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2019/06/20

マメドクガ(蛾)幼虫はイネ科の草も食べる

マメドクガの飼育記録#8



▼前回の記事
休眠越冬を始めたマメドクガ(蛾)若齢幼虫の微動【100倍速映像】

前年から飼育下で越冬させていたマメドクガCifuna locuples confusa)の幼虫aは、春になってもなぜか目覚めませんでした。
恥ずかしながら私は虫の飼育がいつまで経っても上達せず、特に冬越しさせるのが鬼門です。



2019年4月下旬

川沿いの堤防に立つ小屋の東側で新たに越冬明けの別個体bを見つけました。
地面から少し上のコンクリート基礎に脱皮殻(抜け殻)が残されていて、その手前に生えたイネ科の雑草にマメドクガの亜終齢幼虫bが居ました。
イネ科の葉先に食痕があったので驚きました。
マメ科作物の害虫として悪名高いマメドクガ幼虫がイネ科も食べるとは意外に思いました。
非常に残念なことに、このときカメラのバッテリーが切れていて、証拠写真を1枚も撮れませんでした。
食草ごと採集して持ち帰り、飼育下で再現させてみましょう。
一緒に採集した抜け殻(脱皮殻)の写真を掲載予定。

ちなみにイネ科植物の穂が育つまで待って1ヶ月後(5月下旬)に現地を再び訪れると、幼虫が食べていたのはカモガヤ(=オーチャードグラス)と判明しました。




カモガヤ@マメドクガ(蛾)幼虫b採集地・全景
カモガヤ穂@マメドクガ(蛾)幼虫b採集地



「草むしり」と称して、近所に生えていたイネ科の雑草(種名不詳)を根こそぎ毟り取ってきました。
そのままプラスチック容器(豆腐パックの再利用)に入れて水をやり、マメドクガ幼虫bを放しました。
幼虫の大きさと比較するために豆腐パックを採寸すると、出っ張った縁も含めて13×15×4.5cm。
飼育環境に数日間慣らした後で、イネ科植物の葉を食べている証拠映像がようやく撮れました。


食欲旺盛の幼虫は葉縁に脚で跨るようにしがみつき、一心不乱に葉を蚕食しています。
頭楯は真っ黒です。

頭部の横から生えている黒くて長い毛束が、この個体は右側だけ欠損しています。
飼育容器内に再現した草むらを元気に徘徊します。
撮影時の室温は22.1℃、湿度33%。

「マメドクガ」という和名は少し誤解を招くかもしれません。
必ずしも名は体を表さず、実はもっと広食性であることが分かりました。
いつもお世話になっている「みんなで作る日本産蛾類図鑑」サイトを参照すると、マメドクガの「幼虫食餌植物」として以下のように列挙されていました。

マメ科:ダイズ、フジ、バラ科:カイドウ、ニレ科:ケヤキ、ユキノシタ科:ウツギ、ブナ科コナラ属:コナラ、クヌギ、ニレ科:エノキ、バラ科:バラ
既知の食草リストにイネ科は含まれていませんでしたので、ささやかながら新しい知見になります。
ここ北国では、春になって根雪が溶けても本来適した食草がなかなか生えてこなくて、あまり好き嫌いを言ってられないのでしょう。



つづく→#9:脱皮前の眠で微動するマメドクガ(蛾)亜終齢幼虫♂【100倍速映像】


マメドクガ(蛾)亜終齢幼虫♂b:側面@イネ科植物sp葉+食害
マメドクガ(蛾)亜終齢幼虫♂b:顔@イネ科植物sp葉+食害
マメドクガ(蛾)亜終齢幼虫♂b@イネ科植物sp・全景
マメドクガ(蛾)亜終齢幼虫♂b@イネ科植物sp・全景

包装袋を開けてクッキーを食べるハシブトガラス【野鳥】



2019年4月下旬

私が池畔でササゴイの漁を撮っていたら、ハシブトガラスCorvus macrorhynchos)が飛来し、目の前を左に横切りました。
一瞬の出来事なので、1/5倍速のスローモーションでご覧下さい。
何か真っ赤なビニール袋を嘴に咥えています。
辺りは桜の花が満開に咲いています。

咄嗟に流し撮りすると、池の岸に降り立ったカラスは、運んできた赤い袋を岩陰に置きました。
貯食するのかと思いきや、足でしっかり押さえつけながら頑丈な嘴で菓子袋を器用に引き裂きました。
対岸まで少し遠くて包装のラベルまでは見えないのですけど、赤い袋には見覚えがあり、キャラメルコーンまたはカッパえびせんのような気がしました。



しかし中味はスナック菓子ではなくて、ハシブトガラスはカントリーマアムのようなチョコレート色の丸いクッキーを取り出しました。(@0:27)
花見客の落とし物を拾って(かっぱらって)来たのでしょう。
(カントリーマアムでは似たような赤い袋に入った商品を見つけられませんでした。)
このお菓子の商品名を分かる人がどなたかいらっしゃいましたら、是非教えて下さい。

お菓子を食べる合間に、カラスは池の水を飲んで喉を潤しています。(@0:33)
焦げ茶色のクッキーを足元の岩に置き直すと(@1:04)、少しずつ千切って食べ始めました。
袋の中に残ったクッキーの破片も食べているようです。
後ろ姿では食事シーンがよく見えないのが残念です。
袋の中味を池にぶちまけて水に浸し、水面に浮いたクッキーを食べているのかもしれません。
お菓子を食べ終えたカラスは、包装の袋はその場に残したまま、池の岸から右に飛び立ちました。(@2:52)

しばらくすると(5分後)、いつの間にかハシブトガラスが同じ岩場に戻って来ていました。
(ただし同一個体とは限りません。)
食べ残しのクッキーを啄んでから、今度は左へ飛び去りました。

なぜかこの場所はハシブトガラスにとってお気に入りの食堂らしく、後日にも同一個体(?)が餌をわざわざここに運んで来て食べていました。

▼関連記事 
キノコ?を食べるハシブトガラス(野鳥)

余談ですが、ハシブトガラスがクッキーを食べている最中に、少し右の水面にコイ(鯉;Cyprinus carpio)が顔を出しました。(@2:03)
カラスが池の水面にこぼした菓子の匂いに誘引されたのかもしれません。
カラスの周囲を泳ぎ回って口をパクパクさせています。
ただの口呼吸というよりも、餌乞い行動のような気がします。
この池では鯉に給餌するヒトが多いので、条件反射で岸に集まった鯉はよく餌乞いをしています。
水中ではもっと多くの小魚がカラスの周りに集まってきていそうです。(このアングルでは見えない)

カラスが池の魚を積極的に捕食することはないでしょう。
一方、ある地方のササゴイButorides striatus amurensis)は、水面に生き餌の虫や疑似餌の物体(木の枝や木の実など)を落として待ち伏せ、近づいてきた魚を捕食する文化があるそうです。
今回ハシブトガラスの食事シーンを横で見ていた魚食性のササゴイが、それをヒントに「撒き餌漁」(道具を使った狩り)をひらめいて会得する可能性がありそうです。
絶好のチャンスなのに、残念ながら池畔で2種の鳥は互いに無関心でした。(少し遠かった?)



人が池に餌を投げて魚があつまってくる―眼の前の光景をなんども見ているうちに、ササゴイは、木の枝や木の実を投げることをおぼえたのではないでしょうか。そうして、疑似餌をつかって魚釣りをすることを学習していったのだと考えられます。 (国松俊英 『魚釣りの名人ササゴイ』p62より引用)





【追記】
中村眞樹子『なんでそうなの 札幌のカラス』によると、
カラスが食べ物を水に浸している光景を見たことはあるでしょうか? 繁殖期の親は、雛に給餌する際に、食べ物に水を含ませて与えています。ビスケットなどの堅めの食べ物を柔らかくするためという説がありますが、パンなども浸しているので、一概には言えません。 (p77より引用)
今回のハシブトガラスも、クッキーを水に浸して軟化させていた可能性がありそうです。
映像を見直すと、1回目に飛び去ったときに喉袋が大きく膨らんでいました。
したがって、水を含ませたクッキーを雛に給餌するために巣へ持ち帰ったのかもしれません。



【追記2】
柴田佳秀『うち、カラスいるんだけど来る? :カラスの生態完全読本』によれば、
せんべいやスナック菓子は一度、水に浸して柔らかくしてから食べる。 (p36より引用)

2019/06/18

カエデの花を採食し樹洞の営巣地を物色するコムクドリ♂(野鳥)



2019年4月下旬

昨年、民家の庭木イロハカエデの樹洞で営巣するコムクドリ♀♂(Sturnus philippensis)の育雛を観察しました。

▼関連記事のまとめ
カエデ樹洞に営巣したコムクドリ(野鳥)の定点観察:2018年

その営巣木イロハモミジ(=イロハカエデ)の老木に緑の若葉が茂り始めました。
小さな赤い花が咲いていて、新緑との対比が綺麗です。
そこへコムクドリ♂が単独で飛来しました。
コムクドリは夏鳥ですから、おそらく昨年と同一個体が繁殖のために同じ縄張りに戻って来たのでしょう。

コムクドリ♂はカエデの樹冠から枝を下に下に降りて行きます。
樹洞を何度も覗き込んだものの、完全に中には入りませんでした。
前年の古巣の状態を調べて、今年も営巣に使えるかどうか吟味しているのでしょう。
あるいは巣内に♀が居座って抱卵中なのかな?

(だとすると非常にデリケートな時期なので、私が樹洞内を確認する訳にはいきません。)

その後、コムクドリ♂はカエデの枝に咲いた赤い花を1回、啄みました。
花を採食したのか、花についた虫を捕食したのか、1/5倍速のスローモーションにしても遠くて見分けられませんでした。

最後は、右に飛び立つ瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。


この日、♀の姿を見かけませんでした。
未だ♀とつがいを形成していないのか、あるいは既に樹洞の巣内で抱卵している可能性もあります。


コムクドリ♂(野鳥)@営巣木:イロハカエデ
コムクドリ(野鳥)営巣木:カエデ樹洞(矢印)

2019/06/15

春の土手で草の実を食べるカシラダカ(野鳥)



2019年4月下旬

河原の草に覆われた土手をカシラダカEmberiza rustica)が歩き回っていました。
地面から草の種子(緑色)を啄みました。(@0:29)
多くの穂が生えているイネ科植物が気になったので、『イネ科ハンドブック』で調べてみると、ハルガヤですかね?
(ただし、今回カシラダカがハルガヤの実を食べたとは限りません。)




カシラダカ(野鳥)@土手:草地

2019/06/14

春の水路で遊泳・採食するコガモ♂♀の群れ(野鳥)



2019年4月下旬

水路が川に合流する地点の手前で見慣れない鴨の群れが居ました。
調べてみると、冬鳥のコガモ♀♂(Anas crecca)でした。
冬鳥なのに、春になって桜が咲き終わっても北に渡去しないのが不思議でした。
コガモは「中部地方以北の高原や北海道の湿原では、ごく少数が繁殖している。カモ類の中では冬の渡りが早く、また春の渡りが遅めである(wikipediaより引用)」とのことでした。
夏も当地に残って繁殖するのか、注目です。

初めは私を警戒して水面をさり気なく遠ざかって行きました。
私がじっとしていると、コガモの群れがゆっくり戻ってきてくれました。

♂の頭部には緑の帽子を被っているような模様があり、可愛らしい鴨ですね。
♀の羽根は地味な褐色(迷彩色)ですが、風切羽の緑色がオシャレなワンポイントのアクセントになっています。

コガモは水面に浮かんでいる餌を嘴ですくって食べています。
水中に頭部を突っ込むこともありました。
高木清和『フィールドのための野鳥図鑑:水辺の鳥』でコガモの餌について調べると、

行動: 数羽、時に数百羽の群れで生活する。(中略)岩についた水草や藻類を食べる。
食性: 落穂、草の種子、水草類、藻類。(p33より引用)


ところで、いつ来てもこの水路は水面が泡立っていて、水質がいまいち汚い印象です。
洗剤のような匂いが辺りに薄っすらと漂っているので心配になります。
生活排水や工場排水が垂れ流しにされている疑いがあります。
当局に通報するべきでしょうか。
コガモの群れが川の本流ではなく、汚染された水路にわざわざ集まって採食するのは一体なぜでしょう?
富栄養化した水路の方が逆に藻や水草がよく生育するのかな?


コガモ♀♂(野鳥)群れ@水路+遊泳
コガモ♀♂(野鳥)群れ@水路+遊泳
コガモ♀♂(野鳥)群れ@水路+遊泳
コガモ♀♂(野鳥)群れ@水路+遊泳
コガモ♂(野鳥)群れ@水路+遊泳
コガモ♂(野鳥)群れ@水路+遊泳
コガモ♂(野鳥)群れ@水路+遊泳
コガモ♂(野鳥)群れ@水路+遊泳+採食

2019/06/10

柳の葉の甘露を舐めるキイロスズメバチ♀



2018年10月上旬

湿地帯の端に生えた柳の灌木でキイロスズメバチVespa simillima xanthoptera)のワーカー♀が葉をペロペロと頻りに舐めていました。
この行動はいつ見ても不思議です。

▼関連記事(3年前にほぼ同じ場所で撮影。柳の種類が違う)
柳の葉を舐めるキイロスズメバチ♀

今回の柳の樹種は、なんとなくタチヤナギですかね? 
蜂が舐めていた葉の表面にはシロップをかけたようにテラテラとした光沢があり、いかにも甘そうです。
アブラムシ類などが排泄した甘露が付着しているのでしょうか?
柳に花外蜜腺の有無を知りたいのですけど、素人には適切な資料が見つけられないでいます。
どなたかご存知の方は教えて下さい。
ヤナギの花の器官に「腺体」という用語を見つけたのですが、花外蜜腺とは無関係なようです。

花は花被をもたず腺体があって,みつが分泌され,虫媒花である。(ヤナギ@『世界大百科事典 第2版』より引用)
春に咲いた柳の花が葉に滴り落ちるほど多量の蜜を分泌して、それが秋まで残っているとは思えません。
樹液が葉に滴り落ちたのかな?
「(タチヤナギの葉の)縁には先端が腺になる細かいきょ歯(鋸歯)がある。」という記述は、花外蜜腺を意味しているのでしょうか?


植物学に疎い一素人の愚痴を言わせてもらうと、どうして植物学では「腺」とか「腺体」という曖昧な用語を使うのでしょう?
植物ではこれは全て「蜜腺」と解釈して良いのかな?
動物学なら汗腺、乳腺、涙腺、唾液腺、眼下腺など使い分けています。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


キイロスズメバチ♀@柳葉+甘露舐め
キイロスズメバチ♀@柳葉+甘露舐め
キイロスズメバチ♀@柳葉+甘露舐め

早春の畦道で道草を食うキジ♂(野鳥)



2019年4月中旬
▼前回の記事
ツグミに母衣打ち♪を聞かせるキジ♂(野鳥)

根雪が完全に溶けた刈田をキジ♂(Phasianus versicolor)がゆっくり歩きながら、畦道の草を啄んでいました。
私もそっと追いかけて先回りすると、キジ♂はどんどん私の方へ近づいてきます。
春の七草でも食べているのかな?

前半はイネ科植物の根際を嘴でかき分けて何かを採食しています。
後半の映像からは、畦道に生えている植物としてヒメオドリコソウやツクシぐらいしか見分けられません。
小さな白い花と青い花(オオイヌノフグリ?)が気になります。
私も畦道に降りて採食メニューの植物名をしっかり調べたかったのですが、恥ずかしながらこのとき激しい尿意を我慢していたので、泣く泣く観察を切り上げました。
(もし一世一代のスクープ映像のチャンスが到来したら、漏らしながらでも撮る覚悟は出来ています。)

画面の右手には田んぼに沿って桜並木があり、ソメイヨシノの花が満開に咲いた枝が風で揺れています。
刈田は未だ田起こしされていませんが、その準備として畦はきれいに作り直されています。

この日は晴れているのに春の嵐が吹き荒れ、台風並みの強風でしっかり立っていられないほどでした。
映像に風切り音♪が入るのは仕方がないとして、撮影する私の体幹バランスが強風で崩れてしまい、手ブレを抑えられません。
カメラを構えて立っているだけで吹き飛ばされそうなぐらいの強風に悩まされました。
動画編集時に手ブレ補正を施し、これでもかなり改善されています。


キジ♂(野鳥)@刈田畦道+歩行+草採食
キジ♂(野鳥)@刈田畦道+歩行+草採食

2019/06/09

川の倒木を渡り採食するハクセキレイ♂(野鳥)



2019年4月中旬

40分後に再び倒木を見に行くと、カワウは居なくなっていました。
▼前回の記事
カワウが川で潜水漁をしてから倒木に跳び乗り羽繕い(野鳥)

その代わりに、ハクセキレイ♂(Motacilla alba lugens)が倒木を渡りながら、川面に浮いている餌を探していました。

カメラを右にパンすると、倒木の根元側には1羽のカルガモが岸辺の木陰で休んでいます。
無人の監視カメラを設置して、この倒木を利用する生き物を観察できたら楽しそうです。
まるで天然の丸木橋のようですが、残念ながら倒木の先端が此岸には届いていないので、陸上の野生動物がこの倒木を利用して川を渡ることはできません。


ハクセキレイ♂(野鳥)@川:倒木

2019/06/08

ツグミに母衣打ち♪を聞かせるキジ♂(野鳥)



2019年4月中旬

春になって雪が溶けた刈田にキジ♂(Phasianus versicolor)が佇んでいました。
その眼の前の畦道を冬鳥のツグミTurdus eunomus)がピョンピョン跳んで横切り、地面を啄みました。
ツグミをちらっと見た直後にキジ♂がケンケーン♪と絶叫し、その場で翼を力強く羽ばたかせて母衣打ちしました。
ツグミを縄張りから追い払う意図で鳴いたというよりも、同種♂間の縄張り宣言および♀への誘惑でしょう。
間近でキジ♂に母衣打ちされると大音量ですごい迫力ですが、聞かされたツグミの方は特に気にせず、畦道で採食を続けていました。


▼関連記事(7年前の撮影)
キジ♂が隣で鳴いても動じないスズメ【野鳥】

鳴き終えたキジ♂は私を正面から眼光鋭く睨みつけます。
陽光の下で羽根の構造色がメタリックに煌めき、惚れ惚れするほど美しくも勇ましい魅力が漲っています。
やがてキジ♂は頭を下げた姿勢で歩き始めました。
畦道に沿って刈田を移動して行きます。

つづく→早春の畦道で道草を食うキジ♂(野鳥)


【追記】
初稿ではホオジロだと早合点していましたが、YouTube上でAdrianij氏から指摘がありましたので、ツグミに訂正しておきます。
冬鳥のツグミがこの時期に未だ(ぎりぎり)日本に居るということを知らなかった私は、あまりじっくり見ずにホオジロだと思い込んでいました。


キジ♂(野鳥)@刈田+母衣打ち直後
キジ♂(左端)@刈田vsツグミ(右端)@畦道
キジ♂(野鳥)@刈田+歩行移動

2019/06/05

雪化粧した早春の畑で採食するハクセキレイ♂【冬の野鳥】



2019年3月下旬

寒の戻りで久々に雪が降りました。
根雪が溶けた畑に青々とした雑草がパッチ状に生え始めたのに、その上に再び新雪が積もりました。
薄っすらと雪化粧した畑をハクセキレイ♂(Motacilla alba lugens)が歩き回って採食していました。
落ち葉を嘴で捲って虫を探すのかと期待したものの、そのような行動は見られませんでした。

雪がちらつき、趣のある映像になりました。


ハクセキレイ♂(野鳥)@雪:畑+採食
ハクセキレイ♂(野鳥)@雪:畑+採食

2019/06/04

早春の畑で葉菜を食べるムクドリの群れ(野鳥)



2019年3月下旬

根雪が解けた早春の畑にムクドリSturnus cineraceus)の群れが来ていました。
何を採食するのでしょう?

藤岡正博、中村和雄『鳥害の防ぎ方』によると、

(ムクドリは)北海道や東北などの積雪地帯では、冬になると南に渡って行くため姿を消しますが、少数の個体は移動しないで残っています。 (p69-70より引用)
葉菜ようさい類の被害は、主として冬期間のヒヨドリによるものです。キャベツ、ハクサイ、レタス、ホウレンソウ、コマツナなどの葉が加害されます。 (p193-194より引用)


畑の野菜を食害するヒヨドリを私は未だ見たことがありません。

畑に黒いマルチシートを被せてあるのは、鳥の食害対策にもなっているようです。
玉ネギの苗を植えた手前の畝にムクドリは興味を示しませんでした。
その奥の畝では、青菜(小松菜?)が育っています。
画面の右上隅で一球育っているキャベツの葉をムクドリが啄んだようです。
(キャベツの葉に付く青虫を捕食した可能性は?)

最後は何かに警戒したようで、鳴きながら一斉に飛んで逃げました。
春一番の風が強く吹き荒れ、慌てて飛び立ったムクドリは強風で流されています。


2019/06/01

晩秋の休耕地で採食するドバトのつがい(野鳥)



2018年11月下旬

刈田の隣の休耕地で2羽のカワラバト(=ドバト;Columba livia)が採食していました。
ここは休耕地というよりも、何か別の作物を収穫した後の畑なのかもしれません。
鳩は地面の枯れ草を嘴であちこちつついて丸い豆のような物を食べています。
私には外見からドバトの性別を見分けられないのですが、どうやらつがいのようで、付かず離れず地上採食しています。

ドバトは互いに近づき、向かい合って顔を見合わせてから相次いで飛び去りました。
私がアングルを変えながらしつこくカメラで撮り続けているので、採餌場を変えたくなったのでしょう。
飛び立つ瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。
動画編集時に飛翔シーンを手ブレ補正すると、副作用が酷くて動きが不自然になってしまっています。
手ブレ補正のアルゴリズムは、電線が何本か画面を横切っている映像を処理するのが苦手なのかな?

近くには、刈り取った稲藁を三角錐(トンガリ帽子)のように積み上げている藁塚がありました。


ドバト2(野鳥)@休耕地+採食
ドバト2(野鳥)@休耕地+採食

2019/05/29

秋の刈田で餌を探し歩くハクセキレイ♀(野鳥)



2018年10月中旬

稲刈りの終わった田んぼ(刈田)でハクセキレイ♀(Motacilla alba lugens)が餌を探し歩いていました。
大量の藁が一面に敷き詰められ、刈株が見えないほどです。
ハクセキレイの食性を考えると、まさか落ち穂拾いするとは思えないので、虫を探索中なのでしょう。
途中から畦道に飛び上がり、更に隣の田んぼへ下りて採餌を続けます。
結局は何も捕食せずに飛び去りました。
遠くでキジ♂がケケーッ、ケケーッ、とけたたましく鳴いています。


▼関連記事
ハクセキレイ(野鳥)が刈田で落穂拾い? @2015年10月上旬
残雪の刈田で餌を探すハクセキレイ♂(冬の野鳥) @2017年3月中旬・夕方


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


ハクセキレイ♀(野鳥)@刈田+探餌
ハクセキレイ♀(野鳥)@刈田:畦道+探餌

2019/05/18

順番待ちして熟柿を食すスズメの群れ(野鳥)【HD動画&ハイスピード動画】



2018年11月下旬

民家の庭に植えられたカキノキスズメPasser montanus)が群がって熟柿を啄んでいました。
1羽が食べていた熟柿の上に、なんと白い軟便を排泄しました!(@0:03)
衛生観念の欠如にびっくり。
そこへもう1羽が飛来すると、先客のスズメは驚いて飛び立ち隣の小枝へ移動しました。
ちなみに背後でキュルキュル…と絶えず聞こえる耳障りな音は、近くの町工場からスチームが吹き出る音です。

240-fpsのハイスピード動画に切り替えてスズメが柿の枝から枝へ飛び移る様子を撮ってみました。(@0:39〜)
すると偶然にも、興味深いシーンが記録されていました。
同じ熟柿に2羽のスズメが並んで止まっていたのですが、嘴で横の個体を軽く突いて攻撃し、追い払いました。(@0:45)
熟柿を独り占めする占有行動があるとは知りませんでした。
群れの個体間に「つつきの順位」(上下関係)があるのでしょう。
このカキノキには他にも沢山の熟柿が実っているのに、順番待ちになるほどとりわけ美味しい果実があるようです。

順番を待っている2羽が近くの枝から枝へ跳び回っています。
やがて熟柿を食べていた個体が場所を譲りました。
すかさず、順番待ちをしていた1羽が熟柿を食べ始めます。
2番手の個体も一口食べただけで、場所を譲りました。
最後は次々に飛び去りました。


スズメ(野鳥)@カキノキ樹上+熟柿採食

2019/05/15

川の岩場で採食、脱糞するセグロセキレイ♂(野鳥)



2018年11月上旬・午後16:00頃

川の中央部の水面から島のように突き出た岩場にセグロセキレイ♂(Motacilla grandis)が飛来しました。
岩の天辺に登ると、辺りを監視しています。
縄張りの見張り台なのかな?

水際まで下りてきたので、水浴や飲水をするのかと期待したのですが、外れました。
何か小さな虫を捕食しているようです。
岩伝いに上流へ移動し、中州に辿り着きました。

途中で石の上に白い糞を少量排泄しました。(@2:52)
映像を見直すと、岩場のあちこちが白いペンキを垂らしたように鳥の糞で汚れていました。
おそらくサギ類が岩の上で休んだ際に残した糞でしょう。



2019/05/12

クズの葉を食べ脱糞するヨトウガ(蛾)の幼虫【100倍速映像】



2018年10月下旬・午後23:13〜午前5:13

ヨトウガ(蛾)幼虫の飼育記録#13



▼前回の記事
コスモスの花を食害するヨトウガ(蛾)幼虫【30倍速映像】

ヨトウガMamestra brassicae)の幼虫(俗名ヨトウムシ:夜盗虫)がコスモスの花をほとんど食べ尽くしてしまったので、次はクズの葉を与えてみました。
葛の葉を蚕食する様子を深夜に微速度撮影しました。
100倍速の早回し映像でご覧下さい。

大きくていかにも硬そうなクズの葉でも食い荒らしましたが、太目の葉脈は食べ残していました。
休み休み葉を食べながらも黒い糞を定期的に排泄しています(@1:09、1:41、1:58、2:13、2:34、2:56、3:25)。
早回し動画が速すぎるので、排便を見逃したり見間違えたりしている回もあるかもしれません。

広食性(食草の好き嫌いがあまり無い)ゆえに大害虫との悪名高い夜盗虫ですが、植物なら何でも食べるという訳ではなく、例えばイワガラミの葉はあまり好きではなさそうでした。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
これまで微速度撮影による早回し映像では、照明のチラつきが気になっていました。
編集でdeflickerというエフェクトをかけたら、見事に改善されました。


つづく→#14:




↑【おまけの動画】
同じ素材で早回し速度を落とした50倍速の映像をブログ限定で公開します。


2019/05/09

ハナミズキの赤い実を採食するヒヨドリの群れ(野鳥)



2018年11月上旬

公園に植栽されたハナミズキ(別名アメリカヤマボウシ)の並木が見事な紅葉となり、赤い実もなっています。
そこへ飛来したヒヨドリHypsipetes amaurotis)の群れが、賑やかに鳴き交わしながらその果実を採食していました。
あいにく逆光になってしまい、私が順光のアングルに移動し直す前にヒヨドリはすぐ飛び去ってしまいました。

同じ採食シーンを順光で撮り直したくて、後日にも何度か同じ公園を再訪して張り込みました。

しかしヒヨドリに警戒されてしまい、物にすることが出来ませんでした。
来季以降の宿題です。

公園の木々に付けられた解説プレートに「アメリカハナミズキ」と書いてあって混乱したのですが、調べてみると正式にはハナミズキ(アメリカヤマボウシ)とのことです。




▼関連記事(3年前の撮影)
ハナミズキの実を採食するハシボソガラス(野鳥)

※ 動画編集時に自動色調補正を施して逆光を少しでも改善しました。


【追記】
2年後の厳冬期にも撮影できました。
冠雪したハナミズキの樹上で赤い実を食べるヒヨドリの群れ【HD動画&ハイスピード動画】(冬の野鳥)

ハナミズキ(アメリカヤマボウシ)紅葉+赤い実
ハナミズキ(アメリカヤマボウシ)紅葉+赤い実:樹冠
ハナミズキ(アメリカヤマボウシ)紅葉+赤い実
ハナミズキ(アメリカヤマボウシ)赤い実・落果


【追記】
翌春に現場を再訪すると、この株は白い花(花弁ではなく総苞)を咲かせる品種でした。

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