2022/01/16

水場の横の林道を昼も夜も往来するニホンカモシカ【トレイルカメラ】

 

2021年10月中旬 

前回の記事:▶ (初登場

水場の横の林道を通りかかったニホンカモシカCapricornis crispus)の登場シーンをまとめた10月中旬の記録です。 
今までトレイルカメラの電池を節約するために、夜だけ監視するようにタイマー設定していました。 
野生の哺乳類はだいたい夜行性ですし、昼間はときどきヒト(登山客や林業関係者)も林道を往来するので、野生動物は現れないだろう、という判断でした。 
試しに終日監視するように設定し直すと、7日間で5回カモシカが撮れました。 
登場時刻はまちまちで、カモシカは昼も夜も活動していました。 
林道を歩く方向もバラバラでした。 
同一個体なのか複数個体なのか不明です。 
私もカモシカを個体識別できるようになりたいものです。 

カモシカは水場の横を素通りするだけで、水を飲みませんでした。 
この水場でニホンカモシカの飲水シーンは今のところ1度しか撮れていません。(後日にもう一度:映像公開予定)
▼関連記事 
山中の水場で水を飲むニホンカモシカ【トレイルカメラ】
秋になって気温が下がると、喉があまり渇かなくなるのかな? 
おそらく縄張り内で水を飲める場所が他にあるのでしょう。 

林道は池の対岸でカメラからやや遠いせいか、カモシカの登場から録画開始までいつも少し遅れるのが残念です。
画面奥の斜面を登って来て林道に現れている可能性もありそうです。
採食シーンや眼下腺マーキングなどの行動はしっかり撮れていませんでした。 

シーン1: 10/11 午後17:20頃 
夜の林道を左へ歩き去りました。

シーン2: 10/12 午後15:40頃 
昼間の 林道を右へ立ち去りました。

シーン3: 10/15 午前9:40頃 
朝の林道を右へ立ち去りました。

シーン4: 10/16 午後18:55頃 
夜の林道で白い目が暗視カメラに光って写ります。 
全身のシルエットが辛うじて見えたものの、すぐに左へ立ち去りました。

シーン5: 10/17 午後23:20頃 
霧が少し立ち込めています。
深夜の林道を右へ立ち去りかけたものの、途中で一度立ち止まり、再び歩き去りました。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。 

タヌキの溜め糞上でベッコウバエ♂が謎の手招き行動

 

2021年10月下旬・午後12:50頃・くもり 

里山で使われなくなった林道(廃道)を薮漕ぎしながら辿ると、ミズナラの木の下でホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が残した溜め糞gを新たに見つけました。 
新鮮な溜め糞の天辺に1匹のベッコウバエ♂(Dryomyza formosa)が陣取り、交尾相手の♀が飛来するのを待っていました。 
 前脚を交互に前へ伸ばして宙を掻く手招き行動をゆっくりと繰り返しているのが気になります。 
この手招き行動は以前にも観察したことがあります。 
まさか♀が呼び寄せる求愛誇示(ディスプレイ)なのでしょうか? 
他の解釈を思いつかないので、欲求不満で手持ち無沙汰の♂による真空行動ではないか?という気がします。
関連記事(8,11年前の撮影)▶  
葉の上で手招きするベッコウバエ 
獣糞で翅紋を単独誇示するベッコウバエ
溜め糞gの近くでミズナラ幼木の葉には別個体の♂が乗って♀を待ち伏せしていました。(下記最後の写真を参照)

2022/01/15

水場の周囲を夜な夜な活動するノネズミ(その2)【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2021年10月中旬
前回の記事:▶ 水場の周囲を夜な夜な活動するノネズミ【トレイルカメラ:暗視映像】

里山の水場を監視するトレイルカメラ(無人センサーカメラ)に夜行性のノネズミ(野ネズミ)の仲間がよく写ります。 
池畔の崖に開いた横穴にカメラを仕込んだら、そこはノネズミが掘った巣穴の出入り口(のひとつ)だったようです。 
アカネズミApodemus speciosus)またはヒメネズミApodemus argenteus)だと思うのですが、今のところ私には動画で見分けることができません。 

シーン1:10/15 午前3:20頃 
冒頭でゴトゴト物音がして、ノネズミがカメラのすぐ前を素早く横切りました。 
ノネズミが通ると、毛皮に付いていた土埃が空中にしばらく舞っています。 

シーン2:10/19 午前1:40頃および午前3:25頃 
カメラのすぐ前を何度も右往左往しています。 
その後、ノネズミが巣穴のすぐ上の崖を登ったようで、土砂が落ちてきました。 

被写体があまりにも至近距離過ぎて、ノネズミが一体何をしているのかさっぱり分かりません。 
トレイルカメラに巣穴の入口を塞がれて、ノネズミは困っているのでしょうか?
しかし実はすぐ横にもう一つの横穴が開いていて、第2の出入り口となっているようです。
越冬準備のための貯食行動なのかもしれません。 
あるいは、巣材の枯草を巣穴に搬入しているのではないか?と思いつきました。 
「百聞は一見に如かず」ですから、引きの絵で巣穴を狙う監視カメラをもう1台導入する必要がありそうです。



ランダムに記事を読む