2014年9月下旬
稲刈りシーズンとなり、農業用水路は水抜きされていました。
一部に残った溜まり水でキジバトが喉を潤していたようです。
私が気づかずに近づくと、驚いた鳥がバサバサと慌てて飛んで逃げて行きました。(映像なし)
おそらくその急な羽ばたきに煽られたせいだと思うのですが、クロヒカゲ(Lethe diana)が水に落ちてしまいました。
後翅裏面の「くの字」からヒカゲチョウではなくクロヒカゲと判明。
左前翅が破損しているのは野鳥に襲われたビークマークかな?だとすれば、自慢の眼状紋に自衛の威嚇効果は無かったことになります。
もしかすると先程見かけたキジバトに捕食されそうになり、逃げている途中で水面に緊急不時着したのでしょうか。
翅の鱗粉に撥水性があるため、浮力もあって沈まずに水面で暴れています。
鱗粉が浮いた水面でクロヒカゲが暴れる度に波紋が同心円状に広がります。
自力で岸に辿り着けば助かりそうですが、パニック状態で暴れても体力が消耗するばかりです。
安全対策上、深い用水路の底には下りれないようになっていたので、助けてやることが出来ませんでした。
映像後半は水面が反射して白飛び気味なので、YouTubeの動画編集時に自動色調補正を施してあります。
今思うと、レンズに偏光フィルターを装着すべきでしたね。(せっかく買ったのに未だ使ったことがありません…。)
2014年9月中旬
▼前回の記事
涼しくても扇風行動を続けるモンスズメバチ♀の謎
モンスズメバチの巣の定点観察11
暗くなった夜でもクヌギ樹洞の巣に出入りするモンスズメバチ(Vespa crabro flavofasciata)ワーカー♀の飛翔シーンを暗視動画に撮りました。(時刻は18:18 pm)
昼間の撮影では見えなかったのですが、樹洞内に巣盤が少し見えました。
今夜から秘密兵器を投入します。
暗視動画を撮る際の補助照明として、赤外線LED36球の投光機を購入しました。
使ってみると細かいところまで考え抜かれており、さすがポラロイド社の製品だなーと感心し気に入りました。
夜のフィールドで従来よりも遠くまで明るく撮れるようになりました。
つづく→シリーズ#12:涼しい夜も巣口で扇風行動するモンスズメバチ♀【暗視映像】
2014年7月下旬
林道の道端に咲いたアカショウマの群落でジガバチの一種♀が訪花していました。
吸蜜を終えると花から葉に飛び降り、軽く身繕いしてから飛び去りました。
ジガバチの仲間を同定するには採集して標本を精査しないといけないのですが、捕獲のタイミングを逸して逃げられてしまいました。
『野草見分けのポイント図鑑』p156によれば、
アカショウマの小葉の基部はくさび形、トリアシショウマは心形。