を側面から接写すると、胸脚は3対、腹脚は5対(尾脚も含む)あることが分かります。
ヤガ科幼虫の特徴で腹脚が多いので(退化していない)、歩行はいわゆる「尺取り虫」の運動ではありません。
割箸の縁を登り切り、天辺に達すると上半身を反らし次の足場を探索しています。
行き場所が無いと分かると、割箸を下に引き返します。

体をU字形に曲げて頭部をコードに擦り付ける奇妙な動きをしました。
口から絹糸を吐いて体を固定しているのかと初めは思ったのですが、頭部の剛毛に付着したゴミを取り除こうとしているのでしょう。(身繕い行動)
頭楯は褐色でした。
胸脚と腹脚は薄い褐色(薄い黄土色)。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

餌の好き嫌いがほとんど無い(植物はほとんど何でも食べる)らしいので、飼育するのは楽そうです。

つづく→#2:シュウカイドウの蕾を食べるヨトウガ(蛾)の幼虫【30倍速映像】


ヨトウガ(蛾)幼虫:側面@コード/方眼紙
ヨトウガ(蛾)幼虫:背面@コード/方眼紙
ヨトウガ(蛾)幼虫:顔@コード/方眼紙

2019/01/04

カワセミの飛び込み漁と脱糞(野鳥)



2018年9月下旬

池の中に突き刺さったままの落枝がゴイサギなど水鳥たちの格好の止まり木になっています。
ゴイサギの定点観察に来てみたら、この日は成鳥も幼鳥も全く見つかりませんでした。
その代わりに、幸せの青い鳥が止まっていました。
カワセミAlcedo atthis bengalensis)です。
逃げられそうで近づけず、性別を見分けられませんでした。


カワセミは池にボチャンと飛び込み、すぐまた落枝に戻りました。
漁の成否は不明です。
もし小魚を取ったなら、獲物を止まり木の枝に叩きつけて殺すはずですが、手前の枝が邪魔でよく見えません。
ひょっとして、夕方にさっと水浴びをした可能性もありますかね?


尾羽を上げたと同時に白い糞を後方にポトリと排泄しました。(@0:32)
すっきり軽量化したカワセミは落枝から飛び立つと、池の水面スレスレを低空で飛び去りました。
この池でまさかカワセミに会えるとは、とても意外でした。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


カワセミ(野鳥)@池畔:落枝

ヒミズ死骸の肉片をクロヤマアリから守るクロオオアリの群れ



2018年9月下旬


▼前回の記事
ヒミズの腐乱死体に飛んで集まるヨツボシモンシデムシ

腐乱したヒミズUrotrichus talpoides)の死骸から少し離れた路上に小さな肉片が転がっていました。
死骸から食い千切った肉片を4匹のクロオオアリCamponotus japonicus)のワーカー♀が巣に運ぶ途中のようです。
肉片を大顎で噛んで引っ張り、更に細切れにしようとしています。
肉片には数匹の白い蛆虫(ハエの幼虫)が蠢いているのですが、アリは蛆虫を獲物とはみなしていないのか、肉片に夢中です。


▼関連記事
猿の死骸からウジ虫を運ぶアリ

2匹のクロヤマアリFormica japonica)も物欲しそうに肉片に近寄って来ました。
しかし、体格に勝るクロオオアリ♀が撃退しました。
クロヤマアリ♀は追い払われてもすばしこく逃げ回り、横取りするチャンスをしつこく狙っています。

もし仮に、クロヤマアリが援軍を呼び寄せてクロオオアリを数で圧倒したら、勝機はあるのでしょうか?


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


クロオオアリ♀4 vs クロヤマアリ♀2@ヒミズ死骸:肉片

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