2024/03/29

初ワーカー♀が羽化したばかりの初期巣に巣材の団子を持ち帰るコガタスズメバチ♀

2023年6月上旬 

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住宅地の外れで古い物置小屋の軒先にコガタスズメバチVespa analis insularis)の初期巣を見つけました。 
徳利を上下逆さまにした独特の形状です。 
初期巣とは越冬明けの創設女王が単独で作り上げた巣のことで、中でワーカーが卵から幼虫、蛹へと育ちつつあります。 
外敵の侵入を防ぐために、下向きに巣口を細長く伸ばしてあるのがコガタスズメバチの初期巣の特徴です。 
この細長い煙突状の巣口は、初ワーカーが羽化した途端にコガタスズメバチ♀自身が撤去する予定です。 
この日は初期巣を写真に撮っただけです。

巣の成長を微速度撮影(タイムラプス)したくても、定点カメラを設置できそうな場所がありません。 
コガタスズメバチの巣はどうせすぐに駆除されてしまいますから、通りすがりにさり気なく定点観察することにしました。

コガタスズメバチ初期巣の横には前年に営巣したアシナガバチの古巣が残っています。
古巣がぼろぼろになっているのは、風化した上に寄生蛾の幼虫に食害されたからでしょう。
関連記事(1年前の撮影)▶ 

今年もアシナガバチが営巣しているかな?と期待して軒先を覗き込んだら、コガタスズメバチの巣を見つけたのです。

 

2023年6月中旬〜下旬

梅雨の季節で、3回しか定点観察できませんでした。
通りすがりに短い動画を撮るだけなので、創設女王の姿は一度も見れませんでした。
私がじっくり観察していると近所の人に怪しまれ、巣の存在を気づかれたら最後、駆除されてしまうでしょう。

連続写真を見比べると、この時期、コガタスズメバチ初期巣の成長は止まっていました。
外皮の大きさも煙突状の巣口の長さも変わっていないようです。
創設女王が外出中に不慮の死を遂げてしまったのではないか?と気を揉みながらも、推移を見守るしかありません。
初期巣の段階で巣が壊されてしまうと、女王蜂はまた一から巣を作り直す必要がありますから、ワーカー♀が羽化してコロニーの防衛力が上がるまでは必要最低限の初期投資しかしないのでしょう。

ノブドウの蔓が軒先まで少しずつ伸びてきました。
コガタスズメバチの初期巣がノブドウの葉にすっかり覆われてしまえば、巣の発覚が遅れて駆除されるまでの時間が稼げるかもしれません。

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2023年7月上旬・午前10:50頃・くもり

しばらく間隔が開いてしまいましたが、久しぶりに様子を見に来てみると、煙突状の細長い巣口が部分的に取り壊されていました。(@0:39〜)
細長い巣口先端部の縁がギザギザに欠けていて、一部を撤去した形跡があります。
更に、丸い外皮の下部が食い破られて、新たに大きな巣口が作られていました。
待ちわびた1匹目のワーカー♀が無事に羽化したようです。
ちなみに、かじり取った外皮は捨てるのではなく、内部の巣盤や育房の材料(巣材)として再利用されるかもしれません。

動画撮影中に運良くコガタスズメバチ♀が飛来しました。
ワーカー♀か創設女王か、私には外見で区別できません。
新しく開けた大きな巣口ではなく、従来通り律儀に煙突状の巣口の狭い先端から潜り込んだのが興味深く思いました。
これまでの帰巣ルーチンの癖が残っているということは、この個体は創設女王だろうと思います。

帰巣シーンを1/5倍速のスローモーションでリプレイしてみましょう(@1:00〜)。 
よく見ると、口元に何か黒っぽい団子を運んでいました。
色から判断すると、巣に搬入したのは獲物の肉団子ではなく、どうやら巣材のパルプのようです。
巣盤に掴まって(ぶら下がって)何かしているものの(咀嚼作業?)、残念ながら姿がよく見えません。
獲物の肉団子だとしたら、育房内の幼虫に給餌するはずです。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 


数時間後に現場を再訪したのですが、近隣住民が草刈りしていたので撮影できませんでした。
通りすがりに横目でちらっと見ると、煙突状の巣口の状態は往路で見たときと変わりませんでした。
コガタスズメバチの初期巣に特有の細長い巣口を撤去する作業は、ごく短時間に行われると予想していたので、意外でした。




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2024/03/28

ヤマザクラの樹上で果実を食べるニホンザルの群れ

 

2023年7月上旬・午後13:30頃・晴れ 

里山の登山道を登り始めて間もない地点で野生ニホンザルMacaca fuscata fuscata)の群れと遭遇しました。 
山中で猿の鳴き声が近づいてくるとその場に立ち止まって神経を集中し、揺れている木がないかどうか探します。 
すると大抵、樹上にニホンザルを見つけることが出来ます。 

葉の生い茂ったヤマザクラの樹上に登り降りして、果実を摘み食いしています。 
ヤマザクラの実は完熟すると黒くなるのですが、ニホンザルは半熟の赤い実も食べるようです。 

関連記事(11年前の撮影)▶ ニホンザルが群れでヤマザクラの果実を採食 


山麓で土木工事する重機の騒音がうるさいのに、ニホンザルは全く気にしていません。 
しかし、カメラに撮られていることに気づくと警戒し、枝葉の影に隠れたり木から降りたりしてしまいます。 
工事の騒音が止まると、近くの草むらからナキイナゴ♂(Mongolotettix japonicus)が鳴く声♪が聞こえました。 

関連記事(15年前の撮影)▶ ナキイナゴ♂の鳴き声♪


ヤマザクラの果実に含まれる堅い種子を噛む音がカリカリ♪と聞こえたのですが、葉の生い茂る樹上でサルの姿を見失ってしまい、動画で記録できませんでした。 
撮影アングルを求めて私が右往左往すると、ニアミスしそうになった個体が悲鳴を上げて逃げてしまいます。 
猿害問題の対策として、ニホンザルの群れが山から麓に降りてくる度にロケット花火を打って追い払っています。 
警戒心が強いのはそのためでしょう。 
一方、私のことを認識している群れは、山中で出会ってもあまり恐れずにリラックスして自分たちの行動を続けてくれます。 


数時間後に私が同じ山道を戻ってくると、ニホンザルの残した糞が点々と残されていました。(計3個) 
糞をほぐして調べれば、未消化のヤマザクラ種子が含まれているかも知れません。 
猿の採食時に噛み砕かれずに果肉と一緒に飲み込まれた種子は糞と一緒に排泄され、ヤマザクラの種子は遠くに散布されることになります。 


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放尿しながら跳んで逃げるニホンアマガエル

 

2023年7月上旬・午後12:30頃・晴れ 

里山の林道でタニウツギの葉の上にニホンアマガエルHyla japonica)が座っていました。 
体色が青緑の個体です。 
保護色になっていないので、目立ってしまいます。 
しばらく時間が経てば緑に変色して周囲と馴染むのでしょうか? 三
脚を持参していれば、タイムラプス撮影で確かめたかったです。 
ちなみに、アマガエルがはっきりと変色するには30~40分かかるそうです。 (『ニホンアマガエルの体色変化』PDFより) 
あるいは、この個体は生まれつき黄色の色素が足りない変異個体なのかもしれません。 

【参考ニュース記事】


私が指先でアマガエルの体にそっと触れると、逆側へ横っ飛びで逃げました。 
(カメラのバックモニターを見ながら利き手ではない左手の指でぎこちなく触れたので、うっかりカエルの左眼球に触れてしまいました。) 
隣の葉に止まり直していたアマガエルの背中を再び指で触れると、今度は前に飛んで逃げました。 
最後は草むらに落ちて見失いました。 

緊急避難の跳躍行動を1/5倍速のスローモーションでリプレイしてみましょう。(@0:43〜) 
1回目は透明な液体を大量に放出しながらジャンプしていました。 
アマガエルが軽量化のために失禁(排尿)したのでしょう。 
鳥も飛び立つ前後にしばしば脱糞します。
動画を撮りながらタニウツギの葉を斜めに傾けていたので、水滴が初めから葉に付いていた訳ではありません。 
2回目はタニウツギの葉の窪みに初めから水滴が溜まって濡れていました。 
これが雨の滴なのかカエルの小便なのか、不明です。 
アマガエルのジャンプをハイスピード動画で撮ればよかったですね。 


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・Nature Discovery Books アマガエルのヒミツ

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