2017年5月中旬
イチモンジチョウの飼育記録#2
イチモンジチョウ(Limenitis camilla)が食餌の合間に定期的に脱糞する様子を接写してみました。
3発つづけてお届けします。
毎回いつも腹端を少し持ち上げて排便し、事が済むとゆっくり下ろします。
糞は真っ黒で、終齢幼虫なのに断面があまりロゼット状にはなっていませんでした。
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
つづく→#3:イチモンジチョウ終齢幼虫の食餌と排泄【10倍速映像】
2017年5月中旬
▼前回の記事
電柱の角パイプ内に飛び込むスズメ(野鳥)
郊外の交差点で電柱の最上部に設置された金属の角パイプ内に営巣したスズメ(Passer montanus)の定点観察です。
PAS(気中負荷開閉器;実際の装置には表面にFTASと表記)を吊り下げるために電信柱の天辺で水平に固定された2本の角パイプのうち、片方は端に蓋がされています。
スズメは開放端の角パイプを利用していました。
角パイプの開放端をよく見るとネジが縦に貫通しており、左右に別れた片方のスペースからスズメは出入りしています。
細い角パイプ内でスズメがすれ違ったり通り抜けたり出来るのか不明ですが、親鳥は角パイプの両端から出入りしていました。
例えば天敵のヘビが角パイプ内に侵入したとしても、スズメの家族は逆側の出口から脱出することができそうです。
2羽の親鳥が連続して巣に出入りすることがあるので、♀♂番(つがい)が共稼ぎで雛に給餌しているのでしょう。
この交差点は交通量が多くてうるさいため、餌乞いする雛鳥の鳴き声などは聞き取れませんでした。
長い角パイプの端から巣材の藁などは見えませんでした。
この角パイプ内で営巣する分には、スズメが感電して焼き鳥になったり漏電事故を起こしたりする危険性は無さそうに思います。
しかし電力会社もおそらく蓋付きのパイプに少しずつ交換することで、野鳥の営巣を防止する対策が進んでいるのでしょう。(※追記2参照)
後半は巣穴に出入りする親鳥のスズメを240-fpsのハイスピード動画に撮ってみました。(@1:36~)
狭い巣口に器用に飛び込む様子や出巣した直後の羽ばたき、急旋回が見ものです。
角パイプ内で2羽の親鳥がすれ違うことが可能と判明しました。
佐野昌男『わたしのスズメ研究 (やさしい科学)』によると、
営巣場所を失ったニュウナイスズメの一部は、集落に入って、人家のスズメの繁殖場所をねらいますが、からだの大きなスズメとの争いに勝つことができず、思うようには入り込むことができません。
そこで、ニュウナイスズメたちは、たとえばスキー場のリフトの角パイプの中や電柱の角パイプの中に巣を作り始めました。これらの角パイプは、1辺が数cmくらいと狭い上、日中は高温になるなど、巣としては条件がよくありません。たとえ、数羽の雛が生まれても、雛の成長とともに、巣が狭くなるため、最終的に1~2羽しか生き残れないのです。しかも最近の角パイプの端はふさがれるようになり、巣としては利用できなくなってしまいました。(p63~64より引用)
【追記】
テレビ番組のタモリ倶楽部で「スズメの写真撮影にチャレンジ」という回を視聴していたら、この角パイプの名前が正式には「水平アーム」または「腕金(うでがね)」と呼ばれていることを知りました。
【追記2】
松原始『鳥類学者の目のツケドコロ』によると、
スズメは電柱の支柱などパイプを巧みに利用して営巣しています(中略)。道端の電柱を見てみるとわかりますが、パイプの先端は金具やキャップなどで「通せんぼ」されていることがよくあります。これはまさにスズメ避けです。スズメが営巣しても直接被害があるわけではないのですが、スズメを狙ってヘビが登ってくると電線をまたいでショートさせる恐れがあり、あまりありがたくないのです。スズメが営巣しているのは、こういった「通せんぼ」が壊れている場所や、機器の増設のためにパイプを切断したままになっている箇所です。(電子書籍版より引用)
私も電力会社がなぜパイプの端にスズメ避けを設置するかいまいち分からなかったのですが、これを読んで初めて納得しました。
2017年5月中旬
イチモンジチョウの飼育記録#1
タニウツギの灌木で見つけたイチモンジチョウ(Limenitis camilla)の幼虫を飼い始めました。
イモムシハンドブックに載っていた本種の終齢幼虫(5齢)の体長25mmに近いので、もうすぐ蛹化するかもしれません。
まずは、葉を蚕食する様子を接写してみます。
頭楯にも多数の棘が生えていますね。
防御用の武装なのでしょう。
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
つづく→#2:イチモンジチョウ終齢幼虫の排便
▼関連記事(ちょうど10年前のマクロ映像です)
イチモンジチョウ終齢幼虫の食事
十年一昔で、カメラの画質も撮影技術も向上していると思います。