2021/02/11

コウリンタンポポに訪花吸蜜するベニシジミ春型【HD動画&ハイスピード動画】

 

2020年10月中旬・午後14:30頃・くもり 

堤防路の道端に咲いたコウリンタンポポの群落で春型のベニシジミLycaena phlaeas daimio)が訪花していました。 
翅を半開きにした状態で、コウリンタンポポの花上で自ら方向転換しながら熱心に吸蜜しています。 
この組み合わせは初見です。 

花も蝶も鮮やかなオレンジの同色系で、なかなか絵になります。 
しばらくすると小さなハナアブ(種名不詳)が飛来して、隣の花で吸蜜を始めました。 (@3:20)
ところがベニシジミは吸蜜に夢中で無反応。 

飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@6:00〜) 
自発的に飛び立つまで動画を撮り続けようとしたのですが、この花はよほど蜜量が多いのか、ベニシジミはなかなか飛び立ってくれません。 
私が痺れを切らして帽子を投げつけても逃げませんでした。 

先に飛び立ったのはアブの方でした。 
その瞬間、隣のベニシジミも開いていた翅を反射的にピクッと閉じて警戒したものの、逃げませんでした。 
何かに警戒して急に翅を閉じましたが、しばらくするとゆっくり翅を半開きに戻しました。
私が花に近づいてもベニシジミは逃げません。(映像なし) 
終いにはハイスピード動画を撮りながら右手人差し指で軽く翅に触れても逃げませんでした。 
驚くほど図太い(鈍感な)個体です。 
飛ぶのがよほど億劫なのでしょう。
ベニシジミの背後から隣の花を軽く揺らすと、嫌々ながら(?)ようやく飛んでくれました。
飛翔能力に問題はありませんでした。

吸蜜シーンをもっと短くコンパクトに編集しようか迷ったのですが、あまりにも長々と同じ花に居座るのが珍しく思い、長尺のままお届けします。
三脚を使わず手持ちカメラで長撮りするのは大変でした。

2021/02/10

イチジクの実を守る鳥よけ棒(螺旋オブジェ)や防鳥テープに効果はあるか?

 

2020年10月中旬・夕方・くもり 

民家の庭に植栽されたイチジク(無花果)の木で果実が一部熟し始めました。 
その庭木に施された防鳥グッズが目を引きました。 

あちこちの枝に結び付けられた銀テープ(防鳥テープ)が風になびいています。 
テープの両面が赤銀など2色になっているタイプの方が風が吹いたときにキラキラ点滅するのに、一色の銀テープの方が安上がりなのですかね? 
防鳥効果を比較してみたら面白そうです。 

更に、「鳥よけ棒」と呼ばれる螺旋状の青いプラスチックのオブジェも枝に数本吊り下げられていました。 
しかし鳥よけ棒の1本は固定法が悪くて、風が吹いてもクルクル回りません。
これではおまじない程度しか防鳥効果は期待できないでしょう。
 
▼関連記事(3ヶ月前の撮影) 
アケビの蔓棚を守る鳥よけ棒(螺旋オブジェ)防鳥グッズ
現場で目視した限りでは、イチジク熟果への食害は見当たりませんでした。 (時期が未だ少し早いのでしょう。) 
私の個人的な見解ですが、イチジクの食害を野鳥のせいにするのは濡れ衣ではないかと疑っています。 
ヒヨドリやムクドリ、カラスなどの鳥がイチジクの熟果を採食する犯行現場をひと目見たくてあちこちのイチジクの木をパトロールしているのですけど、未だ一度も観察したことがありません。 
少なくとも私のフィールドでは、イチジクの熟した果実を盗み食いする一番の犯人はスズメバチ類です。
▼関連記事(同時期に別の場所で撮影) 
イチジクの熟した果実を食べるキイロスズメバチ♀とショウジョウバエ
つまり、せっかく苦労して鳥よけグッズをイチジクの木に取り付けても、スズメバチには全く効果が無いはずなので、被害は無くならないと予想されます。 
イチジクの実を食害する犯人を突き止めるために、無人カメラを設置して終日監視したら面白そうです。(対策の前に敵を知ることが第一です。)
イチジク栽培の未経験者が僭越ながらも対案を言わせてもらうと、私なら果実を1個ずつ袋掛けするか、木全体をネットで覆うか、完熟する前に果実を収穫してしまって室内で追熟させるという対策を試すと思います。
定点観察に通うには遠い場所だったので、防鳥グッズに効果があったかどうか確かめられませんでした。 

『鳥害の防ぎ方』という専門書で果樹に対する鳥害対策の章を読み返しても、鳥が加害する落葉果樹のリストにイチジクが含まれているだけで(p195)、具体的な事例や詳細は何も書かれていませんでした。 
イチジクに関しては特に対策を研究したり調べたりしていないのでしょう。 
そもそも大規模なイチジク農園を日本でやっている所が少ないのかもしれません。

【追記】
おまけの映像「ヒヨドリ🕊イチジク全部食べてしもーた😭」(撮影:unicorn momo'sさん)
ヒヨドリはイチジク果実が未熟な状態でも食べ尽くしてしまうとなると、対策するのは大変そうです。
ヒヨドリの他にはメジロもイチジクの実を食べに来ていたそうです。



崖に産卵するミドリヒョウモン♀暗色型

 

2020年10月中旬・午後12:55頃・晴れ
▼前回の記事 
カワミドリで訪花吸蜜するミドリヒョウモン♀暗色型【HD動画&ハイスピード動画】
さっきまで花蜜を摂取していたミドリヒョウモン♀(Argynnis paphia)が峠道横の斜面に移動し、産卵を始めました。 
半開きの翅を開閉しながら、落ち葉で覆われた崖のあちこちに腹端を擦り付けています。 
少し飛んだり歩いたりしてあちこちに移動しながら、卵を1粒ずつ産み付けるようです。 
産卵基質にこだわりは無いようで、枯れた茎や小枝、小石、枯葉などの表面に産卵しています。 
一度だけ生きた植物に産卵しました。 
草本植物(種名不詳)の芽生えの細い茎に白い卵を1個産み付ける様子がはっきりと捉えられていました。(@0:35) 
ミドリヒョウモン幼虫の食草であるスミレの芽生え(双葉)かもしれませんが、私には見分けられません。
 
▼関連記事 
スギの樹皮に産卵するミドリヒョウモン♀
崖を横に少し歩いて移動し、陽だまりで日光浴しながら小休止。 
すぐにまた腹端を前屈して産卵を再開しました。

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