2015年9月下旬
アカオニグモ♀の定点観察#5
アカオニグモ亜成体♀(Araneus pinguis)が横糸を張る様子を赤外線の暗視カメラでひたすら撮り続けます。
後半になってようやく初めて一周しました。
それまでは時計回り→反時計回り→時計回り…と回転の向きを変えながら振子運動のように横糸を張っていました。
これは決してクモの気紛れではなくて、円網と言いつつも厳密には正円ではなく下部が広いので何度も折り返さないと密に横糸を張れないのだと理由が分かりました。
最後はクモの背面から見て時計回りのまま螺旋状に横糸を張り続けます。
横糸を張る回転の向きを途中で何度も変えるのは、4年前に観察した個体でも同じでした。
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垂直円網に横糸を張るアカオニグモ♀(蜘蛛)
営巣地の横の地面で測定した気温は午前4:56で8.6℃、5:12で8.5℃、5:46で9.1℃でした。
夜が明けて明るくなると(日の出時刻は5:25)、暗視カメラでは逆に撮りにくくなりました。(肝心の網や糸が見えにくくなりました)
仕方がないのでビデオカメラの白色LEDを点灯しました。
もはや照明の悪影響は少ないだろうと判断しました。
自然光で充分撮れる明るさになったので、通常のカメラを三脚に立てて撮影します。
※ 映像最後の5分間は動画編集時に自動色調補正を施しています。
【↑おまけの動画】
オリジナルの素材はあまりにも長い(57:51)ので、6倍速の早回し映像に加工してみました(9:25)。
つづく→#6:完成した垂直円網の甑を処理するアカオニグモ♀(蜘蛛)
2015年9月下旬
アカオニグモ♀の定点観察#4
垂直円網の縦糸を張り終えたアカオニグモ亜成体♀(Araneus pinguis)はタニウツギの葉裏の隠れ家で休息しています。
作業中にクモを脅かした覚えはないので、身の危険を感じて逃げたのではありません。
消耗した糸腺が回復するのを待っているのでしょうか?
それとも、網の完成を夜明けに合わせるための時間調整なのでしょうか?
午前4:02、ようやくクモが隠れ家から出て造網を再開しました。
放射状の縦糸を追加しています。
途中から赤外線投光機を点灯したらクモの糸がくっきり見えるようになりました。
網の中心(甑)から螺旋状に足場糸を張り始めたのですが、途中で縦糸を付け足しました。
これで縦糸の張力のバランスが取れたようで、再び足場糸の続きを反時計回りに張り進めます。
上の枠糸付近に達すると少し休憩してから、今度は逆の時計回りで粘着性の横糸を丹念に張り始めました。(@16:05〜)
不要になった足場糸を歩脚で切りながら横糸を張り進めます。
横糸を螺旋状に張る回転の向きは決して一定ではありませんでした。
初めのうちは一周せずに途中で引き返し(回転の向きを変え)、一筆書きで振子運動のように横糸を張っていました。
(→反時計回り→時計回り→反時計回り→時計回り→反時計回り→時計回り→反時計回り→時計回り→反時計回り)
この映像では最後まで一度も1回転していません。
午前3:58に測った気温は9.6℃。
【↑おまけの動画】
オリジナルの素材はあまりにも長い(36:02)ので、6倍速の早回し映像に加工してみました(6:44)。
下の写真は動画の後に撮りました。(4:39〜4:40 am)
つづく→#5:夜明けに垂直円網の横糸を張るアカオニグモ♀【蜘蛛:暗視映像】
2015年7月下旬
山際の休耕地の草刈りされた部分でオオモンクロクモバチ(旧名オオモンクロベッコウ;Anoplius samariensis)がウロウロと徘徊していました。
獲物を探索中の♀ですかね?
いつか狩りの瞬間が撮れることを期待して、見つける度にまめに動画に撮るようにしています。
最後は飛び去り見失いました。