2014年10月上旬
山間部の道端に咲いたメハジキの群落に訪花するオオハキリバチ♂を撮っていたら、大顎でメハジキの葉柄?(細い葉の根元)を咥えたまま静止しているオオハキリバチ♀(Megachile sculpturalis)を見つけました。
初めは寝ているのかと思い接写したら死んでいました。
翅は不自然に広がり、脚も不自然に縮こまった状態で死後硬直しています。
蜂に気を取られて初めは気づかなかったのですが、花の上部からハナグモ(Ebrechtella tricuspidata)?が登場しました。
歩脚の先で蜂の死骸に触れました。(その後、採集に失敗。)
単独性(非社会性)の蜂は夜になるとこのような姿勢で(植物を咥えて体を固定)寝ることが知られています。
▼関連記事
大顎で植物を咥えた姿勢で眠るサトジガバチ♀
このオオハキリバチは寝込みをハナグモに襲われ、捕食・吸汁された後に捨てられたのでしょうか?
しかしクモは動かないものを獲物と認識しないと思うので、このハナグモも容疑者ではなくたまたま居合わせただけかもしれません。
だとするとオオハキリバチは寿命や病気で死んだのでしょう。
※ 動画編集時に全編、自動色調補正を施してあります。
いつもお世話になっている「クモ蟲画像掲示板」に投稿したところ、きどばんさんより以下のコメントを頂きました。
一応ハナグモで合っていると思いますが・・・見たことのない珍しい斑紋ですね。
>クモは動かない虫を獲物と認識しないはずですから、寝ている蜂をクモが捕食するとは考えにくいですかね?
ワシグモ科のクモは死体でも食べるようですから・・・考えられないことはないと思います。
再現実験してみないことには真相は藪の中です。
2014年8月中旬
▼前回の記事
モノサシトンボ♂奇形個体の飛翔【ハイスピード動画】
山中の池の畔で見つけたモノサシトンボ♂(Copera annulata)は、長い胴体が途中で曲がっている奇形の個体でした。
飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画に撮っていると、狩りのシーンが偶然記録されていました。
木の葉に乗って休んでいる奇形モノサシトンボ♂は、前脚を擦り合わせ身繕いしています。
その目の前を小さな昆虫が飛んで来ました。
すかさず飛び立つと、空中で獲物をトゲだらけの脚で鷲掴みしようとしています。
獲物はヤブ蚊ですかね?
一度目は狩りに失敗し、更に追いかけて二度目は画面から外れてしまいました。
同じ葉に舞い戻って来た際に獲物を抱えていなかったので、おそらく取り逃がしたのでしょう。
奇形のせいで狩りに失敗したかどうかは分かりません。
腹部の異常ですから、影響があるとしたら繁殖行動(♀との尾繋がりなど)に支障を来すかもしれません。
比較対象として正常個体の狩りの瞬間を同じようにハイスピード動画に撮らないといけませんが、未だものにできていません。
▼関連記事(正常個体の捕食成功例)
蚊取りモノサシトンボ♂
2014年10月中旬
山間部の道端に生えたクロマツの灌木にヒガラ(Periparus ater insularis)の群れが来ていました。
今回は珍しく混群ではありません。
高音で鳴き交わしながら枝から枝へ忙しなく飛び移り、松笠(松ぼっくり)を啄んでいます。
素直に考えれば種子を採食しているのだと思いますが、中に潜んでいる虫を探しているだけかもしれません。
鳴き声を声紋解析してみる?