2021/03/19

ユリズイセンの花で吸蜜ホバリングするホシホウジャク?(蛾)

 

2020年11月上旬・午後16:25頃・くもり 

田園地帯の道端の花壇に咲いたユリズイセン(=アルストロメリア)の群落でホシホウジャクMacroglossum pyrrhosticta)が訪花していました。 
この組み合わせは初見です。 
ホバリング(停空飛翔)しながら頭を花筒につっこみ、口吻を伸ばして吸蜜しています。 
 羽ばたきが高速過ぎて、翅の模様がぼやけて見えます。 
後翅の橙黄色帯が幅広いので、クロホウジャクではなくホシホウジャクだろうと思います。(参考サイト) 
個々の花に含まれる蜜量が少ないらしく、花から花へ忙しなく飛び回ります。 

ホウジャク類は夕方に活動する薄暮性のため、光量不足で動画の画質が粗くなるのは仕方がありません。 
手持ち夜景モードで動画を撮りました。 
写真派の人はフラッシュを焚いて瞬間を切り抜き、羽ばたきをシャープに止めて見せるのでしょう。 
動画による行動記録を優先する私は、同定用にストロボ写真撮影するチャンスをどうしても逃してしまいがちです。 
できれば吸蜜ホバリングをハイスピード動画でも撮りたかったです。(暗過ぎて断念) 
目も眩むほどの明るい照明をフィールドに持ち込むと、今度は人工照明によって生き物の行動が不自然になってしまう(大抵はすぐに逃げられる)、というジレンマがあります。

2021/03/18

喉をブルブル震わせて体温を冷やす真夏のカワウ(野鳥)

 

2020年8月中旬・午後15:30頃・晴れ 

川面を泳ぐ1羽のカワウPhalacrocorax carbo hanedae)が冒頭で水を一口飲みました。 
カワウの飲水シーンは初見ですが、二度目は水中を覗いて魚を探しているのかもしれません。 
仲間が休んでいる川岸の倒木に上流から泳ぎ寄ると、左端の空席に軽く羽ばたきながら跳び乗りました。 
すぐに羽繕いを始め、濡れた羽毛を整えます。 

その倒木には先客のカワウが3羽並んでいて、白い喉をブルブルと震わせていました。 
白い喉だけでなく横の黒い首の皮も激しく波打っています。 
これは真夏の暑い日にカワウがやる体温冷却の行動です。 
もし至近距離でこの行動を観察すると、独特の音が聞こえるのでしょうか?
▼前回の記事(9日前の撮影) 
喉を震わせて体温を冷やす炎天下のカワウ(野鳥)
再現性があったので、ようやく私も納得しました。 
ただし、今回も肝心の気温を測り忘れてしまいました。 

倒木の一番右端に止まっている個体は若鳥でした。 
成鳥と同様に喉をプルプルと震わせています。
左端に一番後から止まった個体(成鳥)も、欠伸のように嘴を大きく開けて、喉を震わせ始めました。
 

ニセアカシアの葉を食べる体内寄生されたナシケンモン(蛾)終齢幼虫【10倍速映像】

 

ナシケンモン(蛾)の飼育#5

▼前回の記事 
体内寄生で運動機能が侵されたナシケンモン(蛾)の終齢幼虫
2020年10月下旬・午後・室温19.3℃・湿度42% 

ナシケンモンViminia rumicis)の幼虫は好き嫌いの少ない広食性らしいので、近所で適当に採取してきたヨモギ(キク科)およびニセアカシア(マメ科)を与えてみました。 
食餌植物リストに含まれているヨモギの葉に食いついたものの、チビチビとしか食べてくれません。(映像なし) 

被寄生終齢幼虫は次にニセアカシア(別名ハリエンジュ)の小枝に移動すると、小葉を味見。 
すると、これまでに与えた食餌植物の中で一番気に入ってくれたようです。 
チビチビと食い散らかすのではなく、しっかりと蚕食するようになりました。 
ベニバナボロギクやヨモギの葉よりも癖が無くて(含まれる毒が少ない)美味しいのかもしれません。 

後半は微速度撮影したので、10倍速の早回し映像をご覧ください。(@3:13〜) 
細い枝の下面にしがみついて食事するナシケンモン幼虫が上半身を精一杯伸ばしても小葉の下までは口が届かないために、食べ残した葉の下半分は捨てる(切り落とす)ことになります。 
ニセアカシアの葉は薄いので、葉縁にしがみつくと幼虫の体重を支え切れないのでしょう。 
腹脚で枝先にしがみついたまま上半身をねじり、胸脚で掴んだ小葉を食べています。
ナシケンモンの越冬態は蛹らしいので、今季中に営繭を観察できるはずです。 


 

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