2021年10月下旬・午前9:20頃・晴れ
田んぼで稲作シーズンが終わると農業用水路に水が流れてこなくなります。
山麓を流れるコンクリート三面張りの水路でキセキレイ(Motacilla cinerea)を見つけました。 コンクリート護岸の上縁に乗って尾羽を上下しながら餌を探し歩いています。
カメラを向ける私を警戒したのか、涸れ水路に飛び降りて姿をくらましました。
水たまり程度に残った水面(止水)付近で何か虫を見つけたのかもしれません。
水路沿いを私が更に進むと、今度はペアのキセキレイを発見。
性別をじっくり見分けられませんでしたが、♀♂番なのかな?
私が急いでズームインしている間に、片方のキセキレイが何か昆虫を捕食しました。
手前の灌木が邪魔でピントを合わせられませんでしたが、せっかく撮れたので1/5倍速のスローモーションでリプレイしてみましょう。
右に居た個体Rが護岸の上縁に止まって休んでいたトンボを見つけ、素早く駆け寄って嘴で捕獲しました。
獲物を咥えたままコンクリート護岸に数回叩きつけてとどめを刺したようです。
後続の個体Lが近寄ったのは、給餌してもらえるかと期待したのでしょうか?
しかし、Rは獲物を奪われまいと水路内に飛び降りて避難しました。
コンクリート三面張りの殺風景な水路なのに、渓流好きのキセキレイはここを渓流を見なしているのか、夏にときどき見かけます。
キセキレイを晩秋に見かけるのは珍しいかもしれません。
冬季には未だ一度もキセキレイを見たことがありません。
(キセキレイは)渓流を好み、主に夏鳥として飛来する。近年、越冬例が多いのは温暖化のせいかもしれない。 (『やまがた野鳥図鑑』p92より引用)