2016年7月上旬・午後19:20(日の入り時刻は午後19:05)
日没後に、近所で飼われていると思われる長毛のネコ(Felis silvestris catus)が線路沿いを散歩していました。
あまりにも毛深くてボサボサなので、一瞬タヌキかと思いました。
こんなに長い毛皮を真夏にまとっていたのでは暑くて堪らないでしょう。
線路の砂利ではなく単線のレールの上を慣れた足取りで歩いています。
線路から少し横に外れると、生い茂ったススキ?の群落の匂いを嗅いで回ります。
やがて植物の茂みに対して後ろを向き、尾を高々と上げ細かく震わせました。(@1:22)
これはオシッコ(小便)によるマーキングですね。
暗過ぎてスプレーがよく見えなかったのは残念でした。
こうして毎晩縄張りをパトロールしているのでしょう。
田中豊美『みぢかなともだちネコ』p48によると、
ネコの社会行動(3)においづけ(マーキング)
ネコは、ふだん生活をしている場所の、木やへい、家のかべなどに、オシッコをふきつけたり、つめとぎをしたりして、「においづけ=マーキング」のためのパトロールをする。自分のナワバリでることを、ほかのネコにしらせるためだ。
オシッコのにおいづけは、♂ネコによく見られるが、♀ネコもたまにする。
シャッシャッとオシッコをふきつけるときに、ヒリヒリとしっぽをふるわせる。
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尿で縄張りをマーキングするネコ
↑【おまけの動画】
同じ素材で自動色調補正した動画をブログ限定で公開します。
日没後の雰囲気が失われるほど強制的に明るくしても、肝心の尿の噴射はよく見えませんね。
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長毛ネコ@線路+散歩 |
2017年4月下旬・午後17:26~17:28
高圧線の鉄塔#19でのハシボソガラス営巣記録#1
郊外の住宅地にそびえ立つ高圧線の鉄塔#19の最上部付近に新しくハシボソガラス(Corvus corone)の巣を発見。
巣材はやはり多数の小枝をお椀状に組み合わせたものでした。
♀と思われる親鳥が巣に座って抱卵しているようです。
(造巣から見届けている訳でもありませんし、鉄塔に登って巣の中を確認した訳ではないので、抱雛の可能性を否定できません。)
油断なく辺りをキョロキョロ見回しています。
高所にある営巣地ですけどアングルを工夫すれば観察しやすそうなので、ここも定点観察に通うことに決めました。
前年は中途半端な観察しか出来なかったので、今年は繁殖の初期から気合を入れて通います。
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
つづく→#2
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以下の写真はアングルが悪くて在巣の親鳥が写らず。 |
2017年5月中旬
郊外の道端に咲いた白いタンポポの花にヤブキリ(Tettigonia orientalis)の幼虫を見つけました。
残念ながら食事中ではなく、花の上でただ休んでいるだけでした。
『バッタ・コオロギ・キリギリス生態図鑑』p90によると、春にヤブキリとキリギリスの幼虫の見分ける方法は簡単で、背に一本線がヤブキリで、2本線だとキリギリスの幼虫。
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セイヨウタンポポの花とヤブキリ若齢幼虫
日本中で在来種のタンポポが外来種のセイヨウタンポポにすっかり駆逐・蹂躙されてしまった昨今、白い花のタンポポは貴重です。
石垣の下に咲いたタンポポの群落の中で一つだけ唐突に白い頭花だったので突然変異個体なのかと疑ったのですが、調べ始めるとなかなか奥が深い世界でした。
シロバナタンポポでもなく、ようやくオクウスギタンポポ(Taraxacum denudatum)と判明。
日本のレッドデータによると、ここ山形県では絶滅危惧種Ⅱ類(VU)に指定されている珍しい種類のタンポポでした。
ちなみに、すぐ隣の群落は総苞の形状から在来種のエゾタンポポ(Taraxacum hondoense)でした。
オクウスギタンポポの花がしっかり開いてから改めて写真を撮ろうと数日後にいそいそと再訪してみたら、残念ながら他の雑草と一緒に綺麗さっぱり除草されていて落胆しました。
絶滅危惧種だというのに、タンポポを保護するという発想をこの近所の人々に伝えるのは難しそうです。
【追記】オクウスギタンポポを漢字で書くと奥薄黄蒲公英ですから、「白い花」ではなく淡黄色と呼ぶべきでしたね。