キボシアシナガバチ巣の定点観察@柳#6
2015年7月中旬
梅雨時に紙製の巣から排水する行動を観察したかったのですが、現場に付いた頃には雨が止んでしまいました。
柳(樹種不詳)の枝先に営巣したキボシアシナガバチ(Polistes nipponensis)の巣は、上に生い茂った枝葉に守られて雨が直接かかりません。
巣で育房を点検していた(おそらく創設女王と思われる)♀が口から水滴を一滴だけ排水しました。(@1:40)
直前の行動を振り返ると、黄色の繭キャップを舐めて巣に沁み込んだ雨水を吸い取っていたようです。
つづく→#7:誇示行動として巣上で羽ばたくキボシアシナガバチ♀
2015年7月中旬
民家の庭に咲いたノウゼンカズラの花でコガタスズメバチ(Vespa analis insuralis)のワーカー♀が飛び回っていました。
花弁に止まって中を覗き込みつつ身繕いしています。
花蜜が目当てというよりも、獲物(訪花する他の昆虫)を探索している様子です。
園芸植物が好きではない私にしては例外的にお気に入りの花の一つがノウゼンカズラです。
2015年7月上旬
民家の板塀の上にスズメ(Passer montanus)の巣立ち雛が並んで親鳥が給餌に来るのを待っています。
板塀を支える木柱の上端は雨水による腐食を防ぐためにトタンで綺麗に覆われ、釘で固定されています。
どうやらお気に入りの場所らしく、そのトタン板に幼鳥が代わる代わる座りに来ます。
もしかすると晴れた日は太陽でトタン板が熱せられ、暖かいのかもしれません。
幼鳥は好奇心旺盛で、このトタン板を頻りに齧っています。
嘴でペンチのように挟みトタン板を曲げようと力試ししているようです。
退屈しのぎの遊びなのかな?
あるいはトタン板の裏側(隙間の奥)に虫が潜んでいるのかもしれません。
また別なシーンでは、板塀からトタン板に飛び乗ろうとして着地の際にスリップした幼鳥が八つ当たりするかのようにトタン板をつつくことがありました。
近くで別個体の幼鳥が親鳥から給餌されるのを横で見ていた幼鳥が直後にトタン板をつつき始めるのは、欲求不満を解消しようとしているように思いました。
一方、成鳥がこのような行動(遊び)をするのは一度も見かけませんでした。
待っている間の幼鳥は他にも羽繕いや居眠りをして過ごしています。