2012年1月上旬
里山から下りてきた野生ニホンザル(Macaca fuscata fuscata)が庭木を雪から守る雪囲いの天辺に座っていました。
撮影中は気づかなかったのですが、黒い首輪を付けていて針金のようなアンテナが伸びています。
決して誰かのペットが脱走した訳ではなく、研究者が一時捕獲してGPSや電波発信器を装着した猿のようです(テレメトリー調査)。
群れの現在地や行動圏が分かれば集落の猿害対策に役立ちます。
背を向けて休んでいるニホンザルが時折こちらを振り向きます。
腰を浮かして座り直す際にちらっとお尻が見えました。
睾丸は見えず、外性器から♀と思います。
あるいは単に「尻だこ」なのかもしれません…。
(あまり自信がないので、もし間違ってたらご指摘願います。)
胸の乳首は毛皮に覆われてよく確認できませんでした。
地獄谷野猿公苑のサイトによると、
「ニホンザルの性別を外見だけで見分けるのは難しいと思います。特にこどものころは外見にあまり違いが見えません。オスは成長するに従いオスらしい体格になります。簡単に見分けるポイントは股に陰のうがあるかないかです。メスは胸が見えれば、乳首が目立ちます。」
ニホンザルは母系社会で♂は群れから出たり入ったりするので、群れを追跡するという目的からすれば♀に首輪を付けるのは理に叶っています。
猿はやがて一つ大きな身震いをすると、座ったままプリプリと糞を排泄しました。
庭木の良い肥やしになりそうです。
しばらく余所見して他の猿を観察している間に、この猿が雪囲いから下りるシーンは撮り損ねました。
いつの間にか別個体の子猿と入れ替わっていました。
サルにとってお気に入りの場所のようです(見張り台?)。
トイレ専用に使っていたら面白いですけど、ニホンザルはタヌキのように決まった場所で溜め糞をしません。