2022年8月下旬・午後15:45頃・晴れ
前回の記事:▶ 赤ちゃんを肩に乗せて運ぶニホンザル♀
山麓で子連れの野生ニホンザル♀(Macaca fuscata fuscata)と遭遇しました。
この時期の母猿は通常、子ザルを腰におんぶして運びます。
四足歩行で遊動する母親の腰に子ザルはしっかりしがみついています。
別の母子が子ザルの運搬法で興味深い行動を見せてくれました。
子ザルは初め、母親の腰に乗っています。
しかし、母猿はカメラを構えた私の姿を見つけた途端にあからさまに警戒し、逃げ腰になりました。
母ザルは腰にしがみついた子ザルに左手を伸ばすと、素早くくるっと前に回して抱っこの姿勢に変えました。
まるでショルダーバッグを後ろ掛けから前掛けに変えるように慣れた手付きでした。
子ザルを腹にしがみつかせた状態で移動し、左の木陰に隠れました。
緊急の逃走時にはおんぶよりも抱っこの方が安定するのかな?
母猿のこんな行動は初めて見ました。
スロー再生してみると、子ザルも母親に協力しながら抱っこに移行していました。
たまたまこのタイミングで子ザルが抱っこしてもらいたくなり、それを察した母猿が手を貸したのかもしれません。