2013年7月下旬
里山の登り口の杉林でいきなり野生ニホンカモシカ(Capricornis crispus)に遭遇しました。
これほど里に近い場所まで下りてくるとは驚きです。
杉林でカモシカに出会ったのは初めて。※
手入れされずに放置された植林地なので、下草が生い茂っています。
正面を見据えて対峙するカモシカの顔を観察すると、角も耳も左右正常でした。
はっきりと個体識別できるほどの特徴は見当たりませんが、心なしか耳介が非対称で右耳が丸みを帯び左耳が尖っているかもしれません。
やがてクルリと踵を返すと、斜面を駆け登って逃げました。
鼻息による威嚇は行わず。
こちらも足音を忍ばせて林道を登り、追いかけます。
カモシカはこちらを振り返って立ち止まっています。
今度は斜面をゆっくり登り始めました。
三度目に追いついた時には口をモグモグ動かしていたのですが、採食シーンやメニューは確認できませんでした。(反芻かも?)
※【追記1】
春から夏にかけ、カモシカは午前10時頃から午後2時頃までの間に、休息反芻のためにスギ林や伐採地に入り座る。この時間帯にカモシカの姿を発見するのが、かなり難しいのはこの為である。(『野生のカモシカ:その謎の姿を追う』p44より)
【追記2】
一年後に同じ山系で同一個体と再会しました。
このときは鼻息威嚇が見られました。
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