2012年1月上旬
雪原を少しずつ遊動する群れをよそに、杉と並んで立つ落葉樹(樹種不明)の高い枝に登ったニホンザル(Macaca fuscata fuscata)が一頭せっせと食事していました。
採食メニューは遠くてよく分かりません。
少し距離を詰めてから撮り直すと、どうやら冬芽ではなく木の実を口にしているようです。
この猿は主に左手で小枝を手元に引き寄せ、右手で次から次へと採食しています(右利き?)。
素人目にはマメ科の豆果のような気がします
しかしクズ(葛)みたいに蔓から実が付いているようには見えません。
植物図鑑をめくってみたらネムノキやニセアカシアの実かもしれないと新たな候補が。
|
遠くて写りが悪いです。 |
猿が採食していた謎の実の正体がどうしても気になり11日後に再訪してみると、樹冠の実は既に食べ尽くされていました。
スノーシューを履いて根元まで行ってみると、枝には猿が樹皮を齧ったと思われる食痕があちこちに残っていました。
下の枝には蔓植物も盛大に巻き付いていて状況は混沌としています。
どなたかこの実の名前が分かる方がいらっしゃいましたら教えて頂けると非常に助かります。
自分でも季節を改めてしつこく再訪し、葉や花を見てなんとか樹種を突き止めたいと思います。
【追記】
たまにしか通えないのですけど、ネムノキではなさそうです。
いまのところニセアカシアかな?と思うのですが、花の時期を見落としてしまいました。
|
吹雪でレンズが濡れてえらいことに…。 |
2012年1月中旬
街中の小さな川に一羽のハクセキレイ(Motacilla alba lugens)が居ました。
若鳥または♀タイプです。
小雪がちらつく中、川面に浸かった枯れた葦を伝い歩いて餌を探索しているようです。
本種は足を交互に出してトコトコ歩きます。
撮り始めると大型車が通りかかり、滑り止めチェーンの音に驚いて鳥は逃げてしまいました。
独特のリズムで波に乗るように飛びます。
2012年1月上旬・気温1℃
里に下りてきた野生ニホンザル(Macaca fuscata fuscata)群れの観察。
雪原の立木(落葉樹幼木、樹種不明)の枝に猿が一頭座っています。
手で腰の辺りを掻きました。
細い枝を手元に引き寄せて冬芽をかじっているようです。
奥の雪原で小猿を背負った母猿がこちらへ歩いて来ます。
ビニールハウスの骨組みに猿の群れが登って休んでいます。
小猿をおんぶした母猿と白毛の子猿一頭が相次いで車庫の横を通りました。
住民が車庫のシャッターを開けた音で走り去りました。
また別のニホンザルが木に登り(樹種不明)、何かを口にしました。
冬芽かと思ったのですが、映像をよく見直すとクズの豆果を蔓から毟って採食したようです。
この猿も慌しく木から下りて※、雪原を遊動する群れの後を追いました。
※ このとき発信器付きの首輪がちらっと見えた気がしたのですけど、どうでしょう?
どうもまとまりに欠ける動画になってしまいました。
群れの個体数が多いとどうしても目移りしてしまいます。
「冬芽を採食するニホンザル」の映像をまとめたつもりが、後半はクズの豆果だと公開直前に判明したのでした。
下北半島に生息する北限のニホンザルを子供向けに紹介した写真集『キンダーブックしぜん:にほんざる』にも冬にクズの実を食す猿の生態写真が載っていました。