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2023/10/17

笹藪の溜め糞場で排便の前後に鳴き声♪を発する春のホンドタヌキ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年4月上旬〜中旬

笹薮に覆われた河畔林で溜め糞場rpに夜な夜な通うホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の記録です。 
単独で現れ、鳴いたシーンだけをまとめてみました。 


シーン1:4/7・午後18:41・(@0:00〜) 
激しい雨が降る夜に右からタヌキが登場しました。 
排便姿勢で向きを変えつつ、小声で甲高くクゥーンクゥーン♪と鳴きました。 
便秘のタヌキが排便痛に苦しむ鳴き声なのかも?と思ったりもしますが、他の季節では溜め糞場で鳴くタヌキを撮れてないので、繁殖期に関係した行動なのでしょう。 
いずれにせよ、季節が進行すると溜め糞場に通うタヌキは鳴かなくなると予想されます。

結局、今回は排便しなかったようです。
身震いして濡れた毛皮の水気を切ってから、左下に立ち去りました。 
死角の笹薮でもクゥーン♪と鳴き声を発しました。 


シーン2:4/7・午後18:45・(@0:26〜) 
3分後に再びタヌキが溜め糞場rpに来ていました。 
さっきの個体が便意を催して戻って来た可能性もありますけど、別個体が代わる代わる登場したと考える方が自然でしょう。 
右を向いた(西向き)排便体勢でクゥーン♪と甲高く鳴きました。 

雨で濡れた毛皮の水気を身震いで振り落としました。
この溜め糞場はオニグルミ大木の真下にありますが、若葉が芽吹く前の落葉樹なので、雨宿りになりません。 

健康そうな黒い固形糞をモリモリと排泄しました。 
最後に肛門を締めて糞切りしながらヒューン♪と甲高く鳴きました。 

その後は大木の右に回り込んで奥に姿を消しました。 


シーン3:4/8・午後18:36・(@1:23〜) 
翌日の晩には大雨が収まっていて、タヌキが左からやって来ました。 
溜め糞場rpに南向きでポロポロと脱糞すると、糞切りしながらヒューン♪と小声で鳴きました。 
近くで順番待ちしている別個体(パートナー)が発した鳴き声という可能性もありそうです。 
声紋解析したら鳴き声だけで個体識別できるかな〜? 


シーン4:4/12・午前5:34・(@2:24〜) 
4日後の明るい早朝にタヌキが左から溜め糞場rpに来ていました。 
ちなみに、日の出時刻は午前5:06。 
溜め糞rpの匂いを嗅いでから頭を上げ、右を見ながらヒューン♪と甲高く鳴きました。 
北西を向いた排便姿勢で身震いしました。 
糞切りをする際に特有の尻尾の動きが見られなかったので、排便しなかったかもしれません。 
左下に立ち去り、ウグイス♂(Horornis diphone)がさえずる笹薮に分け入りました。 


シーン5:4/14・午後22:57・(@2:55〜) 
2日後の晩遅くに右から登場した個体は、溜め糞rpの匂いを嗅ぎながらクゥーン♪と小声で鳴きました。 
南向きで溜め糞に跨ると、排便しながら再びクゥーン♪と鳴く声が聞こえました。 
後ろ姿で肛門が見えるアングルなのに、便秘なのか排泄されてないようです。 
オニグルミ大木の左に広がる笹薮の奥に入っていきました。 

溜め糞rpを実況見分した際に血痕や血便を見たことがないので、タヌキは切れ痔になるほどの便秘に苦しんではいないはずです。 
野生動物は便秘になっても、笹の葉など繊維質の多い植物を食べて自力で直すのではないでしょうか?
思いついても、証拠となる映像を撮るのがまた大変そうです。

※ 動画編集時に自動色調補正を施して明るく加工し、音声を正規化して音量を強制的に上げています。 



2023/10/14

春の夜に遊歩道の溜め糞場に通って排便するホンドタヌキのペア【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年4月上旬

スギを植林した里山で遊歩道にホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が残した溜め糞場opを自動撮影カメラで監視した記録です。 


シーン0:4/3・午後13:37・(@0:00〜) 
明るい昼間にたまたま撮れた現場の状況です。 
斜面を見上げるアングルになっています。 


シーン1:4/7・午前0:13・(@0:05〜) 
深夜にホンドタヌキの♀♂ペアと思われる2頭が登場しました。 
1頭aが画面中央にある溜め糞opに右向きに跨り、健康そうな大便をモリモリと大量に排泄しています。 
後続個体bは、斜面上の別な溜め糞の匂いを嗅いでから、トイレの順番待ちをしています。 
先に用を足した個体aが右に立ち去ると、待っていたbが全く同じ地点に跨って右向きで排便開始。 
一本糞を出すと、先導個体aを追いかけるように遊歩道を辿って右へ立ち去りました。 


シーン2:4/7・午後23:27・(@1:04〜) 
翌日の深夜はみぞれのような雨が降っています。 
画面の赤丸2箇所に注目してください。 
2頭のタヌキが緩斜面の遊歩道を左から1列縦隊で登って来ました。 
今回は溜め糞の匂いを通りすがりに一瞬嗅いだだけで、素通りしました。 


シーン3:4/8・午後22:02・(@1:22〜) 
翌日の晩遅くにもタヌキと思われる中型の動物が奥の斜面をうろついていました(赤丸)。
暗視映像をMP4でエンコードし直すと、分かりにくくなってしまいました。

つづく→


2023/10/11

笹藪の溜め糞場でストレッチするホンドタヌキ【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年4月上旬 

下草に笹薮が生い茂る河畔林でホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の溜め糞場rpを監視している自動センサーカメラが撮った動画の記録です。 


シーン1:4/1・午後20:06・気温8℃・(@0:00〜) 
近くの小川に架かった天然の丸木橋を渡ったタヌキが直後に溜め糞場rpに来るかと期待したのですが、そんな単純な巡回経路ではないようです。 

晩に右手前の笹藪から登場した単独のタヌキが、溜め糞場rpの手前で立ち止まって体を右後足でボリボリ掻いていました。 
溜め糞rpの匂いを嗅いでから跨がり、北東を向いて(ほぼカメラ目線)で排便しました。 
用を足すと、左下隅に姿を消しました。 


シーン2:4/2・午後18:43・気温9℃・(@0:56〜) 
翌日は晩早くにオニグルミ大木の右から登場しました。 
溜め糞rpをチェックせずに、右の笹薮に立ち去りました。 


シーン3:4/2・午後18:46・(@1:20〜) 
約2分後に別個体が現れました。 
さっきの個体と行動を共にしているパートナー(♀♂つがい)なのでしょう。 

溜め糞場rpの右横で体を前後に伸ばしてストレッチ運動をしていました。 
ずんぐりむっくりしたタヌキがこんなに伸びるのか!という驚きがありました。 
タヌキはほぼ夜行性ですから、もしかすると寝起きなのかもしれません。 

さっきの個体と同じく、溜め糞rpの匂いも嗅がずに、右の笹薮へ。 


シーン4:4/4・午後18:40・気温15℃・(@1:34〜) 
2日後も晩早くにタヌキがやって来ました。 
溜め糞rpをチェックせずに右の笹薮へ。 


シーン5:4/5・午前5:34・気温1℃・(@1:44〜) 
日の出時刻は午前5:17。 
夜が明けて明るくなった早朝にたまたま撮れた動画です。 
山盛りになった溜め糞場rpが黒々と見えます。 


シーン6:4/5・午後18:44・気温16℃・(@1:49〜) 
日の入り時刻は午後18:08。 
日没後の早い時刻に来たタヌキが、溜め糞場rpの右奥の笹薮に佇んでいました。 
遠くの大通りを走る選挙カーの騒音がやかましいので、不安そうに様子をうかがっています。
今回も溜め糞rpを素通りして右へ。 



2023/10/10

溜め糞場で排尿するニホンカモシカ♂【トレイルカメラ】

 



2023年4月上旬・午後17:10頃・気温12℃・(日没時刻は午後18:08) 

里山でカモシカの溜め糞場srを自動撮影カメラで見張っています。
夕方に左から登場したニホンカモシカ♂(Capricornis crispus)がスギの木の左下で立ち止まると、腰をやや落として小便を排泄しました! 
排尿姿勢から♂と判明。 
尿を前方に放出しています。 
カモシカの性別を外見で見分けることは非常に困難で、唯一彼らの交尾行動や授乳および排尿体勢で性差が出ます。

ニホンカモシカは尿を少量ずつ噴射して縄張りをマーキングするのではなく、膀胱に溜まった尿を一気に排泄します。
その代わりにカモシカは、眼下腺を擦り付けることで縄張り宣言のマーキングをします。
おしっこしながら舌をペロペロと出し入れしている行動が気になります。 
眼下腺マーキングの直後にも見られるのですが、自分の尿の匂いに対してフレーメン反応しているのでしょうか? 
すっきり満足した感情表現なのかな?
顔をカメラに向けているので、ついでに排便したかどうか、不明です。 
トレイルカメラでニホンカモシカの排尿シーンを撮れたのは、これが初めてです。 

その後はスギ大木の背後を通って、右にトボトボと立ち去りました。 
残雪の上を歩かず、地面が露出したスギ林床を選んで歩いているようです。 

画面の右端で雪崩谷の手前に来ると、立ち止まって何かしています。
おそらくスギの木の匂いを嗅いだりしているのでしょう。 
後に現場検証すると、渓谷を埋め尽くした雪崩の上に動物の足跡など渡河の形跡は見つからなかったことから、この時期のカモシカはスノーブリッジ崩落の危険を感じて雪崩谷を渡るのを忌避したようです。



2023/10/06

早春の笹薮で夜に餌を探し回る冬毛のニホンノウサギ【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2023年3月上旬および下旬

シーン1:3/3・午後12:25・(@0:00〜) 
残雪に覆われた河畔林を探索していると、笹藪の横にニホンノウサギLepus brachyurus angustidens)の丸い糞粒が多数転がっていました。 
どうやら常緑のササ(種名不詳)およびツルマサキの葉を食べ漁りながら雪面に排便したようです。 
細い朽木が雪原に倒れた結果、それに巻き付いていた常緑の蔓植物(ツルマサキ)も共倒れになり、雪面にツルマサキの赤い実や緑の葉が散乱しています。 
ノウサギはこれが気に入って食べに来ていたのでしょう。(食痕?) 

ニホンノウサギが夜な夜な同じ場所に通って食事をするのなら、トレイルカメラを設置して撮影してみたいものです。 
まさかノウサギも決まった場所に溜め糞するのでしょうか?
実はこの直後にすぐ近くでタヌキの溜め糞場rpを見つけました。 




そこで予定を変更して、トレイルカメラで溜め糞場rpと横の笹薮を同時に監視することにしました。 
ノウサギの採食行動を撮るにはカメラのアングルをもう少し左に向けたいのですけど、少ない台数のトレイルカメラでなんとかやりくり(妥協)するしかありません。 


シーン2:3/24・午後22:45・気温5℃(@0:58〜) 
ちょうど3週間後の深夜にようやくニホンノウサギの姿が写りました。 
林床の残雪が完全に溶けた早春でも純白の冬毛のままで、逆に目立ちます。 

林床の匂いを嗅ぎながら、ゆっくり慎重に1歩ずつ移動しています。 
カメラに尻を向けたときもあったのですが、脱糞したかどうか不明です。 
タヌキの溜め糞場rpには興味を示さず、立ち寄ることもありませんでした。 





【追記】
大井徹『獣たちの森 (日本の森林/多様性の生物学シリーズ 3)』という本の「第3章:森を食べる獣たち」を読んで驚きました。
ウサギは軟糞を肛門から直接口に受け、摂取する。一方、消化しにくい繊維質は硬糞として排出されるが、この硬糞も主に日中に排出されるもの(一日に排出される硬糞の1/4)は摂食される。ウサギは夜間に活動して、日中は休息するという日周リズムを持っているが、昼の間は硬糞や軟糞を、夜間は新鮮な植物を食べている。 (p103より引用)
この食糞行動を観察してみたいのですが、飼育下でないと難しそうです。

2023/10/04

春雨の降る日中に笹藪の溜め糞場で排便するホンドタヌキのペア【トレイルカメラ】

 



2023年3月下旬 

笹薮の生い茂る河畔林でタヌキの溜め糞場rpを自動撮影カメラで定点監視しています。 


シーン1:3/26・午後14:50・雨天・気温8℃(@0:00〜) 
雨が降る午後に1頭のホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が右から登場しました。 
夜行性のタヌキが明るい日中に溜め糞場に来るのは珍しいです。 
北東を向いて排便すると、ブルブル身震いして濡れた毛皮の水気を切ってから左手前に立ち去りました。 
雨天の昼間に脱糞するタヌキは初見です。 


シーン2:3/26・午後14:54・気温9℃(@0:36〜) 
3分後に2頭目の個体が溜め糞場rpにやって来ました。 
おそらく♀♂つがいのパートナーが相次いでやって来たのでしょう。 
登場経路(右から)も、排便する向き(北東)も先行個体と同じでした。 
左手前に立ち去る間際に立ち止まって身震いする行動まで同じで、まるで再放送のようでした。 

明るい昼間ならタヌキの顔つきから個体識別できるでしょうか? 


シーン3:3/31・午後13:15・晴れ
5日後に現場入りしてトレイルカメラの電池を交換しました。 
林床の残雪は完全に無くなり、周囲に生い茂る笹藪の草丈は最大で約170cmにも伸びていました。 
カメラの視界を遮って撮影の邪魔になりそうな笹だけ最小限に刈りました。 
あまり環境を改変しすぎると、タヌキが警戒して溜め糞場rpに近寄らなくなってしまいそうです。 

大量の溜め糞はほとんど古くて乾いた糞でした。 
ズームインしても、食糞性の昆虫は全く(ハエ1匹さえ)来ていません。 

最後に引きの絵で状況説明したつもりが、せっかちな私の悪い癖でカメラを振り回すスピードが早過ぎました。 
酔いそうな映像だったので、1/2倍速のスローモーションに加工しました。 








2023/10/02

遊歩道の溜め糞場で2回排尿マーキングするホンドタヌキ♀【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年3月下旬・午後22:35 

スギ植林地を通る遊歩道に残された溜め糞場opを自動撮影カメラで監視しています。 
ある晩、ホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が単独で画面の下から登場。 
斜面を歩いて登る途中で立ち止まり、腰を屈めました。(@0:01〜) 
後ろ向きの映像ですけど、おそらく♀が尿で縄張りをマーキングしたのでしょう。 
♂なら排尿の際に片足を上げたはずです。 
つまり排尿姿勢でタヌキの性別を見分けられるのです。

次に遊歩道まで登ると、そこにある溜め糞opでも横向きで排尿マーキングしました。 (@0:14〜)
縄張りをマーキングするために、タヌキは自由自在に少量ずつ排尿できるようです。
今は繁殖期ですから、次に通りかかる♂は♀の小便の匂いを嗅いで発情の状態をチェックするのかもしれません。 




今回の♀個体は便意を催さなかったらしく、遊歩道を左に下りて行きました。 



2023/09/30

遊歩道の溜め糞場で鳴きながら♪排便するホンドタヌキ♀♂と匂いを嗅ぐだけで逃げる独身個体【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年3月下旬 

昨年の年末に山麓近くのスギ植林地でホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が残したと思われる溜め糞場opを新たに見つけました。 
本当にタヌキが通っているのか確かめるために、トレイルカメラを設置してみました。 
限られた台数のトレイルカメラで複数のプロジェクトをなんとか遣り繰りしているのですが、ようやくカメラ1台をこっちに調達することができました。 







シーン0:3/24・午後14:44 
明るい昼間に撮れた現場の様子です。 
斜面を下から見上げるアングルです。 
画面の左上に太い丸太がゴロゴロと並べてあります。 
丸太から右に細長い落枝が横に伸びています。 
そこは左から右に向かって緩やかに登る遊歩道になっていて、木製の階段がわざわざ整備されています。 
遊歩道の端に溜め糞場opがあります(画面には写っていません)。 


シーン1:3/30・午後20:20(@0:05〜) 
斜面をゆっくり登って来たタヌキが遊歩道に達し、溜め糞場opの匂いを嗅ぎました。 
そのまま右向き(北向き)に跨って排便開始。 
便秘気味なのか、途中でくるりと方向転換し、左向き(南向き)になりました。 
ようやく少量の糞をポロポロと排泄。 
脱糞しながら小声で2回ほどクゥーン♪と鳴きました。(@0:11〜) 
※ 動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 

どの溜め糞場でもホンドタヌキは早春限定で排便の前後によく鳴いています。 
夜に行動を共にする♀♂ペア間のコンタクト・コール♪(繁殖期の鳴き交わし)なのでしょうか? 
それとも食糧事情の厳しい冬から春にかけては便秘になり、切れ痔で肛門が痛くて悲鳴を上げているだけかな?と無粋で身も蓋もない対立仮説を考えてみました。 

用を足した個体が遊歩道を左に立ち去るのと入れ替わりで、パートナーが右下から登場しました。 
同じ溜め糞opに右向き(北向き)で跨がったところで、1分間の録画時間が終了してしまい、残念でした。 


シーン2:3/30・午後21:08(@1:06〜) 
50分後に再びタヌキが写りました。 
スギ山林の斜面を下から登ると、遊歩道上に残された新鮮な溜め糞opの匂いを嗅いだだけで、排便せずに立ち去りました。 
さっき排便した♀♂つがいとは逆方向に(右へ)そそくさと逃げて行きました。 
今回の個体は、よそ者の独身タヌキ(縄張り侵入者)なのかもしれません。 



2023/09/27

雪山でニホンカモシカの溜め糞場を発見!

 

2023年3月下旬・午後12:25頃・晴れ 

この冬の目標は、ニホンカモシカCapricornis crispus)の溜め糞場を見つけることです。 
雪山に登る度に足跡を辿ってみたのですが、一度限りの脱糞跡しか見つかりませんでした。 




里はもう雪がほとんど溶けて早春ですが、入山すると未だ残雪が深いです。 
雪崩に埋もれた渓谷を監視するトレイルカメラの様子を見に来たら、隣接するスギの植林地で大量のカモシカの糞を雪面に見つけました。 
これまで気づかなかったということは、溶けた雪の下からカモシカの古い糞が現れたのでしょうか? 

ザラメ状の雪面にはスギの落葉落枝が散乱しています。 
カモシカの足跡は不明瞭でした。 
スギの木の下で少しずつ位置をずらしながら、カモシカは少なくとも3〜4回は排便していました。
冬は糞虫やハエなどの分解者が全く活動しないので、野生動物が排泄した糞は溜まる一方です。
ニホンカモシカの新鮮な糞粒はつやつやした真っ黒ではなく、緑色がかっています。 
ユキツバキやエゾユズリハなど何か常緑樹の灌木の葉を食べた後なのでしょう。 
古い糞粒は褐色(茶色)になります。 
採寸代わりに、熊よけスプレー(長さ20cm)をそれぞれの溜め糞の横に並べて置きました。 

カモシカが本当に排便しに通ってくるかどうか確認するために、早速ここにトレイルカメラを設置してみましょう。
ニホンカモシカは基本的に群れを作らず単独で暮らしています。
タヌキのように複数個体が溜め糞場srを共有しているのか、それとも同一個体が繰り返し使っているのか、という点にとりわけ興味があります。 
雪崩谷が危険で渡れなくなったので、立ち往生したカモシカが縄張りの境界に排便するようになったのかもしれません。


関連記事(1、2ヶ月前の撮影)▶ 


もしかすると、カモシカはここで寝ている(ねぐら)かもしれない、という可能性も考えられます。  
カモシカの排泄行動は、小便する様子を実際に観察したことがあります。 
排便シーンが未見なので、なんとか自動センサーカメラで撮影してみたいものです。 



2023/09/26

笹藪の溜め糞場へ排便に通う早春のホンドタヌキはよく鳴く♪【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年3月中旬〜下旬 

河畔林で笹薮に囲まれた溜め糞場rpに単独またはペアで通ってくるホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の記録です。 
林床の残雪が溶けると、根雪に埋もれていた常緑の笹薮が次々と再び立ち上がり、トレイルカメラの視界を遮りつつあります。 
笹の草丈がヒトの身長より高く伸びそうです。


シーン1:3/17・午後20:27・気温2℃・(@0:00〜) 
♀♂ペアと思われる2頭が同時に溜め糞場rpに来ていました。 
1頭が溜め糞の匂いを嗅いだものの、結局は2頭共に排便しないで右へ立ち去りました。 


シーン2:3/17・午後21:38・気温2℃・(@1:01〜) 
珍しく左の笹薮を通り抜けてタヌキが登場しました。 
溜め糞場rpの匂いを嗅ぎ、風の匂いを嗅ぎ、大木の幹の根元の匂いを嗅ぎ回っています。 
私の(ヒト特有の)体臭の残り香を気にしているのでしょうか? 
今回もタヌキは排便しませんでした。 


シーン3:3/19・午後14:03・気温18℃・(@1:37〜) 
明るい日中に撮れた現場の様子です。 
晴れた日は笹薮の風揺れにより、自動センサーカメラの誤作動が頻発します。 


シーン4:3/22・午後18:53・気温12℃・(@1:41〜) 
右から登場したタヌキが溜め糞場rpに跨ると、南東を向いて排便しました。 
早春の夜蛾が闇夜を飛来し、画面を横切りました。 
そのとき右から後続のパートナーがやって来ました。(@2:07〜) 
先行個体と入れ替わり、北東を向いて脱糞開始。 
手前に生えたササの葉でタヌキの肛門が隠れ、糞の状態は見えませんでした(大便から健康チェックできず)。 


シーン5:3/23・午後21:34・気温10℃・(@2:42〜) 
小雨が降る晩です。 
なぜかカメラの起動が遅れ、溜め糞場rpを素通りしたタヌキが右の笹薮に立ち去るところでした。 
タヌキの姿は見えなくなったものの、直後に近くからクゥーン♪と小声で甲高く鳴く声が聞こえました。 (@3:00〜) 


シーン6:3/24・午前4:48・気温8℃・(@3:04〜) 
約7時間15分後の未明にタヌキが右から登場。 
小雨が降り続いています。 
溜め糞rpの匂いをチェックしながら、クゥーン♪(またはヒューン♪)と甲高く鳴きました。(@3:08〜) 
その後、南東を向いて排便。 
脱糞後にも立ち去る間際に再び鳴きました。(@3:45〜) 
笹薮の林床を左手前に歩き去ってからも、また(カメラの背後で)鳴きました。 

この動画を初めて見たときの感想で「ネコのような鳴き声(ウニャー♪)」と野帳にメモしてあるのですが、ちょっとニュアンスが違いますよね。 
なんでそう聞こえたのか、自分でも謎です。
溜め糞場の周辺でよく鳴くのは、早春(繁殖期)だけの現象ではないかと考えています。 
他の季節ではタヌキの鳴き声を聞いたことがありません。


シーン7:3/26・午後21:57・気温5℃・(@4:02〜) 
カメラの起動が遅れ、溜め糞場rpを素通りしたタヌキが右の笹薮に隠れるところでした。 


※ 必要に応じて、動画編集時に自動色調補正を施して明るく加工したり、音声を正規化して音量を強制的に上げたりしています。 




午後の雪解け田んぼで採食、飲水、排便、羽繕いするコハクチョウの大群【冬の野鳥:4K動画】

 

2023年3月下旬・午後15:20〜16:15頃・晴れ 

雪解けが進む広大な田んぼにコハクチョウCygnus columbianus bewickii)の大群が集まって採食しています。 
今回は三脚を立てて最高画質の4K動画で撮影してみました。 
大群が刈田のあちこちに散開しているため、どの個体を撮るか目移りしてしまいます。 
よく晴れた午後で、地面が露出した田んぼから陽炎が立ち昇っています。 
採食中の白鳥にどれだけ近づけるか、どれだけ警戒心が強いか分からなかったので、初めは物陰から隠し撮りしました。 
周りに仲間が多ければコハクチョウは結構図太いことが分かり、後半は慎重に近づいて撮影できました。 

採食中のコハクチョウは、刈田を歩き回りながら頭を下げて嘴を藁や泥の中に突っ込んで掻き分けています。 
おそらく水中の藻や微生物、稲(イネ)の落ち穂などを嘴で濾し取りながら食べているようです。(落ち穂拾い) 
藁や泥そのものを食べている訳ではありません。 
ときどき雪解け水を嘴ですくって頭を高く上げながら喉に流し込み、水を飲んでいます。 

採食しながら泥水状の液状便を勢い良く排泄しました。(@0:31〜) 
川や湖沼で塒入りする白鳥の群れにヒトが大量に給餌すると、食べ残しの餌や白鳥の糞で水質が急激に悪化(富栄養化)する問題が生じます。 
最近では鳥インフルエンザの蔓延を防ぐためにも、白鳥への給餌を禁止する地域が増えました。 
刈田で勝手に飲み食いする白鳥がその場で排泄する分には、そのまま田んぼの肥料となって好都合です。 

これだけ至近距離から白鳥の採餌行動を観察できて感激です。 
早春の陽光で煌めく水面の反射がコハクチョウの腹面に写り、嘴から水が滴り落ちます。 
食事の合間にのんびり羽繕いしています。 
黒い水かきのある足でザクザク、ペタペタと残雪を横断し、畦道を乗り越えて隣の雪解け田んぼへ移動します。 

※ 映像素材の順番を適当に入れ替えました。 

2023/09/23

空中投下でクルミの殻を割って食べるハシボソガラス(野鳥)

 

2023年3月中旬・午後14:15頃・晴れ 

胡桃の実を咥えたハシボソガラスCorvus corone)が市街地の電線に止まっていました。 
てっきりいつものようにオニグルミの堅果だと思ったのですが、後に現場近くでカシグルミ(=テウチグルミ)の庭木を見つけたので、その落果を拾ってきたのかもしれません。 

カラスは少量の固形糞をピュっと排泄した直後に電線から飛び立つと、空中でクルミを離して下の駐車場に落としました。 
後を追うようにカラスもふわりと駐車場に舞い降ります。 
脱糞およびクルミ空中投下の瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。 

舗装された駐車場に投げ落とした衝撃でクルミの硬い殻が見事に割れました。 
割れたクルミ堅果を足で押さえつけながら、美味しい中身(子葉)を嘴でほじくって食べています。 
ハシボソガラスが地上で止まっている細い金属パイプは、雪国に特有の消雪パイプです。 
消雪パイプに並んだ穴からシャワーのように散水して、駐車場や車道に積もった雪を融かすのです。 

車道にわざとクルミ堅果を置いて車に踏ませて殻を割ってもらうという有名なクルミ割り行動を残念ながら当地のカラスはなぜかほとんどやりません。
車を利用する方法に比べて投げ落とし(空中投下)によるクルミ割り行動は簡単そうですが、意外に難しくて奥が深いのです。 
落としたクルミが大きく転がって見失うことがあるからです。 


クルミの紛失をどう防ぐかがカラスの知恵の見せ所です。 
クルミに与える衝撃を増そうとしてあまり高い位置から投下すると、跳ね返った後に勢い余って遠くまで転がってしまうかもしれません。 
落下中に風にあおられて、狙いを付けた場所にクルミが落ちないかもしれません。
かと言って低い位置から投げ落とすと打撃が不十分になり、何度も何度も繰り返さないといけなくなります。 
クルミを投下する高さの加減が難しいのです。 

私が7年前に観察した事例では、雨水を排水するためにわずかに傾斜のついた駐車場にクルミを投下していました。 
広い駐車場の中央部に排水溝があり、外側がすり鉢状に少し高くなっていたのです。 
ここにクルミを投げ落とせば、駐車場の外にクルミが転がり出る前に止まります。 

今回の事例でも、駐車場に埋設された消雪パイプのおかげで、投げ落としたクルミが駐車場の外に転がり出るのを阻止していました。 
くるみ割りをする場所としてこの駐車場を選んだのは偶然かもしれませんが、学習(試行錯誤)の成果だとしても驚きません。 

割れ残ったクルミの殻の半分を嘴で咥えると、ハシボソガラスはどこかに飛び去りました。 
もっと落ち着いて食事ができる場所に移動したのでしょう。 
食べ残しのクルミを持って飛び立つ瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。

投げ落としによるカラスのクルミ割り行動は、ヒトが大規模に舗装するようになってから発達したのでしょうか?
アスファルトやコンクリートが発明される前にもカラスは岩山や河原などで岩の上にクルミを投下して割っていたのかな?
動物の行動は化石に残らないので、誰か気づいたヒトが書き残さない限り「無かったこと」にされてしまいます。(記録の重要性)
逆に、クルミを地面に置いて空中から重い石を投げ落として割る方法(道具使用)が進化しなかったのは、身体的なパワー不足と思われます。
それから、地面に放置したクルミを仲間に盗まれてしまいそうです。

2023/09/20

笹薮の溜め糞場でホンドタヌキの♀♂ペアとよそ者タヌキが出会うと…【トレイルカメラ】

 



2023年3月中旬・午前5:36頃・気温-2℃(日の出時刻は午前5:47) 

笹薮に囲まれた河畔林の溜め糞場rpに早朝からホンドタヌキNyctereutes viverrinus)aが排便に来ていました。 
珍しく東を向いて脱糞中です。 
日の出直前の河畔林はもうだいぶ明るく、トレイルカメラは自然光モードで起動しました。

右奥の雪原を別個体bが右からブラブラと歩いてやって来ました。 
少し遅れて左から別個体cが走って右に走って来たので、驚いたbは慌てて右に引き返し逃走。 
縄張り争いで侵入者を追い払ったようですが、タヌキの唸り声や鳴き声は聞き取れませんでした。 
そもそも溜め糞場は複数のタヌキが共有しているので、完全に排他的な縄張りではありません。 
たまたま同じ時刻に溜め糞場rpで鉢合わせしてしまったのでしょう。

溜め糞場rpで排便を済ませた個体aが、奥の残雪上で待っていたcに合流しました。 
しばらく並んで佇み右を眺めてから、ペアは一緒に右へ走り去りました。 
bは、嬉しげに(はしゃぐように)駆け出しました。 
近くの川でカラスが鳴いています♪ 

タヌキは一夫一妻制です。 
aとcが♀♂つがいを形成しており、単独行動のbは縄張り侵入者だったようです。 
あぶれ♂が既婚♀に横恋慕する三角関係だとしたら面白いですけど、もしかするとbはacペアの間に昨年生まれた子供なのかもしれません。 
繁殖期に入り子別れしたのかな?と思ったりするのですが、私の勝手な想像です。
素人目には、深刻な縄張り争いというよりも、タヌキの幼獣同士がふざけてやる追いかけっこ遊びにも似ていました。 

※ 鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 



早春の餌場上空で旋回飛翔しながら脱糞するコハクチョウ(冬の野鳥)

 

2023年3月下旬・午前10:50頃・晴れ 

春になって広大な田んぼの雪が溶け始めると、コハクチョウCygnus columbianus bewickii)の大群が採餌のため朝から飛来するようになりました。 
家族単位なのか、小群に別れて続々と飛んできます。 
2羽で飛来したペアに注目して流し撮りしてみました。 
よく晴れた撮影日和で順光ですけど、被写体の白鳥が白飛び気味になってしまいました(露出オーバー)。 

雪解け田んぼの上空をぐるぐると旋回して安全な餌場を探しているようです。 
その途中で1羽が飛びながら白い液状便を撒き散らしました。(@1:02〜) 
脱糞シーンを1.5倍に拡大しながら1/5倍速のスローモーションでリプレイ。 
白鳥の脱糞シーンを見るのは初めてです。

右に左に旋回しながら少しずつ高度を下げたものの、結局は雪田に着陸してくれず、南に飛び去ってしまいました。 
餌場に先客の仲間が居ないと不安なようです。 
もしかすると、しつこくカメラを向ける私を警戒したのかもしれません。

2023/09/18

溜め糞場の近くで残雪に倒れた笹に排尿マーキングするホンドタヌキ♀【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年3月上旬 

笹薮に囲まれた河畔林の溜め糞場に残された最大級の溜め糞場rpを見張る監視カメラの記録映像です。 

シーン1:3/9・午後20:06・気温6℃・(@0:00〜) 
軽い吹雪が降る晩に、オニグルミ大木の背後から右へ回り込むようにホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が登場しました。 
残雪上に倒伏したササの匂いを嗅いでから、跨いで立ち止まりました。 
腰を落として排尿マーキングしたようです。(@0:03〜) 
排尿時に片足を上げるのではなく、腰を落としたので、この個体は♀と思われます。 
溜め糞場rpには立ち寄らずに、右手前に通り過ぎました。 





シーン2:3/10・午前3:41・気温0℃・(@0:14〜) 
3時間10分後に右から♀aがやって来ました。 
溜め糞場rpの匂いをチェックしただけで奥に立ち去ります。 
その途中で、残雪上に倒伏したササを跨ぎながら腰を落として小便を少量ひっかけました。 (@0:24〜)
排尿姿勢から、この個体も♀と分かります。 

♀aと入れ替わるように、右からパートナーの♂bが登場。 
溜め糞場rpには寄り道しないで、先行する♀aの後を追います。 
♀aが排尿マーキングしたばかりの笹の匂いを嗅ぎながら、小声でクゥーン♪と鳴きました。(@0:37〜) 
非常にかすかな鳴き声なので、ボリュームを上げてヘッドフォンを使わないと聞き取れないかもしれません。
尿の匂いで♀の発情状態をチェックしているのでしょう。 
タヌキも異性のフェロモンの匂いを嗅いだ際にフレーメン反応するのでしょうか?
ネット検索で調べると、イヌにもフレーメン反応があるらしいので、同じイヌ科のタヌキもやりそうです。
この後、♂bは残雪上に倒伏した笹を跨いで通り過ぎ、自分ではマーキングしませんでした。 


シーン1と2で同じ対象物に排尿マーキングした♀が同一個体なのか別個体なのか、とても重要なポイントです。 
しかし、私には未だ個体識別できません(見分けられません)。 


※ 動画編集時に自動色調補正を施して明るく加工し、音声を正規化して音量を強制的に上げています。 



2023/09/17

雪山で見つけたニホンカモシカの立小便跡と糞粒【アニマルトラッキング・フィールドサイン】

 

2023年1月中旬・午後13:45頃・晴れ 

スノーシューを履いて雪深い里山に登っている途中で雪面にニホンカモシカCapricornis crispus)の新鮮な足跡を見つけたので、追跡開始。 
雪質が腐れ雪(湿雪)だと蹄の跡がくっきり残り、分かりやすいです。 
雪山でカモシカの溜め糞場を見つけるのが今季の目標です。 

やがてカモシカが立ち止まって(立ったまま)排尿した跡が雪面に黄色く残っていました。 
尿で自分の縄張りをマーキングする行動は様々な哺乳類で見られますが、そのようなマーキング時には少量しか排尿しません。 
それに対して今回のカモシカは、膀胱に貯まっていた尿を時間をかけて一気に放出したようです。 
温かい小便で雪が溶け、雪面に丸く穴が開いています。 

※ もしかして、私が雪面に立ち小便した跡を撮ったヤラセ映像だと思う人がいるかもしれません。
そうだとしたら、周囲の雪面に私の足跡が残るはずです。

カモシカの排尿姿勢には性差があるそうです。
雪面に残る尿の放出角度からカモシカの性別が見分けられるでしょうか?
ちなみに、ニホンカモシカのマーキングは尿ではなく、顔の眼下腺からの分泌物で行います。

15分後にはスギを植林した斜面でアカマツ林との境界付近にカモシカの新鮮な糞塊を見つけました。 
黒い糞粒の量はそれほど多くなく、排泄1回分のようです。 
カモシカの溜め糞場だとすれば雪の下に古い糞が大量に埋まっていることになりますが、そもそもカモシカがここに何度も通っている形跡がありません。 
縄張り巡回中に便意を催して、通りすがりに排便しただけでしょう。 

その後も足跡を追い続けると、いつの間にかカモシカの足跡が順行⇔逆行と頻繁に入れ替わるようになりました。 
雪山で体力の消耗を軽減するために自分の古い踏み跡の上を選んで歩いているのか、あるいはワンダリング(堂々巡り)しているようです。 
雪面の蹄跡を読み解くのが難しくなり、追跡を諦めました。 
おそらくカモシカはワンダリングで私の追跡をまいてから急斜面を登って行ったようです。 




2023/09/16

笹薮の溜め糞場に夜な夜な一緒に通って排便する3頭のホンドタヌキ家族【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2023年3月上旬〜中旬 

下草に笹薮の発達した河畔林でタヌキの溜め糞場rpを自動撮影カメラで見張っていると、2夜連続で3頭のホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が一緒に現れました。 

シーン1:3/10・午前4:59・気温1℃・(@0:00〜) 
未明に現れた先行個体aがまず溜め糞rpの匂いを嗅ぐと、南向きで排便を始めました。 
そこへ右から別個体bが登場。 
入れ替わるように溜め糞場rpで南西を向いて軟便を排泄しました。 
更に3頭目の個体cが右からやって来ました。 
溜め糞場rpでbと入れ替わる際にクゥーン♪を小声で甲高く鳴きました。 
cは溜め糞の匂いを嗅いだだけで、先行する2頭abの後を追います。 

親が幼獣を引率して縄張りを案内する場合を除き、3頭のタヌキが行動を共にして溜め糞場に来た様子が撮れたのは初めてかもしれません。 
この3頭はどういう関係性なのでしょう? 
なんとなく、♀♂つがいおよび前年に生まれた子供から成る親子の家族群ではないかという気がします。 
タヌキは基本的に一夫一妻制らしいので、♂2♀1の三角関係なら発情期には♀を巡って♂同士がもっと喧嘩するはずです。 
♂1♀2のハーレムなら三角関係でも(一時的に)平和に暮らせるのかな? 
若い三兄弟(または三姉妹)という可能性もあり得ますが、私にはタヌキの性別や年齢が見分けられません。
タヌキの♂は信楽焼の置物で見られるように、睾丸が大きく発達しているのでしょうか? 


シーン2:3/11・午前4:09・気温0℃・(@1:00〜) 
翌日も未明にやって来ました。 
右から登場した先行個体Aが溜め糞rpの匂いを嗅ぐと、南向きで排便。 
続けざまに別の2頭B、Cが右の暗闇から一緒に登場しました。 
溜め糞場rpの匂いをチェックしながら順番待ちをしている間、Bの背中をCが舐めました(甘噛み?)。 
対他毛繕いされたBはありがた迷惑そうな様子です。 
Aは脱糞後に溜め糞場rpを離れてから身震いしました。 
晴れているのに3頭とも次々と身震いするのは、なぜでしょう? 
Bは溜め糞場rpの匂いを嗅いだだけで立ち去りました。 
またもや小声で甲高くクゥーン♪と鳴く声が聞こえます。 
Cは北西を向いて排便しました。 
そこへ別個体D?(CやAが戻ってきたのかも?)が右から乱入しました。 
尻尾を高々と上げたまま四足でピョンピョン跳ねるようにCへ近づいて来ます。 
幼獣がはしゃいでいるのか、それとも繁殖期に特有の行動なのかな? 
Dは結局、排便せずに仲間と一緒に右へ立ち去りました。 

3〜4頭の家族群も溜め糞場rpに通っている可能性が出てきました。 
個体識別ができてないのに、どんどん難しい応用問題が出されるので、行動の解釈に困ってしまいます。 

※ 動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。



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