2015/12/17

早朝のキジバト(野鳥)ペア



2015年9月中旬・午前5:32

早朝に出会ったキジバトStreptopelia orientalis orienralis)です。
つがいなのか、2羽が郊外の電線に並んでいました。
カメラを警戒して相次いで飛び去り、遠くの道端に着陸しました。
日の出時刻は5:24。

【追記】
『スズメの少子化、カラスのいじめ:身近な鳥の不思議な世界』p142によると、キジバトの襟の部分にある縞模様があれば成鳥で、無ければ幼鳥。
英語の慣用句でa pair of turtledoves は仲睦まじいカップルの意味。




2015/12/16

完成した垂直円網の甑を処理するアカオニグモ♀(蜘蛛)



2015年9月下旬

アカオニグモ♀の定点観察#6


徹夜で垂直円網を張っていたアカオニグモ亜成体♀(Araneus pinguis)の最終工程です。
最後の観察ポイントであるこしき(円網の中央)の処理を記録するために、同時にカメラ2台で網の両側から撮りました。(5:51〜6:08)
午前6:13に測った気温は9.3℃。
横糸を張る様子は6倍速の早回し映像にしています。

まずはクモの腹側から手持ちビデオカメラ撮影した映像を紹介します。
クモの腹面から見ると反時計回りの螺旋状に横糸を張っています。
やや遠くて斜めのアングルのため、外雌器や垂体の状態は確認できませんでした。
横糸を張り終えた円網で下向きに占座したクモが余分な糸を噛み切り、網の中央に円形の穴を開けました。
つづいて回転しながら穴の縁を糸で綴ります。
これで完成ですが、クモは甑から信号糸を張りながら隠れ家へ戻りました。
アカオニグモは昼間も獲物がかかるまで甑で待機しません。
日中は野鳥やクモバチなどの天敵に襲われるリスクを避けるために、隠れ家に潜んで過ごします。
もし獲物が網にかかれば、その振動が信号糸を伝わって届く仕組みになっていて、すぐに駆け付けられるのです。

次の映像は、同じ工程を逆にクモの背側から三脚固定カメラで撮影したものです。
午前5:56から急にレンズが曇り始めました。
朝露が結露したことに気づかず撮影を続けましたが、こんなトラブルは想定外でした。

すぐ横を流れる用水路のせいで湿度が高いのだと思いますが、目に見えるほどの朝霧が発生した訳ではありません。
カメラをずっと外気に晒していても、突然レンズに結露することがあるのですね。
レンズフードを装着していれば多少は結露を防ぐ効果があるそうです。


鏡筒に巻いてレンズを温めるための専用の電気ヒーターが市販されているそうです。
ホッカイロがあれば応急処置ができたのかもしれません。
(参考サイト:星空撮影時の結露対策
※ この部分は見苦しいので動画編集時に自動色調補正を施しています。



レンズが乾くまで使い物にならず、完成直後の垂直円網の写真がうまく撮れませんでした。
完成した垂直円網の大きさを測ると、直径約30cm。
網上端の水平(よりやや斜め)に張られた枠糸の長さは83cm。
その枠糸の左端はタニウツギの葉裏(隠れ家)に固定されており、その高さは地上85cm。
逆に右端はヨモギの花穂に固定されており、その高さは地上60cm。

徹夜の撮影は大変でしたが、アカオニグモが造網する一部始終を見届けることができて、感無量です。

つづく→#7:隠れ家に不規則網を張るアカオニグモ♀(蜘蛛)



準備運動するヒトリガ(蛾)の羽ばたき【ハイスピード動画】



2015年9月中旬

郊外の路上で見つけたヒトリガArctia caja phaeosoma)。
頻りに羽ばたいていますが、なぜか飛び立つ力が無いようです。
日中の日向なので、気温は充分に高いはずです。
路上を歩き回るのではなく、その場で自発的に羽ばたいていました。

翅を半開きで、派手な後翅も見える状態です。
前翅の派手な斑模様はいつ見てもキリンを連想します。




『ヤマケイポケットガイド9:チョウ・ガ』p260によれば、ヒトリガの派手な後翅は、鳥などの捕食者を驚かすための非常用で、翅の斑紋は変化に富むらしい。

後翅を指で広げてみました。
ついでに体を裏返したら自力では起き上がれません。
下面は体も翅も毒々しい橙色でした。
擬死状態になり(死んだふり)、指を差し出しても脚でしがみついてきません。
元通りにひっくり返してやると翅を閉じた状態になりました。
再び激しく羽ばたき始めましたが、依然として飛び立てません。

準備運動してから飛び立ちそうな予感がしたので240-fpsのハイスピード動画に撮ってみました。(@2:09〜)
スロー映像で見ると、前翅と後翅を一緒に羽ばたかせていることが分かります。
残念ながら羽ばたきの勢いが収まってしまい、飛んでくれず拍子抜けしました。



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