2021年12月中旬〜下旬
スギが植林された里山の林道上にタヌキが残した大規模な溜め糞をトレイルカメラ(無人センサーカメラ)で長期監視しています。
前回の記事:▶ 杉林の獣道を往来する野生動物たち【トレイルカメラ:スライドショー】
ホンドタヌキ(Nyctereutes viverrinus)は冬眠しないので、積雪期の活動が垣間見れるかどうか、楽しみです。
同時に並行して調べている河畔林でのタヌキの生態と何か違いがあるでしょうか?
シーン1:12/16
明るい昼間の様子です。
根雪が降る前で、画面の下端に点々と溜め糞が並んでいます。
シーン2:12/17・午前5:08
スギ落ち葉の匂いを嗅ぎながら林道をゆっくり歩いて行くホンドタヌキ(Nyctereutes viverrinus)が写っていました。
手前の溜め糞にはなぜか興味を示しませんでした。
シーン3:12/18
激しい雪が降り、林道はすっかり新雪に覆われました。
シーン4:12/19
翌日、雪が降り止みました。
杉の枝葉に積もった雪がときどき林道にまとまって落ちてきます。
杉は冬でも緑の葉が付いたままの常緑樹なので、空から降ってくる雪は枝葉でかなり遮られます。
したがって、スギ林の林床の積雪量は他所よりも少ないのが普通です。
シーン5:12/23・午前3:00
久しぶりにタヌキが雪道を通りかかりました。
今回も残念ながら登場シーンは撮れていませんが、画面奥の緩斜面を登って林道まで来たのかもしれません。
雪で埋もれた溜め糞の匂いを頻りに嗅ぎ回っています。
しかし排便することなく、立ち去りました。
林道の雪面が凸凹しているのは、杉並木の枝からの落雪のせいです。
開けた場所での新雪なら獣が通れば足跡がきれいに残るはずですけど、スギ林では足跡が見分けにくくなります。
シーン6:12/24・午後23:23・気温2℃
今回は写真モードで撮れました。
溜め糞に跨って排便中にカメラを見上げてるような気もしますが、ハレーションした1枚の静止画だけでは定かではありません。
6秒間のタイムロスの後に、動画モードへと切り替わりました。
時既に遅く、タヌキはトレイルカメラの画角を避けるように、右下へ消えました。
結局、タヌキが雪道の溜め糞場で排便したかどうか不明です。