2022/02/11

川にかかる倒木に集まるカワウのコロニー:2週間の日周活動【野鳥:微速度撮影】

 

2021年11月上旬〜中旬 

大雨の増水で川岸が侵食されて河畔林のニセアカシア(別名ハリエンジュ)高木が川を跨ぐように倒れると、カワウPhalacrocorax carbo hanedae)の群れが新たな止まり木として利用するようになりました。 
その長い倒木2本を対岸から5分間隔のインターバル撮影で丸14日間、監視してみました。 
トレイルカメラ(無人センサーカメラ)に搭載されているタイムラプス撮影機能がようやく役に立ちました。
暗くなると自動的に赤外線の暗視カメラで撮影し、カワウの目が光って見えます。 
高画質の4K動画でお楽しみ下さい。 
早過ぎるときはYouTubeの再生速度を落として下さい。

カメラを設置した日の午後は私を警戒してカワウは一斉に飛び去ってしまい、戻って来ませんでした。 
カワウは翌日の夜明け前に戻って来ると、左(下流側)の倒木に止まりました。 
多数のカワウが同じ倒木にほぼ等間隔で並んで止まると、その体重で倒木がしなり、画角内に上手いこと収まってくれます。 
同じような長い倒木が2本並んでいるのに、一方はカワウに人気がありません。 
右側(上流側)の倒木は川岸からの倒れ方が中途半端なので、大型の水鳥の止まり木としては斜めで使いにくいのでしょう。 

驚いたことに、カワウの群れが昼間だけでなく夜も同じ倒木に止まっていました。 
従来の観察からカワウの集団ねぐらはてっきり別な場所(下流の河畔林)にあると思っていたので、意外な発見でした。 
この状態はカワウのコロニーと呼んでも良さそうですが、いつまで続くか分かりません。 

ときたま1羽のダイサギArdea alba)も飛来して、長い倒木で休んでいました。 
しかし、あまり長居はしません。 (@2:16 - 2:17, 2:21 - 2:23, 2:38,  )
初めはカワウに遠慮して右側(上流側)の倒木に止まりましたが、やがてカワウと並んで左側(下流側)の倒木に止まるようになりました。 

タイムラプス映像で倒木上の離合集散を見ると、カワウの日周活動が垣間見えました。 
朝の短時間だけ全員が止まり木を離れて採餌(川で魚食)に出かけるものの、それ以外は日がな一日、止まり木でのんびり休んでいるようです。 
寒くて餌が少ない冬は活動性が低く、ひたすら省エネモードなのかもしれません。 
余談ですが、「烏合の衆」の「烏」はウではなくカラスのことらしいです。

風雨が吹き荒れる嵐の日も最低気温が0℃まで下がる日も、トレイルカメラはタフで問題なく作動してくれました。 
此岸の木から垂れ下がる蔓が目障りなのは、カメラを設置したときから分かっていたのですけど、高枝バサミが無いと取り除けませんでした。 

2022/02/10

イエネコの夜食シーンまとめ【暗視映像:トレイルカメラ】

 

2021年9月中旬〜下旬・夜
前回の記事(ショート動画):▶ イエネコの夜食タイムを隠し撮り【トレイルカメラ:暗視映像】

夜行性のイエネコ(キジトラ去勢♂:Felis silvestris catus)が室内のケージに置いてある皿から夜な夜なキャットフードをカリカリと食べています。 
後ろ姿だけですが、延べ5日間の夜食シーンをまとめてみました。 
食事の時間や回数は気まぐれです。 
食後に立ち去る際にカメラの前を横切ってもカメラの存在を全く意識していません。(@6:28) 
(赤外線LEDの点灯に気づいていないのか、あえて無視しているのか?) 

実はトイレでの排泄シーンを撮るのが主な目的で、トレイルカメラ(無人センサーカメラ)の設置アングルを試行錯誤しています。 

川で水浴中にはしゃぎ回るオナガガモ♀♂の謎(野鳥)

 

2021年11月上旬・午後15:00頃・晴れ 

晴れた午後の川面でオナガガモ♂(Anas acuta)の群れが水浴びを繰り返しています。 
水浴中に謎の大騒ぎがときどき勃発します。 

川面で水浴していた5、6羽の♂が、なぜか連鎖反応式に飛び立ちました。 
何か危険を感じた群れがパニックになって逃げ惑う逃避行動ではありません。
他の個体は周囲でのんびり過ごしているからです。 
川面から飛び立ったオナガガモはごく短い距離を飛んだだけで、すぐに着水します。 
いきなり潜水する個体がいたり、浮上直後にそのまま飛び去る個体もいました。 
飛ぶ方向は特に決まっていないようです。 
ほとんどが川の上流へ向かって(カメラに向かって)飛びましたが、逆に向かって飛ぶ個体もいました。 

1/5倍速のスローモーションでリプレイしてみると、何やらコミカルに見えます。 
この騒ぎは、♀へアピールするディスプレイ(集団誇示行動)なのでしょうか? 
突発的な事件への反射神経を競い合ったり、避難訓練なのかもしれません。 
元気があり余っているオナガガガモが気分良くはしゃいでいるだけかな? 
川面が混み合ってくると、もっと空いた場所で水浴したくて移動するのかな? 

水浴中の突発的な誇示行動?は次にいつどこで起きるか予測できません。 
オナガガモの群れの水浴シーンを引きの絵で愚直に長撮りしたら、なかなか見応えがある面白い映像が何度か撮れました。 
もっと長い時間、撮影しても良かったですね。 

3羽の♀が中州を離れて川面を遊泳し始めると、取り巻きの♂が追従します。(囲い込み)(@1:25) 
1羽の♂が近くの♀に求愛の「げっぷ」を披露しました。(@1:42) 
取り巻きの♂のうちの1羽が川から飛び立つ口火を切り、その後は騒ぎが連鎖反応で広がります。 
例えば♂に囲い込みされた♀が煩わしい取り巻きの♂を振り切るために(あるいは優秀な♂を選ぶために)飛び立つのなら理解できるのですが、そうでもなさそうです。 

地味な♀も水浴中に不思議な突進行動をしました。 
手前の此岸付近で羽繕いしていた♀個体が水浴開始のように潜水したかと思いきや、急に右へ突進しました。 (@2:00)
つづいて潜水してきた♀(エクリプス羽から生殖羽に換羽中の♂かも?)が川面に浮上すると、そのまま下流へ飛び出しました。 
短く飛んで着水すると、すぐに急角度で向きを変えて別の方向へ飛び出しました。 

同じカモ科であるコハクチョウの群れも水浴中にはしゃいでいたのも、何か共通の理由があるのでしょうか?
▼関連記事(同日に撮影) 水浴中に川面で互いに突進し合うコハクチョウの謎【野鳥:ハイスピード動画】
まさかとは思いますが、もしも水鳥の興奮状態が異常行動だとすると、川の深刻な水質汚染を疑わないといけません。

 

 ↑【おまけの動画】 
4分強(4:18)長撮りした素材をブログ限定で公開しておきます。

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