2018/07/22

ハシボソガラス親鳥♀♂が雛に給餌しに通うニセアカシア樹上の巣【10倍速映像】(野鳥)



2018年5月上旬・午後16:47〜18:10 (日の入り時刻は午後18:34)
▼前回の記事
ハシボソガラスの育雛放棄?(野鳥)【10倍速映像】

4日ぶりの定点観察。
前回の反省を踏まえて、営巣地からかなり離れた地点に三脚を立ててハシボソガラスCorvus corone)の巣を望遠レンズで狙うことにしました。
これなら親鳥も安心して巣に出入りして雛にせっせと給餌してくれます。

下手に隠れるよりも私の姿が親鳥から丸見えの方がむしろ安心してくれるような印象を受けました。
それでも初めは私の近くまで親鳥が偵察に来ました。
隣の縄張りからも別のカラスが様子を見に来ました。(繁殖しない若鳥かも?)


微速度撮影で親鳥の給餌活動を長時間監視してみました。
10倍速の早回し映像をご覧下さい。
親鳥が留守中も腹を空かせた雛がときどき巣内で首を長く伸ばし餌乞いしていました。
1時間23分間の撮影で親鳥の給餌行動が計11回録画されていました。
平均すると7.5分に1回、給餌していました。

親鳥の性別判定や個体識別ができないのですが、ときどき2羽の親鳥が相次いで帰巣、給餌していたので、共働きしていることが分かりました。
給餌の合間に親鳥は、営巣地の手前を横切る電線や近くに立つ別のニセアカシアの樹上に止まったりして、ときどき休む(辺りを見張る)姿も捉えられていました。
親鳥♀♂のどちらがサボり気味なのか、育雛(給餌)の貢献度合いをきちんと調べるには、親鳥に足環を付けて個体標識して性別を見分ける必要があります。

遠くの山には未だ残雪が見えます。
ニセアカシアの枝には急速に葉が茂りつつあります。



巣に目一杯ズームインするよりも、やや引きの絵で撮った方が、親鳥がどのように(どこを経由して)入巣したか分かりやすく面白い映像になりますね。

夕方で薄暗くなると、引きの絵の方が少しでも明るく撮れるという利点もあります。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく→給餌後に雛の糞をニセアカシア樹上の巣から外に捨てに行くハシボソガラス(野鳥)


ハシボソガラス(野鳥)@巣:ニセアカシア樹上・遠景
ハシボソガラス親鳥(野鳥)@帰巣:ニセアカシア樹上+雛給餌

2018/07/21

ヨモギヒメヒゲナガアブラムシを捕食するナミテントウ若齢幼虫



ナミテントウの飼育記録#4


2018年5月中旬


▼前回の記事
ヨモギの葉を徘徊するナミテントウ若齢幼虫


背中の赤紋が点のような一対のみあるのは、ナミテントウHarmonia axyridis)の若齢幼虫の特徴です。
ヨモギの若葉に群がって吸汁していたヨモギヒメヒゲナガアブラムシMacrosiphoniella yomogicola)と思われる集団を見つけると、大型の個体(成虫?)にいきなりガブリと噛み付いて捕食開始。
餌食になったアブラムシは全く抵抗しません。
周りに居る小型のアブラムシも慌てて逃げたりしないので、利他性を発揮して警報フェロモンなどは分泌していないようです。



佐藤信治『テントウムシ観察記 (写真絵本 ぼくの庭にきた虫たち)』によると、

・アリマキを食べるナミテントウ
幼虫はエサを口で直接捕えて食べているのを、成虫はエサを前足で持って食べるのをよく見かけた。 (p9より引用)
・(ナミテントウ)孵化2日後には、1回目の脱皮がみられ、体長は3匹が3.5mm、2匹が3mm、黒地に赤い点が2つ見える。その翌日、早くも2回目の脱皮で、体長5mmになり、赤い点は線に変わった。 (p18より引用)


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

つづく→#5:アブラムシを捕食中のナミテントウ幼虫を襲うアリ





【追記】
アブラムシの名前について。
ナミテントウ幼虫の生き餌として、ヨモギをホストとする緑色のアブラムシのコロニーを与えました。
手元の図鑑『校庭のクモ・ダニ・アブラムシ』を参考にしてヨモギヒゲナガアブラムシ(Macrosiphoniella yomogicola)だろうと判断しました。


私はアブラムシ専門の図鑑や資料を持っていなくて、上記の古い図鑑(2001)しか持っていないのです。ところが、この和名でインターネット検索してもヒットするのは「ヨモギ”ヒメ”ヒゲナガアブラムシ」ばかりで、しかも学名は同じ(Macrosiphoniella yomogicola)でした。
一体これはどういうことなのか分からず、頭が混乱します。
最近になって和名が改名され、ヒメが付いたということなのですかね?
虫の和名でヒメが付くのは、あくまでもスタンダードな種類「(ナミ)○○○」と比べた上で、小型の種類「ヒメ○○○」がいる、というイメージです。
したがって、アブラムシで「ヒメ無し」が消えて「ヒメ有り」だけが残ったのは、事情がわからない素人からすると、ちょっと変な感じです。

九州大学昆虫学教室のデータベース「日本産昆虫学名和名辞書」を検索すると「Macrosiphoniella yomogicola ヨモギヒゲナガアブラムシ」が登録されているので、図鑑『校庭の〜アブラムシ』の単純な誤植ではないと思います。
一方、「ヨモギヒメヒゲナガアブラムシ」という和名はデータベースに登録されていませんでした。

疑問に思った私は、いつもお世話になっている虫Navi掲示板で問い合わせてみました。
するとtsukiさんから以下の回答を頂きました。
私は主に「アブラムシ入門図鑑」を参考にしていますがそれによると、ヨモギヒメヒゲナガアブラムシMacrosiphoniella yomogicolaとなっています。
ただ、近縁種にアオヒメヒゲナガアブラムシ(Macrosiphoniella yomogifoliae)がいて、「日本原色アブラムシ図鑑」ではこの種の別名がヨモギヒメヒゲナガアブラムシで、ヨモギヒゲナガアブラムシがMacrosiphoniella yomogicolaとなっています。

「アブラムシ入門図鑑」の誤りであれば正誤表にも載ると思うのですが、正誤表にもなく、「日本原色アブラムシ図鑑」が非常に古い図鑑なので「アブラムシ入門図鑑」に従っています。専門家ではないのでこれ以上のことは判断いたしかねますのでご了承ください。


経緯がややこしいのですが、やはり「ヒメ無し」の和名は古くて廃れたみたいです。
という訳で、この記事でも「ヨモギヒメヒゲナガアブラムシ(Macrosiphoniella yomogicola)」と改めておきます。
九大の「日本産昆虫学名和名辞書」データベースも情報が少し古いことが他の例でも分かっているので、何事も鵜呑みにせずアンテナを広く張って総合的に判断するしかありません。



【追記2】
テントウムシを飼育すると、生き餌のアブラムシを調達するのが大変です。
しかしアブラムシの死骸でも食べてくれるらしいので、次に機会があれば試してみるつもりです。
アブラムシの動きを止めるために、アブラムシをいったん冷凍し、それからテントウムシの幼虫に与えることにしました。 (中公新書『すごい進化 - 「一見すると不合理」の謎を解く』p98より引用)


ナミテントウ若齢幼虫@ヨモギ葉+ヨモギヒゲナガアブラムシ捕食
ナミテントウ若齢幼虫@ヨモギ葉+ヨモギヒゲナガアブラムシ捕食

ナミテントウ若齢幼虫@ヨモギ葉+ヨモギヒゲナガアブラムシ捕食 


雛のためにイモムシを捕まえるハクセキレイ♀(野鳥)



2018年5月中旬

耕した畑の畝でハクセキレイ♀(Motacilla alba lugens)が大量のイモムシ(幼虫)を嘴に咥えていました。
雛鳥たちに給餌するために帰巣したのでしょう。
畑からすぐに飛び去り見失ってしまい、営巣地は不明です。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


ハクセキレイ♀(野鳥)@畑

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