2022/01/09

タヌキの溜め糞で吸汁するベッコウバエ♂

 

2021年10月中旬・午後12:20頃・晴れ 

スギを植林した山の斜面をトラバースする細い林道上にホンドタヌキNyctereutes viverrinus)の立派な溜め糞dを新たに見つけました。 
この日は新鮮な糞がドカッと追加されていて、私の鼻でも糞便臭を嗅ぎ取れました。 

多数のベッコウバエDryomyza formosa)が溜め糞に集まっていました。 少し離れたところから写真を撮った後に私が溜め糞へ近づくと、ベッコウバエの群れはほとんど飛んで逃げてしまいました。 
糞の表面にはベッコウバエの卵がびっしり産みつけられています。 
現場は日中も薄暗いスギ林なのですが、糞塊の一部に木漏れ日が当たっています。 

溜め糞から逃げ遅れた個体♂が1匹で食事中でした。 
黄色っぽい新鮮な糞の表面を口吻を伸縮させて舐めています。 
腹背に黄金色の毛が密生しているのが♂の特徴です。 

その間、溜め糞のすぐ横に生えた植物の葉の上で別個体の♂が乗って休んでいました。 
交尾相手の♀が飛来するのを待ち構えているのでしょう。 

スギ植林地の林床にはタヌキが通って来るほど餌が多いとは思えないのですが、雑木林から雑木林へ移動する獣道として利用しているのでしょう。 
出来ればここもトレイルカメラ(無人センサーカメラ)で監視したいところです。 
しかしカメラを固定する適当な立木などが近くにないため、後回しになっています。 
この溜め糞dも定点観察に通ってみることにします。 


 

2022/01/08

大雨の朝に水場の岸を登るアズマヒキガエル【トレイルカメラ】

 

2021年10月中旬・午前8:55頃・大雨 

山中の水場に設置した無人センサーカメラ(トレイルカメラ)にアズマヒキガエルBufo japonicus formosus)が登場しました。 
朝から激しい雨が降っていて、水面が波立っています。 
レンズのすぐ目の前に突然カエルの顔が現れました。 
おそらく池から上陸して此岸の崖をよじ登ってきたようです。 

トレイルカメラは恒温動物の熱源を動体検知して録画を始める仕組みなのですが、変温動物の両生類でも、至近距離でレンズの前を横切ればさすがにセンサーが作動するようです。 
画面の左へ歩き去った後もゴソゴソ♪という物音が録音されていました。 

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


春になったらこの水場でヒキガエルが繁殖活動するかどうか、確かめる必要がありそうです。



雨上がりの林道で吸水・ミネラル摂取するメスグロヒョウモン♀

 

2021年8月下旬・午後13:00頃・晴れ 

数日前に降った大雨の後で山から滲み出る雨水が林道のわだちを流れて行きます。 
こういうときは長靴を履いて入山すべきだったのに、忘れてスニーカー靴が濡れてしまいました。 

轍の横にメスグロヒョウモン♀(Damora sagana)が降り立ち、沢の水で濡れた小石の表面に口吻を伸ばして舐めていました。 
半開きの翅を開閉しながら吸水しています。 
水を飲むだけでなく、ミネラル摂取も兼ねているのでしょう。
チョウのミネラル摂取は主に♂が性成熟のためにやるものとされていますが、メスグロヒョウモンでは今のところ♀でしか観察できていません。
関連記事(1年前の撮影)▶ 山道で吸水・ミネラル摂取するメスグロヒョウモン♀
飛び立つ瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。

ランダムに記事を読む