2018/08/07

ソヨゴの雄花で吸蜜するニホンミツバチ♀



2018年6月上旬

街路樹として植栽されたソヨゴの雄株に白くて小さな花が咲いていました。
どの花も雄花で、よく見ると花粉の付いた雄しべがありますが雌しべを欠いています。(雌花を付ける雌株の木は別にあるのです。)
ニホンミツバチApis cerana japonica)のワーカー♀が訪花していました。
吸蜜中に後脚の花粉籠を見ると、空荷でした。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


ニホンミツバチ♀@ソヨゴ雄株+訪花吸蜜

ソヨゴ雄花@雄株
ソヨゴ雄花@雄株

「カラスの行水」は短くない: 川で水浴びするハシボソガラスの群れ【HD動画&ハイスピード動画:野鳥】



2018年6月下旬・17:08〜17:45・気温25℃(@17:06)


▼関連記事
「カラスの行水」は短くない: 川で水浴びするハシブトガラスの群れ#1【HD動画&ハイスピード動画:野鳥】

暑かった午後の河原も気温が少し下がり、過ごしやすくなりました。
ハシブトガラスと入れ替わるようにハシボソガラスCorvus corone)の群れが続々と集まり、川で水浴していました。
「カラスの行水」と言えば、短い水浴(入浴)を表す有名な慣用句です。
しかし、実際の水浴行動は決して短時間ではなくて、何度も念入りに行うことが分かりました。


水浴シーンを240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@4:11〜)

今回観察したハシボソガラスの行水の作法は次の通りで、ハシブトガラスとの違いは特に見出せませんでした。
川岸近くの浅い所に歩いて入ると、水面に嘴を差し込んで首を左右に激しく回し、顔を濡らします。
次は、それと同時に翼を水面に強く叩きつけるようになり、バシャバシャと水を跳ね上げて体を濡らします。
全身を濡らしたいのならもっと川の深い所に入って行ってザブンと水に潜れば手っ取り早いと思うのですが、カワガラスのように泳いだり(潜水)はしませんでした。


カラスは水鳥ではないので、お腹が水に浸る程度の水深までしか入りません。 (中村眞樹子『なんでそうなの 札幌のカラス』p16より引用)


水浴が一段落するとピョンと跳んで近くの岩に上がり、大きく身震いして羽から水を切り、濡れた羽根を嘴で手入れします。
(飲水→)水浴→身震い、水切り→羽繕いと順番にやる行動が1セットらしく、このルーチンを何度も繰り返していました。
せっかく羽繕いまでしたのに、どうして再び水浴するのか、ちょっと不思議です。

スーパースローの最後に登場する個体は、水浴後に水切りしただけで羽繕いをせずに飛び去りました。

余談ですが、

濡烏(ぬれがらす・濡れ烏)とは、女性の髪の色彩を形容する言葉。また、その髪のもつ黒の色名。
日本人女性の理想美であり、もっと一般的には烏羽色、濡れ羽色、烏の濡れ羽色とも言う。青みを帯びた黒を指す。(wikipediaより引用)

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

2羽が仲良く並んで行水しているシーン(@3:43〜4:10)は、もしかするとハシブトの幼鳥だったりしますかね?
普通種なのにカラスの近縁二種を見分けるのがときどき自信がなくなるのが困りものです。


ハシボソガラス(野鳥)@川+水浴
ハシボソガラス(野鳥)@川+水浴

2018/08/06

オビカレハ(蛾)若齢幼虫に産卵する寄生ハエ♀



2018年5月中旬・午後17:00〜17:03


▼前回の記事
便秘に苦しむオビカレハ(蛾)幼虫はどう対処するか?

ミズナラの灌木に天幕状の巣を作って共同生活しているオビカレハMalacosoma neustrium testaceum)の若齢幼虫の様子を見ていると、怪しいハエが一匹、巣に紛れ込んでいました。
その正体は寄生バエ(ヤドリバエ科の一種)♀でした。
左の翅に切れ込みが入ったように破れていて、個体識別が可能です。

夕方の逆光で見えにくいのですが、動きの鈍い幼虫を狙いを定めると腹端を前方に屈曲しながら幼虫の背後から近づき、頭部付近の側面に卵を産み付けたようです。
産卵の決定的瞬間に別個体の幼虫が横を通りかかり、産卵管が見えなくなってしまいました。
攻撃されたオビカレハ幼虫は弱々しく頭部を左右に振って威嚇するだけでした。
ヤドリバエ♀は巣の上部に一時的に退避しました。

しばらくしてほとぼりが冷めると戻って来て、同一個体の寄主に対して再び産卵しました。
今度は産卵姿勢がしっかり撮れました。
腹端を前方に強く屈曲させて寄主に狙いを定め、寄主の頭部近く(胸部体節)の腹面(側面かも?)に産卵しました。
幼虫の群れに反撃されそうになると、さっと身をかわします。

天幕状の巣には発育段階の異なる大小様々なオビカレハ幼虫が集まっています。
寄生蝿の右下に見えるのは、幼虫が脱皮した後の抜け殻のようです。


オビカレハを寄主とするヤドリバエを写真同定してもらうために、ストロボを焚いた写真も高画質で撮ったつもりでした。
ところがカメラの設定を前日までインターバル撮影していたときの低画質にしたままで気づきませんでした。(痛恨のミス)

このヤドリバエ♀は口吻を出しっぱなしのように見えます。
寄主の巣を舐めて化学情報を検知しているのでしょうか?
産卵した寄主の傷口から出る体液を舐めたりするのかな?
素人目にはなんとなく口吻のように見えたのでが、そういう形状の触角なのかも? (高画質の写真を撮っていれば…。)



※ 逆光対策として、動画編集時にHDRishフィルターを適用しました。
いつもの自動色調補正より効果的です。
写真を撮るだけなら逆光のときはフラッシュを焚けば済むのですが、動画撮影しようとすると困ってしまいます。
不用意に照明を点灯すると、昆虫や野生動物の自然な行動に悪影響を及ぼしたり逃げられたりする恐れがあるからです。

つづく→寄主オビカレハ(蛾)幼虫の巣に居座り産卵を狙うヤドリバエ♀【6倍速映像】


ヤドリバエsp♀+オビカレハ(蛾)若齢幼虫群れ@巣:ミズナラ灌木
ヤドリバエsp♀@産卵→オビカレハ(蛾)若齢幼虫

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