2015/10/16

ヒメギス♂の死骸に群がるムネアカオオアリ♀



2015年8月中旬

山間部の峠道で車に轢かれた(ロードキル)ヒメギス♂(Eobiana engelhardti subtropica)の死骸にムネアカオオアリCamponotus obscuripes)のワーカー♀が計9匹群がっていました。
解体した左後脚を運んでいるところでした。
横で身繕いしている個体も居ます。
別種の微小アリ(種名不詳)も来ているのですが、ムネアカオオアリと体格差が歴然としており相手になりません。
それでもおこぼれの破片をこっそり盗んでいきました。
三脚を立てて解体ショーをじっくり微速度撮影しても面白そうですけど、時間がないので諦めて先を急ぎます。



エノコログサの穂を採食するスズメの群れ(野鳥)



2015年8月上旬・早朝5:15

田園地帯の車道で早朝スズメPasser montanus)の群れが道端で賑やかにチュンチュン♪鳴きながら採食していました。
飛び跳ねながら啄んでいるのはエノコログサの落ち穂拾いでしょうか?
隣の田んぼで稲穂を採食しないのは未だ実が熟していないから?
ハンディカムではズーム性能が弱いので近づこうとしても、スズメはこちらを警戒してどんどん遠ざかってしまいます。
路上から飛び上がってエノコログサの穂を啄んでいるようです。

『スズメ百態面白帳』p159-160によると、

エノコログサのように止まると倒れるものでは飛び付いて穂をくわえて引き下げ、足で押さえてついばむといった感心するような賢い食べ方をする。

冒頭から横の水田でギャーギャー♪うるさく鳴き続けているアオサギArdea cinerea)が鳴きながら頭上を飛んで行ったので、思わずカメラを向けました。

飛行中のアオサギの鳴き声を声紋解析してみる

オリジナルのMOV動画ファイルから音声をWAVファイルにデコードしてからアオサギが一番近くで鳴いている部分を適当に切り出し、スペクトログラムを描いてみました。
農機具や虫の音など周囲のノイズが多いのですけど、2秒付近の最も強いシグナルがアオサギの声紋です。
遠くに居る別個体のアオサギと鳴き交わしているようです。
縄張り宣言なのか、それとも集合の号令なのでしょうか?



2015/10/15

ヤブガラシの花蜜を舐めるヒメバチの一種Amblyjoppa sp.♀



2015年8月上旬

川沿いのヤブガラシ群落でヒメバチの一種と思われる蜂が訪花していました。
翅も含めて全身が黒色を基調とした蜂で、所々に白い斑紋があります。
腹端に産卵管は見当たりませんが、♂と言い切って良いのかな?
性別によって、訪花前後に何を探索していたか解釈が変わってきます。

採集した標本で腹端に毒針が見えたので♀と判明。
産卵する寄主をヤブガラシで探索するついでに吸蜜していたのでしょう。



私のフィールドで結構よく見かけるタイプのヒメバチだと思うので、撮影後は同定のため採集しました。

例えば7年前の夏に撮ったヒメバチ(種名不詳)とかなり似ています。

▼関連記事
獲物を探し回るヒメバチの仲間

以下は標本写真。


触角の中央部は内側だけが白いことが分かりました。
腹端に毒針が見えたので♀と判明。

【追記】
いつもお世話になっている蜂類情報交換BBSに投稿して問い合わせたところ、なみきく土也さんより以下のようなコメントを頂きました。
ヒメバチ亜科のAmblyjoppaです。問題のある属で、特にほぼ黒色の種は(今のところは )♀の形態では区別できない複数種を含んでいると考えています。

Amblyjoppa@日本産ヒメバチ目録サイトによると、寄主はスズメガ科(蛾)のようです。
だとすると、例えばセスジスズメ幼虫がヤブガラシを食草としています。
やはりこのヒメバチ♀は寄主を探索していたのでしょう。

胸部側面
胸背
前伸腹節
腹背
腹部下面
腹端下面+毒針
触角
右前翅の翅脈
右後翅の翅脈

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