2016/02/22

ハナミズキの実を採食するハシボソガラス(野鳥)



2015年11月上旬

庭に植栽されたハナミズキ(別名アメリカヤマボウシ)の木でハシボソガラスCorvus corone)が赤い実を採食していました。

カラスは細い枝先にそろそろと移動するとバランスを取りながら、赤い木の実のついた小枝を折り取ろうと苦労しています。
枝がカラスの体重でしなります。
何度も根気強く繰り返しようやく成功しました。
逆に言えば、既にあらかた食べ尽くしてしまい、細い枝先の実しかもう残っていないのでしょう。
足で押さえてから嘴で実をひと粒ずつ啄みます。
果肉を捨てて種子だけ食べているようにも見えました。(うっかり落としただけかな?)

枝づたいに歩いたりぴょんぴょん跳ねたりして移動します。
実のついた小枝を嘴で引き寄せ、折らずに足で押さえてから採食することもありました。
食餌の合間に嘴を足元の枝に擦り付けています。
次に羽根をばさばさと広げてから脱糞しました。(@3:12)
種子散布の瞬間を捉えた映像です。



カメラを右にパンすると、もう一羽のハシボソガラスも同様に採食中でした。
こちらの個体Rの方が器用に(上手に)採食しています。
経験豊富なのか、あるいは体重が軽いのかもしれません。
左の個体Lは羽繕い。
横を車が走っても真下の歩道をヒトが通っても気にせずに2羽で採食を続けています。

食後にカラスが吐き気を催しているようにしゃくり上げる奇妙な動きを繰り返しているのが気になりました。(@5:05)
ハナミズキの実にアルカロイドが含まれるという話は聞いたことがありませんが、食べ過ぎると中毒症状になるとか胸焼けがする(逆流性食道炎)のでしょうか?
未だ充分に熟していない果実だったのかな?
鳥類はしゃっくりをするのでしょうか?
聞き取れないほどの掠れ声で鳴いているのかもしれません。

車道を挟んで反対側から望遠レンズで撮影したのですが、手前の電線が目障りですね。
その後、私が車道を渡って近づき、横から狙おうとしたものの、カラスはえずくばかりで採食してくれなくなりました。
それでもハナミズキの枝に留まっているのは、他の野鳥に果実を横取りされないように見張っている(餌資源の独占・防衛)のかと想像しました。


花札とか浮世絵になりそうな構図ですね。


庭木に疎い私は、この樹種をハナミズキと突き止めるのに手間取りました。
落葉後で手がかりが少ないのです。
ひび割れた樹皮が特徴的で、カキノキの樹皮に似ていると思いました。
すでに冬芽が作られています。
『野鳥と木の実ハンドブック』p31によると、ハナミズキの果実(複合果)はほとんど味が無いらしい。

以下の写真は翌日に再訪して撮影。



2016/02/21

キイロスズメバチ♀による外被の増築と巣口の拡張【6倍速映像】



2015年10月中旬

キイロスズメバチ巣の定点観察#8


10日ぶりに様子を見に行くと、
キイロスズメバチ
Vespa simillima xanthoptera)のワーカー♀は依然として外被を増築していました。
本種のコロニーを見つけてもすぐに駆除されてしまい、晩秋に観察するのは初めてなのですが、こんな遅い時期まで巣を増築するとは驚きました。
コロニーの活動を微速度撮影してみました。
6倍速の早回し動画をご覧ください。
軒下は薄暗いのですが、ときどき日が照ると下のトタン屋根の照り返しで巣も明るく映ることがあります。
巣口では常に門衛が内側から見張りをしています。
ワーカー♀が活発に出入りして、外被上のあちこちで巣材を付け足しています。
巣口を大顎で削り取って拡張する工事も行われていました。

巣穴はいつも同じ大きさではなく、活動が活発な日中は大きく、夜間は小さくなる。(『都市のスズメバチ』p16より)



※ 動画編集時に自動色調補正を施してあります。

つづく→#9:巣口付近で激しく争うキイロスズメバチ


巣の真下から撮影
巣口の左斜め上の♀は巣材を抱えている。
側面からの撮影
帰巣する蜂の飛翔シーン(右上)

セイタカアワダチソウの花蜜を吸うイカリモンガ(蛾)



2015年11月上旬

堤防の近くに咲いていたセイタカアワダチソウの花にイカリモンガPterodecta felderi)という昼蛾が止まっていました。
口吻を伸ばしているものの、動かしてはいません。
薄暗い夕方なのでハンディカムの白色LEDを点灯して接写したら、飛んで逃げてしまいました。
もしかすると吸蜜のための訪花ではなく、夜に備えて休んでいただけかもしれません。


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