2016年7月下旬
ゴイサギ(Nycticorax nycticorax)の幼鳥を2羽、溜池で見つけました。
左の個体が少しだけ飛んで浮島の近くへ移動しました。
ススキの茂みから隠し撮りしている私に気づいて警戒し、茂みの死角に隠れたのかもしれません。
すぐにまた飛び立つと、池の畔で立ち枯れしたハンノキの枝に着陸しました。
足は黄色いものの羽の模様は見事な保護色(カモフラージュ)になっていて、動かなければ絶対に気づかれないでしょう。
ときどき首を伸ばし、警戒姿勢の片鱗を見せてくれました。
せっかくの擬態をすぐに止めてしまう幼鳥は、飽きっぽいのでしょうか。
何かに驚いて首を伸ばすのだと思うのですけど、警戒の対象がよく分かりません。
列車の通過音と踏切の音を聞いて首をわずかに伸ばしかけるものの、擬態を強めることはありませんでした。
おそらく卵の時期から聞き慣れた騒音なのでしょう。
樹上の幼鳥は羽繕いを始めました。
調子に乗って撮り続けていると、しつこいパパラッチを嫌ったのか急に飛び立ち、溜池の岸辺に広がるヨシ原に降り立ち姿を消しました。
飛翔能力があり、巣立ち後の幼鳥ですね。
『日本動物大百科3:鳥類I』p41によると
(ゴイサギは)幼鳥羽から成鳥羽になるまでに2年かかり、そのあいだは中間的な羽色で、換羽ごとに少しずつ成鳥羽に近づく。
一方、大田眞也『田んぼは野鳥の楽園だ』によれば、(ゴイサギが)成鳥羽になるには三年を要し、その間の幼鳥羽がまだ残る若令個体でも繁殖能力はあります。年中見られますが、足環を付けた標識調査の結果、冬には相当数のものがフィリピンや台湾などに渡っていることが分かってきました。 (p83より引用)
2016年7月下旬
軒下をハラアカヤドリハキリバチ♀(Euaspis basalis)が忙しなく飛び回っていました。
寄主オオハキリバチの巣を探索しているようで、軒下の窪みや穴を頻りに物色していました。
2匹以上の複数個体を撮影。
しかし私が見る限り、寄主オオハキリバチの巣は辺りに見当たりませんでした。
互いに縄張り争いがあるようで、空中戦の小競り合いも見られました。(ハイスピード動画で撮ればよかったですね…。)
※ 蜂の性別を形態から見分けたわけではなく、行動からおそらく♀だろうと解釈したのですが、先に羽化した♂が後から羽化してくる♀と交尾するために巣を見張っている可能性もありますかね?
2016年7月下旬・午後16:50
東北地方南部の梅雨明けが宣言された日の夕方に溜池で観察していると、ヨシゴイ♂(Ixobrychus sinensis)が岸辺のヨシ原に飛来しました。
頭頂部が黒いので♂成鳥です。
水面に嘴を付けてから頭を持ち上げる動作を何度も繰り返し、水を飲んでいます。
つづいて白い液状の糞を池に排泄しました。(@0:53)
水洗トイレですね。
軽く飛んで水辺から葦原に戻ると、長い茎から茎へ渡り歩きながら、獲物を探し始めました。
途中で再び水辺に降りて嘴を水でゆすぎました。(@1:30)
後半は手前の水面をカルガモが2羽横切ったり、一羽のアオサギがいつの間にか溜池に飛来したりしたので、私はそちらに気を取られてしまいました。
互いに顔馴染みらしく、3種の水鳥は互いに無関心でした。
※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
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頭頂部が黒いので♂ |