2023年7月上旬
スギ防風林にあるニホンアナグマ(Meles anakuma) 専用の溜め糞場stmpを自動センサーカメラで見張っています。
シーン1:6/29・午後14:46(@0:00〜)
明るい日中にたまたま撮れた現場の様子です。
トレイルカメラを設置するアングルに少し失敗してしまいました。
画面の左下に朽ち果てた切株が見えます。
その少し下にアナグマの溜め糞場stmpがあるのですけど、画角内にしっかり写っていません。
シーン2:7/4・午後20:11(@0:06〜)
アナグマの母親♀が溜め糞場stmpで排便していました。
その周囲を3頭の幼獣がウロチョロしています。
用を足し終えた母親♀が林床に掘られた溝(古い用水路の跡?)に沿って奥へ立ち去る途中で立ち止まり、尻を地面の落ち葉に擦り付けました。(@0:21〜)
スクワットマーキングと呼ばれる匂い付けの行動です。
更に奥へ進んでから左折し、茂みの中に姿を消しました。
しばらくすると、4頭目の最後の幼獣個体が慌てて家族群を追いかけて行きます。
はぐれかけながらも、迷子にならず良かったです。
下草の匂いを嗅ぎ回り、道草を食っています。
発育の遅い個体という訳でも無さそうで、独立心・冒険心の強い性格なのかも知れません。
アナグマの母親♀が4頭の幼獣を引率して縄張りを連れ歩き、溜め糞場stmpの位置を教えたことになります。
今回、幼獣はどの個体も排便しませんでした。
幼獣の成長はめざましく、母親について一緒に歩き、夜の森を探餌徘徊できるほど体力がついていました。
母親♀は幼獣を引き連れて夜の森を歩く際に、幼獣を誘導する鳴き声(ジェジェジェビーム♪)を発していませんでした。
(音量を上げても聞き取れず)
ヘルパー♂は同伴していませんでした。(育児には参加しないのでしょう。)
アナグマの家族がこの溜め糞場stmpに来る頻度は低いので、縄張り内のどこか別な場所にも溜め糞場があることが予想されます。
アナグマの母子の姿が営巣地(セット)から忽然と消えたので、天敵に捕食されて全滅したのではないか?と内心では不安でした。
母子ともに無事が確かめられて一安心。
幼獣が生まれた巣穴を離れてどこか別の巣穴へ母子が転出したということが、これではっきりしました。
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
※ 鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。