2022/05/15

珍しく日中に雪山の獣道を歩くホンドタヌキ【トレイルカメラ】

 

2022年3月上旬・午後13:30・晴れ
前回の記事:▶ 根雪が積もる前後に杉林の溜め糞場をチェックするホンドタヌキ【暗視映像:トレイルカメラ】

里山の杉林の林道を通る野生動物をトレイルカメラで監視しています。 
珍しく明るい時間帯にホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が現れました。 
雪道に立ち止まってトレイルカメラを見つめています。 
ただしカメラに鼻を近づけて匂いを嗅ぐことはありませんでした。 
最後は右から左へと歩き去りました。 

タヌキはほぼ夜行性と考えられていて、昼間にトレイルカメラの前に現れるのは珍しいです。
ただし、カメラのバッテリーを節約するために夜間しか監視しないようにタイマー設定にすることが多く、終日監視すれば意外に日中も活動しているのかもしれません。

林道のこの区画は晩秋までタヌキの溜め糞場sだったのですが、冬になって根雪が積もるとタヌキはたまに通りかかるだけで、なぜか排便しなくなりました。 
積雪期でも使い続ける溜め糞場との違いは何なのか、不思議です。 
ここではタヌキの通行頻度が低いことは確かです。
例えば同時期に並行して調べている平地の河畔林では複数のタヌキが溜め糞場rvに通い続け、ときどき排便していました。 
もし調査地を1ヶ所だけに絞って調べていたら、雪国のタヌキの生態について私は偏った印象を抱いていたはずです。 
したがって、今後もトレイルカメラによる観察例数を地道に増やしていくことが大切だと痛感しました。 



2022/05/14

雪の減った晩冬の河畔林で夜跳ね回るニホンノウサギ【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2022年3月上旬・午前2:48・晴れ(少し風が吹き、わずかにみぞれ?) 

晩冬の河畔林に出没する野生動物をトレイルカメラで記録しています。 
晴れた深夜に冬毛のニホンノウサギLepus brachyurus angustidens)がまた現れました。
前回の記事:▶ 雪深い夜の河畔林で跳ねるニホンノウサギ【暗視映像:トレイルカメラ】

初めは画面の右端に白いお尻が(赤い矢印→)見えただけで、右に立ち去りました。 
すぐにまた戻って来てくれて、ノウサギと判明。 
立ち止まって雪面の匂いを嗅いでいます。 
ニセアカシア立木の奥の雪原をピョンピョン跳ねながら右から左へ(川沿いを下流へ)横切りました。 
この時期の雪面の雪質は固くクラストしており、足跡は残りません。 

後半の跳躍シーンを1/3倍速のスローモーションでリプレイ。 
(ここだけ動画編集時に自動色調補正を施して明るく加工しています。)



2022/05/13

雪に埋もれた溜め糞場を素通りする晩冬のホンドタヌキ【暗視映像:トレイルカメラ】

前回の記事:▶ 夜の河畔林で雪の上に溜め糞をするホンドタヌキ【トレイルカメラ:暗視映像】

2022年2月下旬〜3月上旬

平地の河畔林に残されたタヌキの溜め糞場rvをトレイルカメラで晩秋から監視し続けてています。 
豪雪地帯なのでカメラの取り付け位置が雪面に対してどんどん低くなり、タヌキに気づかれやすくなりました。 
その結果、警戒したタヌキがこの溜め糞場rvを敬遠するようになったかもしれません。(溜め糞場を変えた?) 
調査を一時期中断してから、カメラの設置位置を上にずらして再開しました。 
再びタヌキを高い位置から見下ろすアングルに戻り、タヌキに気づかれにくくなりました。 

この時期はもう新雪がほとんど積もらなくなり、昼間に少しずつ溶ける一方です。 
雪面は凸凹で、気温が下がる夜には固く凍結します。 
クラストした雪面にタヌキの足跡は残りません。 

シーン1:2/26・午後19:09・晴れ 
川辺りを左から歩いて来たホンドタヌキNyctereutes  viverrinus)がニセアカシア立木の奥で立ち止まり、カメラ目線で様子を伺っています。 
溜め糞場の匂いを嗅ぐこともなく、そのまま右に立ち去りました。 
35秒後、後続の個体がやって来ました。 
この2頭はおそらくペアなのでしょう。 
2頭とも溜め糞場で排便しませんでした。


シーン2:2/28・午後21:33・晴れ 
単独個体が立木の右奥の水際を右へ歩き去りました。 
溜め糞場を素通りしています。 


シーン3:2/28・午後23:20・晴れ(霧?) 
同じ夜の約1時間45分後、どうやら同一個体が引き返して来たようです。 
川辺には霧がうっすらと立ち込めています。 
タヌキは立木の手前を右から左へ歩き去りました。 
溜め糞が埋もれている雪の上で一旦立ち止まったものの、雪面の匂いを嗅いだり脱糞したりしませんでした。 


シーン4:3/2・午後21:23・晴れ 
どうやら先行する個体が足早に通り過ぎた後にカメラが起動したようです。 
すぐに後続の個体(ペアの2頭目)が右から現れました。 
溜め糞場の雪原で立ち止まると、カメラを見上げました。 
雪面の匂いを嗅いだのに、排便しませんでした。 
身震いしてから手前に立ち去りました。 
晴れているのに毛皮が濡れている(ように見える)のは、もしかすると泳いで川を渡った(渡河)ためかもしれません。 


シーン5:3/9・午後22:25・晴れ 
1頭のタヌキが立木の奥を右から左へ横切りました。 
消耗した電池が活動限界を迎え、わずか1秒間の動画しか撮れていませんでした。 
1/3倍速のスローモーションでお届けします。




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