2023年6月中旬
ニホンアナグマ(Meles anakuma)の母親♀がとある一夜(6/12)に巣外で幼獣4頭の世話をする様子をまとめました。
巣外での授乳シーンは既に別の動画にまとめたので、それ以外の育児行動です。(対他毛繕いなど)
新旧のトレイルカメラ2台で別アングルから営巣地(セット)を監視しています。
母親♀は幼獣の首根っこを咥えて1頭ずつ巣外に引きずり出すと、排泄物(幼獣の糞尿)で汚れた毛皮を丁寧に舐めてやります。
幼獣は未だ巣外で排泄できないので、下の世話は母親♀の仕事です。
巣穴付近で幼獣を遊ばせている間に、♀は自分の痒い体を掻いたり毛繕いしたりしています。
複数の幼獣同士でくんずほぐれつしている時などに、幼獣の鳴き声がかすかに聞こえるときがあります。
幼獣全員を巣内に戻してから、♀は独りで巣穴を離れて外出します。
縄張りを巡回して採餌するのでしょう。
その間、幼獣は巣内でおとなしく留守番している(寝ている?)ことに感心します。
幼獣だけで勝手に巣外に出てくることはありません。
♀はなぜか幼獣を3+1頭の2組に分けて育児しているようです。
授乳や育児の負担を軽減するためにそうしているのか、幼獣1頭の体調が悪くて巣内で寝ているのか、不明です。
幼獣の性別によって2群に分けて育児しているのだとしたら面白いのですが、私にはとても見分けられません。
例えばヘルパー候補の♂を幼獣の時期から選んで他の兄弟姉妹とは別に育てている(帝王学?を教えている)としたら、面白い話です。
アナグマは主に夜行性で、明るい昼間は巣内で寝ています。
日が暮れると活動を始め、明け方まで断続的に巣外で過ごします。
ヘルパー♂の存在感が薄くて、何をしているのか不明です。
(観察歴が浅い私は、アナグマの個体識別にいまいち自信がありません…。)
この時期の母親♀は乳首の有無ではっきり見分けられます。
※ 動画の一部は編集時に自動色調補正を施しています。
※ 鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。