2019年9月下旬・午後15:50頃
平地の農道沿いに生えたアキノノゲシの群落でカタグロチビドロバチ♀(Stenodynerus chinensis)と思われる小型の狩蜂が忙しなく飛び回っていました。
花後の実が多数なっている株に興味を示し、獲物となる芋虫を念入りに探索しています。
探餌飛翔を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:59〜)
この株には上部の果柄にホソバセダカモクメ(Cucullia fraterna)の幼虫が1匹しがみついていました。
絶好の獲物のはずなのに、カタグロチビドロバチ♀はなぜ狩らずに見逃しているのか、不思議でなりません。
黄色と黒の目立つ体色ですから、カモフラージュで隠れているのではなく、むしろ警告色なのかもしれません。
体内に毒を蓄積しているのでしょうか?
この幼虫は病気持ちの個体だから狩らなかったのかな?
カタグロチビドロバチ♀がこのアキノノゲシ群落に固執して重点的に探索しているということは、以前ここで獲物を狩った成功体験による学習があったと予想されます。
この季節、アキノノゲシを食草とするホソバセダカモクメ幼虫がよく見つかります。
逆に、私はホソバセダカモクメ以外のイモムシをアキノノゲシで見つけたことが未だありません。
あるいはひょっとすると、カタグロチビドロバチ♀とは別種のカリバチで、獲物は芋虫(鱗翅目の幼虫)ではないのかもしれません。
間違っていたら、ご指摘願います。
【追記】
このアキノノゲシの表面が白く粉を吹いたようになっているのは、アブラムシが集って排泄した甘露でしょうか?
だとすると、カタグロチビドロバチ♀はその甘露を舐めに来た可能性も考えられます。
カタグロチビドロバチ♀@アキノノゲシ実+獲物探索 |
ホソバセダカモクメ(蛾)幼虫@アキノノゲシ果柄 |