前回の記事:▶ 雪山で排尿するニホンカモシカ♂2022年1月上旬・午後13:30頃・晴れ
雪山で出会ったニホンカモシカ♂(Capricornis crispus)は、深雪をラッセルして移動しながらあちこちで採食していました。
メニューは落葉樹(樹種不明)の灌木の枝先です。
てっきり冬芽を選んで食べているのかと初めは思ったのですが、ズームインしてみると必ずしもそうではなく、細くて柔らかい枝先ごと口で毟り取って食べていました。
(枝先の冬芽は未だ小さくて、付いてないように見えます。)
枝先なんてさほど栄養価が高いとは思えないのですけど、雪国のカモシカは春が来るまで粗食に耐えて生き延びないといけません。
1箇所で餌を食べ尽くす前に移動しています。
ニホンカモシカ♂は辿り着いた灌木の枝先の匂いを嗅ぐだけで食べないこともあります。
私には樹種が見分けられなくて残念です。
カモシカの上顎には門歯が無いのに、下顎の門歯と上顎の歯茎で挟み込んで枝先を千切り取っています。
動画を撮影したエリアで常緑樹としてはスギ林がありますが、今回のカモシカ♂はスギを全く食べずに素通りしました。
スギ林では雪が枝葉に積もるので林床の積雪量は少なくなります。
したがって、カモシカもスギ林床では歩きやすい(足が深い雪に潜らずに済む)ことが見て取れます。
斜面の上からカモシカを見下ろすように隠し撮りする私の気配に途中で気づいたようで、こちらを凝視しました。(@3:48)
しかし近視のカモシカ♂は私の姿は見えていないようです。
威嚇のために鼻息を荒げることは撮影中に一度もありませんでした。
コロナ禍で私が雪山でも白いマスクを着用し顔を隠していたのもカモフラージュ効果が多少はあったのかもしれません。
私がじっと動かずに動画撮影を続けると、カモシカはやがて警戒を解いて採食を再開してくれました。
カモシカ♂が後ろを向くと、首筋に黒色のたてがみが生えていました。
※ 動画素材を時系列順に並べるのではなく、演出のために入れ替えました。
(見栄えの良い映像から先に並べています。 )