2023/02/04

ミズナラの樹液を吸いに来たサトキマダラヒカゲを追い払うスジクワガタ♂

 

2022年9月上旬・午後14:25頃・くもり 

里山の急斜面をジグザグに登る細い山道の横にミズナラの大木がそびえ立っています。 
その苔むした幹にサトキマダラヒカゲNeope goschkevitschii)が翅を閉じて止まっていました。 
小刻みに素早く翅を開閉しながら、幹を歩いて下り始めました。 
サトキマダラヒカゲが到達したのはミズナラの樹液酒場でした。 
苔むした樹皮の内側から木屑(フラス)が排出されているのは、材の中に穿孔して潜むカミキリムシ幼虫の排糞孔です。 
その傷口からミズナラの樹液が滲み出しているいるのです。 
私の鼻では樹液の発酵臭を嗅ぎ取れませんでした。 
樹液酒場には2匹のスジクワガタ♂(Dorcus striatipennis striatipennis)などが先客として群がって居ました。 

サトキマダラヒカゲは翅を閉じたまま、長い口吻を伸ばして樹液を吸汁し始めました。 
先客スジクワガタ♂の存在に気づいていないのか、足で踏んづけています。
蝶の種類を同定するために翅裏に正対して紋様をしっかり撮りたかったのですが、見つけたときには近過ぎて、私が下手に動くと逃げられそうです。 
残念ながら蝶はすぐに飛び去ってしまいました。 
私のせいではなく、隣席の先客スジクワガタ♂に追い出されたようです。 

薄暗い現場では蝶をミドリヒョウモン♀と見間違え、樹皮に産卵するのかと予想したのですが、映像を見直すと全然違いました。 
後翅裏の斑紋の配列(緩やかなくの字)から、ヤマキマダラヒカゲではなくサトキマダラヒカゲと判明。 

カメラを上にパンして、ミズナラの樹高を示します。 
季の入ったミズナラの幹にはツタ?の蔓も巻き付いています。 
周囲の雑木林ではミンミンゼミ♂が鳴いていました♪ 




2023/02/03

夜の水場に来たホンドテン?【トレイルカメラ:暗視映像】

 

2022年9月上旬・午後20:09 

山中の泉を見張る監視カメラにホンドテンMartes melampus melampus)らしき小動物が写りました。 
画面の対岸は、池の湧き水が流れ出る浅い水路(沢の源流)になっています。 
生い茂る雑草をかき分けながら、その流れをテンが遡上してきました。 
カメラの存在に気づいたのか、警戒して一旦戻りかけました。 
右岸の水際に沿って少し進んでから、草深い崖を斜めに登りました。
池で水を飲んだり水浴したりすることはありませんでした。 

胴体が細長く、夏毛のテンだと思うのですが、もしかしてニホンイタチMustela itatsi)ですかね? 
モノクロの暗視動画では体色が見えないのと、大きさの比較対象が無いと体長が分からないのがネックです。 
前回登場したハクビシンよりは明らかに小型の動物です。
関連記事(6日前の撮影)▶ 深夜の水場で排便するハクビシン?【トレイルカメラ:暗視映像】

カクトラノオの花蜜を吸うキイロスズメバチ♀

 

2022年9月上旬・午後16:30頃・くもり 

堤防路の花壇に咲いたハナトラノオ(別名カクトラノオ)の小群落でキイロスズメバチVespa simillima xanthoptera)のワーカー♀が訪花していました。 
この組み合わせは初見です。 
唇形花の花序に忙しなく正当訪花を繰り返し、吸蜜しています。 

絶え間ない風揺れに悩まされ、撮影には悪条件でした。 
激しく揺れる花穂を左手で摘んで固定したら、だいぶ安定しました。
脅かさないようにゆっくり動けば、訪花中のスズメバチに刺されることはありません。
風のせいか、キイロスズメバチ♀も花筒の入口を見つけるのに苦労しているようです。 
隣接する花序には飛ばずに渡り歩いて移動していました。


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