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2023/06/08

スギ林に塒入りしたニホンザルの群れ

 

2022年10月下旬・午後16:30頃・くもり(日の入り時刻は午後16:45) 

日暮れ時に野生ニホンザルMacaca fuscata fuscata)の群れが里山から麓に下りてきてスギ林へ次々と入って行きました。 
鬱蒼としたスギの植林地でどうやら一夜を過ごすようです。 

ところが天の邪鬼な個体が群れとは逆行して、杉林から山へ帰って行きました。 
まだお腹が満ち足りていないのか、暗くなるぎりぎりまで山で採食したいのかもしれません。 

スギ林の中からときどき猿の鳴き声やバキッと木が折れる音が聞こえます。 
物音のする方にズームインしてみると、斜めに倒れた朽ち木にサルが乗っていました。 
そこから身軽にジャンプして障害物を乗り越え、木を下りました。 

未だ遊び足りない3頭の子ザルが細い灌木に登って激しく追いかけっこしています。 
そのまま樹上に腰掛けて体をボリボリ掻きました。 
最後は飛び降りてスギ林の奥に走り去りました。 

塒入りしたニホンザルが夜の杉林でどのように寝ているのか、いつか観察してみたいものです。 
しかし、猿に気づかれないように忍び寄るのは難しそうです。 
一日中群れについて歩いて馴らせば可能?(人付け)
毎晩必ず同じスギ林に塒入りするのであれば、明るい日中に予めスギ林の中でブラインドを張って隠れ、猿を待ち伏せする作戦が有効かもしれません。
暗い夜でも遠くから野生動物の撮影ができる高性能(超高感度)のサーモグラフィカメラが欲しくなりますが、軍事用で超高価なので素人には高嶺の花です。 

夕方でかなり薄暗いために、カメラのAFがなかなか合焦しません。(私のカメラの性能限界) 
動画の画質がひどく粗いのも光量不足のせいです。 

※ 猿の鳴き声が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 
素材を撮影順ではなく少し入れ替えました。

2023/05/27

若いニホンザルはオニグルミの落果を拾って皮を剥いても硬い殻を割れない【種子散布】

 

2022年10月下旬・午後16:30頃・くもり 

山麓のスギ林の林縁で若いニホンザルMacaca fuscata fuscata)がねぐら入りする直前まで採食しています。 
地面から黒くて丸い物体を次々に拾い上げました。 
どうやらオニグルミの果実が熟して落ち、辺りにいくつも転がっているようです。 
実際に、オニグルミの大木がスギ林に隣接する土手のあちこちに自生していました。 

ニホンザルはオニグルミの落果を拾うと、黒い果皮を手や口を使って器用に剥がしています。
ここまではヒトのクルミ拾いと似ています。 

関連記事(同年同時期の撮影:ヒトの採食行動)▶ オニグルミの落果を採集(クルミ拾い) 

オニグルミの果皮にはタンニンが多く含まれますから、渋くて不味いはずなのに、果皮を口にしても猿は平気な顔をしています。 
果皮を剥いて中から硬い堅果を取り出しても、非力な若猿には歯が立ちません。 
しばらく弄んでから食べられないと分かると、オニグルミの堅果をポイッと捨ててしまいます。 
その間も遊動していますから、オニグルミの落果を拾った地点から捨てた地点まで数メートル運びました。 
つまり、ニホンザルはオニグルミ種子の分散に貢献したことになります。 
オニグルミの母樹から遠ざかる方向に移動したのか、逆に近づいてしまったのか、は偶然に左右されます(ニホンザルの気分次第)。
もし猿がスギ林の中に持ち込んでからクルミ堅果を捨ててしまうと、日照量の少ないスギ林床でオニグルミの実生が育つのは絶望的です。

オニグルミの主な種子散布者は野ネズミやリスで、彼らが堅果を貯食する習性を利用しています。
野ネズミやリスに拾われて地中に隠されたクルミ堅果のほとんどは冬の間に食べられてしまいますが、ごく一部の食べ忘れられたクルミ堅果から芽が出て種子散布に成功します。 
つまり持ちつ持たれつの共生関係にあります。
一方、ニホンザルに対してオニグルミは何も報酬を与えていません。 
一時の好奇心が満たされたこと自体が報酬なのでしょう。

今回クルミを拾ったニホンザルは、好奇心旺盛な若い個体ばかりだったのがポイントかもしれません。 
年を取って経験を積むと、オニグルミの落果は拾う価値が無いと学習するはずです。 
それでも暇つぶしや遊びとしてクルミを拾い続けるかな? 
知能の高いニホンザルの好奇心を刺激する(拾いたくてたまらない)形状にクルミの果実が進化したら面白いですね。(猿の好奇心と遊び心を利用した種子散布) 

【追記】
私は知らなかったのですが、ニホンザルの成獣の一部はオニグルミの堅果を歯で噛んで割ることができるようになるそうです。
参考:野⽣ニホンザルのオニグルミ採⾷⾏動を観察
―採⾷技術とそのバリエーション―(無料PDFファイル

クルミ拾いに飽きると、腕白盛りの若いニホンザルたちは林縁で追いかけっこしたり、スギの枝葉に跳びついてブランコ遊びをしたり、スギの木に登ったり降りたり、遊びながらスギ林の奥へ遊動して行きます。 
猿の鳴き声が杉林からひっきりなしに響き渡ります。 
ニホンザルの群れは、このスギ植林地で一夜を過ごすようです。 

※ 映像があまりにも暗過ぎるパートは、動画編集時に自動色調補正を施して明るく加工しています。


関連記事(約2週間後の撮影)▶ 餌場に置いたオニグルミ堅果に悪戯するも食べずに去る若いニホンザル【トレイルカメラ】


↑【おまけの動画】 
“Monkeys Use Stones to Crack Open Nuts” by National Geographic 

当地のニホンザルがもしもクルミの硬い殻を石で叩き割って中身を食べることを覚えたら(道具使用、石器使用)、今度はオニグルミの種子散布者から種子捕食者になります。 
日本のカラスが投げ落としによるクルミ割りをマスターしたのですから、ニホンザルがクルミ堅果を割れるようになっても不思議ではありません。
ヒトが石を使ってクルミの殻を叩き割るお手本を見せたら、すぐに学習するんじゃないかな?

2023/03/07

落枝を登り降りして遊び、ゼンマイ(羊歯)の葉を試食するニホンザルの幼児

 



2022年9月中旬・午後14:45頃・気温17℃ 

トレイルカメラを設置している里山のスギ林道を野生ニホンザルMacaca fuscata fuscata)の群れが次々と通り過ぎます。 
音量を上げるとニホンザルが静かに鳴き交わす声が聞こえます。 
コンタクトコールやクーコール♪と呼ばれる鳴き声でしょう。 

対面に見えるスギ大木の左隣に太い落枝が急に出現し、奥の斜面に引っかかるように止まりました。 
秋の台風や冬の大雪で横枝が折れかけたままずっとブラブラしていたのですが、通りすがりの猿が跳びついて重みに耐え切れず、遂に折れたのかもしれません。 
枝が折れてバキバキッと落ちてくる瞬間はさすがに撮れていませんでした。 
それでも、落下時刻が2022年9月20日の午後14:43とほぼ正確に推定できてしまいます。 

遊動する成獣の後を追いかけるように赤ん坊の子ザルが懸命に走ってきました。 
例の太い落枝の手前で立ち止まると、両手を掛けて後足で立ち上がりました。 
子猿はキュルキュル♪と可愛らしい声で鳴きながら、落枝に素早くよじ登ると、すぐに天辺から林道へ大きくジャンプして跳び降りました。 
好奇心旺盛で元気一杯な子猿の独り遊びはいつ見ても微笑ましいものです。 
画角の右端ギリギリで座っていた母親の元へと子猿は駆け戻りました。 

次に、子猿は林床から自分の背よりも高く育ったゼンマイ の葉に興味を示すと、手で掴みました。(@0:37〜) 
母親の真似をして食べたのではなく、自発的に戯れで口にしたように見えました。
葉を味見しても美味しくなかったのか、子猿の歯では噛み千切れなかったのか分かりませんが、結局ゼンマイの葉を食べませんでした。 
その間、子猿のすぐ横で母親は林道に座り直すと、頬袋に詰めていた餌を取り出して食べました。 
子ザルが近寄って来ても、食べ物を分け与えたりしません。(給餌しない) 
逆に母猿は子猿を手で邪険に押しのけると、スギの落ち葉をかき分けて何か虫?を拾い食いしました。

成獣でもニホンザルがシダ植物を採食した例を私は観察したことがありません。
PDFで公開されている『ニホンザル採食植物リスト』を参照すると、驚いたことにゼンマイが含まれていました。 
ゼンマイのどの部位を食べたのか、細かい情報を知るためには原著論文に当たらないといけないようです。 
ヒトが山菜として食べるように、ニホンザルもゼンマイの芽や若葉が好きなのでしょうか?
三戸幸久. (2002). ニホンザル採食植物リスト. Asian paleoprimatology, 2, 89-113.
今回の動画でゼンマイを味見したのは、子猿の気まぐれや遊びではなかったようです。 




 

2023/02/23

砂防ダムの上で取っ組み合いして遊ぶ幼いニホンザル

 

2022年9月中旬・午前11:00頃・くもり 

里山から流れ出る渓流を跨ぐように作られたコンクリート製の砂防ダムに野生ニホンザルMacaca fuscata fuscata)の群れが集まり、互いに毛繕いし合ったり思い思いにくつろいでいました。 
2頭の子ザルが取っ組み合いを始めました。 
本気の喧嘩ではなく、仲良しの遊び仲間がレスリングのような格闘遊びをしているようです。 
格闘中に鳴き声を発していませんでした。(少なくとも私には聞き取れませんでした。) 
もし堰堤の縁から落ちたら結構な高さなのですけど、ニホンザルは高さへの恐怖は無いようです。
私に隠し撮りされていることに気づくと、堰堤の少し奥に移動して死角に隠れました。 
私もそっと移動して撮影アングルをなんとか確保します。 
相手を組み伏せようとしたり、甘噛みしたり、逃げる相手を追いかけたり、疲れ知らずの子ザルは延々と寝技を続けています。 
子ザル同士の無邪気なプロレスごっこのように見えて、実は群れ内での力関係(序列)がこうして決まっていくのかもしれません。
ようやく一戦を終えると、堰堤を右に遊動して仲間と合流しました。 

この2頭にひたすら注目して格闘遊びの一部始終を長撮りすれば良かったのですけど、巨大な堰堤のあちこちで多数のニホンザルが様々な行動をしていたので、何を撮るべきか目移りしてしまいました。


2023/01/27

深夜の溜め糞場ではしゃぎ回り格闘遊びをする2頭のホンドタヌキ幼獣【トレイルカメラ:暗視映像】

 



2022年9月上旬・午後23:27頃・気温20℃ 

里山のスギ林道にある溜め糞場sを自動撮影カメラで監視していると、2頭のホンドタヌキNyctereutes viverrinus)が右から縦列でやって来ました。 
共に「フサ尾」で、なんとなく若い(幼獣?)兄弟姉妹のような気がします。 
後続の個体はやや興奮しているのか、尻尾を斜め上にピンと伸ばしていました。 

ニホンアナグマMeles anakuma)が残した溜め糞場で立ち止まると、頻りに周囲の匂いを嗅いでいた 先頭個体が身震いしました。
先頭個体が急に左へ走り出すと、釣られてもう一頭もはしゃいだように駆け去りました。 
このとき、タヌキの溜め糞場は迂回して通り過ぎました。 

すぐにまた1頭aが左から戻って来ました。 
タヌキの溜め糞場の手前で立ち止まり、しゃがみかけたら(排便姿勢?)、後ろからもう1頭bが全力疾走で駆け抜けました。 
bは林道上でUターンすると、排便中の個体aに跳びかかりました。 
幼獣bはとにかく元気があり余っているのか、はしゃいだようにaの周囲を跳ね回り、右へ走り去りました。 
aは林道に座り込んだまま、ポカンと見送っています。(暗闇でも相手が見えているのか?) 
もし排便中なら、腰を地面に落とさないはずです。 
bが再び右から駆け戻ると、座り込んだaの周囲を跳ね回ります。
 aの首筋に背後から噛みついたのは、群れ内で序列を決めるマウンティングのような優劣行動なのでしょうか? 
このとき、キュウ♪とか、カッ♪という短い鳴き声を発しました。 
短い映像からも2頭の性格の違いが伺えますが、私には性別が見分けられません。 
まさか交尾行動なのかと思って調べると、タヌキの発情期は冬らしい。
タヌキの繁殖期について説明すると、発情期になり共寝をするのは2月下旬~4月 (参考:タヌキ好きが集まるブログより引用)
やはり交尾や兄弟喧嘩というよりも、ふざけて遊んでいるだけでしょう。
組み伏せられたaが暴れてbを振りほどき、左へ走り去りました。 


※ 動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。 
カメラ自体が一定のリズムで発するノイズがうるさくなるので、音声編集ソフトAudacityを使ってノイズを除去しました。




2023/01/15

赤ちゃんを肩に乗せて運ぶニホンザル♀

 

2022年8月下旬・午後15:45頃・晴れ 

里山の麓にある原っぱを野生ニホンザルMacaca fuscata fuscata)の母子が横切りました。 
母親♀が幼い子ザルを左肩に乗せて運んでいました。 
幼い子ザルは母親の腰に乗るか腹にしがみついて運ばれるのが普通です。 
こんな変則的なおんぶは珍しく、初めて見ました。 
この運搬法を何と呼ぶべきか、ヒトの親子がやる肩車とも違います。 
やんちゃな子猿がふざけて母親の肩に乗り、少し不安定な乗り心地を楽しんでいるのでしょう。 (ロデオのような遊びの一種?)
赤ん坊がもっと育って体重が増えると母親の負担も大きくなりますから、「おんぶしてもらいたいなら、しっかり真ん中に乗りなさい」と叱るはずです。



2022/06/22

硬い球を拾って運び上げ、つついて遊ぶハシボソガラス(冬の野鳥)

 

2022年12月中旬・午後13:35頃・くもり 

河川敷でハシボソガラスCorvus corone)が何か丸い物体を拾うと飛び上がって近くの電柱の腕金に止まりました。
 (動画はここから。) 
初めはてっきり色づきの悪いリンゴの果実なのかな?と私は思いましたが、どうやら人工物で汚れたボールのようです。 
嘴で球をつついて調べるために左足で踏んで押さえつけようとしても、丸い球は不安定です。
まるで日本サッカー協会の公式エンブレム(3本足で玉を転がして遊ぶヤタガラス) のようなポーズに一瞬なりました。
テニスの軟球のようにグニャグニャしておらず、質感が硬そうで表面がツルツルしています。
どうやらプラスチックのボールのようです。 
玉に1ヶ所だけ開いた穴にカラスは下嘴を挿し込んでなんとか咥えました。 
そのままボールを持って飛び上がると、横に建つビルの庇(テラス?)に止まり直しました。 
安全な場所でボールを弄んでいるようですが、私からは死角になり、ボールが見えなくなりました。 
撮影している私はリンゴをこっそり貯食したのかな?と思ったのですが、映像を見直すと遊びの行動でした。 
好奇心が強いハシボソガラスが拾ったボールで独り遊びしているのでしょう。 
テラスに球を置いてコツコツつついても、固くてカラスの嘴では割れないようです。 
もしかすると、このテラスの片隅にはカラスが拾い集めた宝物(ガラクタ)がたくさん隠されているかもしれませんね。

その間、別個体のハシボソガラスが更に一段高い屋上の角に止まって一部始終を見守っていました。  

クルミ割り行動のように、この後でハシボソガラスが硬球を空中から舗装路に投げ落として割ったら一層興味深いのですが、そこまで見届けられずに私は撮影を打ち切りました。

2022/06/08

雪国の川で白波の立つ瀬を下るカルガモ(冬の野鳥)

 

2022年1月中旬・午後13:50頃・くもり 

街なかを流れる川の傾斜が少し急になっている区画が、白波の立つ瀬になっています。 
人工的な瀬を作るために、そこだけ川底に岩が敷き詰められコンクリートで固められています。 
雪国の住民が川に捨てた雪の塊が川面を次々に流れて行きます。 

瀬の手前で浮いていたカルガモAnas zonorhyncha)が上流側に向きを変えました。 
どうやら水深は浅く、足が川底に付いて立てるようです。 
瀬の状態をじっくり偵察して侵入ポイントを見極めると、意を決したように瀬に突入しました。 
雪解け水が白く泡立つ瀬をカルガモが下って行きます。 
映像をよく見直すと、川下りというよりも、激流の勢いに押されながらほとんど脚を使って駆け下りていました。 
流れが穏やかになるとカルガモが浮かぶぐらいの水深になりました。 
つかの間の急流下りを成し遂げたカルガモは得意げに(?)尾羽根を左右に振り振りしてから、川面をスイスイと下流へ泳ぎ去りました。 

鴨のこんな行動は初見です。 
カヌーの川下りを連想しました。
川岸に立つ私を警戒して移動しただけというよりも、ついでに瀬でちょっとしたスリルを楽しんでいるような気もします(一種の川遊び?) 
実は撮影直前に私が堤防路を歩いて近づくと、別個体のカルガモは警戒して下流へ飛び立ち、短い瀬の部分を飛び越えて橋の下へ着水しました。(映像なし) 
取り残された個体が瀬を下ったのです。
カルガモが選択する逃避行動にも個性が出るようです。

【追記】
春になって現場を再訪すると、この人工的な瀬はアユなどの川魚が遡上できるような魚道になっていることが分かりました。
川幅を区切って階段状になっていたり、コンクリートのスロープになっていたり、岩を敷き詰めた区画があったりと、バリエーションに富んでいます。
今回のカルガモは、スロープに岩を敷き詰めた左岸寄りの区画を下っていました。







2022/06/04

雪深いリンゴ園で遊ぶ野生ニホンザルの群れ

 

2022年1月上旬・午前10:45頃・晴れ 

山麓に広がるリンゴ園に野生ニホンザルMacaca fuscata fuscata)の群れが来ていました。 
おそらく深い雪の下に埋もれたリンゴの落果を探しにやって来たのでしょう。 
私が来るのが一足遅かったのか、採食シーンを撮れなかったのは残念です。 
猿害対策として果樹園の敷地全体をぐるりと囲んでいた電気柵やネット類は、根雪が積もる前に全て撤去されています。
さもないと雪の重みで春までに全て潰れてしまうからです。
そのため、冬になるとリンゴ園にニホンザルが自由に出入りできるのです。


完全に落葉したリンゴの樹上で2頭の若い個体が細い枝にぶら下がって遊んでいます。 
カメラを向けた私を警戒したようで、新雪の雪面に飛び降りると、雪原を遊動し始めました。
先行する個体が残したラッセル跡を辿り、ノシノシと土手を斜めに登って行きます。
深雪を先頭切ってラッセルするのは猿も疲れて大変なのでしょう。 

※ 遠くで鳴いている猿の鳴き声を聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。







2022/02/18

川のプラスチックごみ問題に悩まされるカワウ(野鳥)

 

2021年11月中旬・午後14:45頃・晴れ

カワウPhalacrocorax carbo hanedae)の群れのほとんどが川岸の倒木に並んで休んでいる間に、1羽の個体が川で採餌しています。 
潜水漁を何度も繰り返すと、浮上した嘴に咥えていたのは半透明のビニール袋でした。 
腹を空かせたカワウが消化できないプラスチックごみを誤飲するのではないかと心配したのですが、幸いカワウが持て余すほど大きな袋だったので鵜呑みにされずに済みました。 
カワウは諦めてゴミを捨てたかと思いきや、その後も同じビニール袋のゴミを水中から拾い直しては捨てるという行動を繰り返しています。 
漁の練習や遊びの行動なのでしょうか? 

そこへ下流から2羽のカワウが同時に飛来しました。(@0:44) 
1羽は川を跨ぐ長い倒木にフワリと直接着地しました。 
もう1羽は長い倒木の真下に着水すると、川面を渡って右岸の倒木に飛び乗りました。 
2羽の乱入に気を取られてしまいましたが、本題に戻って川でゴミと遊ぶ個体の観察を続けましょう。 

潜水漁を試みた後に浮上すると、今度は何か茶色の細長い物体を咥えていました。 
少し遠い上に夕日を浴びて何を咥えているのかよく見えませんが、飲み込まずに捨てたので、獲物ではなく落枝などゴミのようです。 
しばらくすると、再び同じゴミを拾い上げたり捨てたりして遊んで(?)います。 

潜水から浮上した個体が再びゴミ(落枝)を咥えたまま、右岸の倒木に近寄って来ます。(@2:31) 
何度も水でゆいだ後で、落枝を捨てました。 
どうやらこの川にはカワウの獲物となる小魚が(少なくともこの時間帯は)ほとんど居なくなっているようです。 
潜水漁に成功して川魚を捕食するシーンをこの日は一度も撮れませんでした。 

川や海がプラスチックのごみで汚染される問題は深刻さを増すばかりです。
カワウの胃内容物を調べたら、消化されないプラスチックを水鳥がどれだけ誤飲して健康を害しているか分かるはずです。

漁に失敗続きのカワウ個体は苛立ってるのか、右岸の倒木付近で休んでいたマガモ♀に八つ当たりして追い払いました。(@3:36)
失敗続きの潜水漁に疲れたカワウ個体は右岸の倒木群の中から上陸地点を物色しています。 
カワウの群れの止まり木(コロニー)として既に混み合っているのに、小競り合いの末に先客を倒木から追い出してようやく上陸に成功しました。(@3:44) 
生き物の陣取り合戦では多くの場合は先住者が強いという先住者効果があるのが普通です。 
ところが、今回は後から来た個体が先住者を実力行使で追い出したことが意外で、少し驚きました。 
若鳥が成鳥に追い払われたのでしょうか? 
お気に入りの止まり木を追い払われた個体は、川面を一回りしてから右岸に戻って来ると、ほぼ同じ止まり木に空席を見つけたようで、無事に再上陸できました。 
(前後の遠近感が分かりにくいのですが、前後に離れた別の倒木に移動するはめになったのかもしれません。)


2022/02/08

川の岩場に落枝を拾い集めて独り遊びするダイサギ【野鳥:10倍速映像】

 

2021年11月上旬・午後14:30頃・晴れ 

川の岩場の周囲で休んでいる白い鳥の混群にほとんど動きがないので、微速度撮影に切り替えて長時間監視してみました。 
10倍速の早回し映像をご覧ください。 
岩場に乗って羽繕いしていた2羽のダイサギArdea alba)のうち、1羽が岩から離れ、川で採食を始めました。 
1羽のコサギEgretta garzetta)も続けて岩場から下りて、川で採食開始。 
一方、岩場の手前の川面で寝ていたコハクチョウCygnus columbianus bewickii)6羽の群れは、覚醒すると川面を泳いで岩場から離れて行きました。 

岩場に残ったダイサギが川に沈んでいた長い落枝を嘴で拾い上げ、足元の岩に乗せました。 
まさかこんな晩秋に(季節外れに)巣作りを始めるのか?と私は驚いて見守りました。 
しかもダイサギは高い樹上に営巣するはずです。 
せっかく拾い上げた枝を再び持ち上げて捨てたり拾い直したり、という謎の行動を何度も繰り返しています。 
どうやら巣材集め行動を転用して、ただの独り遊びというか暇つぶしの行動のようです。 

他の仮説を無理やりひねり出すと、岩場を独占したいダイサギが自分の隣の空席に物を置いて仲間が戻って来にくいように嫌がらせしたのですかね? 
ヒトではよく見られる席取り行動です。
しかしダイサギはそもそも群れで暮らすことが多い※ので、それは考えにくいでしょう。 
(※ 繁殖期にはコロニーを形成しますし、非繁殖期でも毎日夕方になると群れで塒入りします。) 
先にネタバレすると、これから夕方になるとダイサギはこの川に就塒前集合します。
岩場で隣に誰も来て欲しくなければ、近づく相手に対してつつく素振りをして牽制すれば済むのに、岩場に並んでいたときにはそんな敵対行動は見られませんでした。 
実際に、タイサギの中には単独行動が好きな個体も居て(一匹狼タイプ?)、同じ時間帯に群れから離れて中州に独り佇んだり、近くの樹上に単独で止まって休んでいる個体も同じ日に見かけました。(映像公開予定?)

落枝で遊ぶ合間に岩場のダイサギは川の水を飲みました。 
独り遊びに飽きると、岩の上で片足立ちになりました。 

2022/01/21

山林を遊動し枝にぶら下がって遊ぶニホンザルの群れ

 

2021年10月中旬・午後14:05頃・くもり 

里山の林道を渡った野生ニホンザルMacaca fuscata fuscata)の群れが山林の斜面を遊動する様子を動画で記録しました。 
カメラを向けると幼い子ザルは興味津々で見下ろしてくれますが、逃げ出して茂みに隠れる個体がほとんどです。 
木に登り降りしたり、木から木へ身軽に飛び移ったりするのはお手の物です。 
枝にぶら下がって揺れているのは、まるでブランコ遊びのようです。 
視界の悪い森の中でニホンザルの群れが静かに鳴き交わすクーコール♪(コンタクトコール♪)がときどき聞こえます。

2021/12/07

チゴハヤブサ幼鳥同士で鳴きながら挑発飛行(野鳥)

 

2021年9月上旬・午後14:00頃・くもり・強風

田園地帯の上空を2羽(?)の猛禽がキーキーキー♪と甲高く鳴きながら高速で激しく飛び回っていました。 
追いかけっこしているようなので、縄張り争いなのかと初めは思いました。

しばらくすると、木造施設の屋根の上に設置されたままの古い八木式アンテナに1羽が止まりました。 
この個体aにズームインしてみると、チゴハヤブサFalco subbuteo)でした。 
手前にある魚の背骨のような八木アンテナが邪魔で見えにくいのですが、下腹部が赤茶色ではないので幼鳥のようです。 
動画編集時に一部は逆光補正を施しています。 
(撮影時は逆光で羽根の斑紋が全く見えず、チョウゲンボウかと勘違いしていました。) 

幼鳥aの上空スレスレをもう1羽のチゴハヤブサbが鳴きながら高速で飛び回るようになりました。 
鉤爪や嘴による直接的な攻撃はしませんでしたが、アンテナ上に居座る個体aを威嚇しているように見えます。 
(攻撃と言うよりも、ちょっかいをかけている?)
アンテナ上の幼鳥aは首をすくめてやり過ごすだけで、反撃しようとしません。 
高速で跳び回る相手の動きを首を回して目で追うだけでした。 

やがて、飛び回っていた個体bが近くに立つ電柱の天辺に止まってくれました。 
この個体bが幼鳥か成鳥かの判断が悩ましいところで、一連の行動の解釈が全く変わってきます。 
逆光補正しても下腹部の茶色が薄いので、私はこれも幼鳥(若鳥?)のような気がするのですけど、成鳥だよと誰かに言われたら納得してしまいそうです。 
聞こえる鳴き声と嘴の動きが一致したことから(リップシンクロ)、今まで鳴いていたのは個体bと判明しました。 
鳴き声を声紋解析したいところですが、風切り音のノイズが耳障りです。 

個体bが電柱から鳴きながら飛び立つと、アンテナ上の幼鳥aに対する攻撃?を再開しました。 
幼鳥aの真上でホバリングすることもありました。 
八木式アンテナ上に居座る幼鳥aも今度はキーキー♪と鳴き返すようになりました。
最後、個体bは諦めて右に飛び去り、近くの駐車場の端に植栽されたミズキの梢に止まりました。 

1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@3:25〜)
チゴハヤブサの見事な高速飛翔能力をご堪能ください。 
さて、この2羽は何をしていたのでしょうか? 
2羽が共に幼鳥だとすると、おそらく飛び回ること自体が嬉しくて兄弟(姉妹)で遊んでいるのでしょう。 
チゴハヤブサの巣立ちはお盆前後が多いのだそうです。(『やまがた野鳥図鑑』p75より) 
「お山の大将」ゲームのような、お気に入りの止まり木(八木式アンテナ)を巡る争い(占有行動)とは考えられません。 
隣に並んで止まれる余裕は充分にあるからです。 
空中戦の遊びに誘うために、活発な個体bがおとなしい個体aを挑発しているように私には見えました。 
幼鳥aはアンテナに止まって親鳥が巣外給餌に来てくれるまで待っているのかな?

活発な個体bがもしも成鳥だとすると、「子別れ」という解釈も考えられます。 
つまり、親鳥が幼鳥を縄張りから追い出そうとしているのかもしれません。 
しかしチゴハヤブサは夏鳥ですから、子育てが終わった親鳥は国内の縄張りに留まる理由がなくなり、南国へさっさと渡去するのではないか?という気もします。 
また、子別れならもっと激しく幼鳥を攻撃するのではないでしょうか?(八木アンテナから幼鳥を追い払えていません。)
幼鳥に実践的な飛行訓練しているのかな?

関連記事(3年前の撮影:9月中旬)▶ チゴハヤブサの縄張り争い/子別れ?(野鳥)
山渓カラー名鑑『日本の野鳥』でチゴハヤブサについて調べると、
声:鳴くことは稀である。繁殖期には、親鳥は「キュッキュッキュッ」と警戒鳴きをする。若鳥も同じような声で鳴くが、少し声が弱い感じであるという。 
見分け方:下腹の赤茶色が見えれば見間違うことはない。若鳥ではこの赤茶色がないが、胴が細く、閉じた翼の先が尾の先を超えることなどに注意する。飛翔時、翼は幅が細くて長く、やや余り気味に見える。(p166より引用)


その後、親鳥も少し離れたところで見つけました。
 つづく→電柱の天辺から脱糞後に飛び立つチゴハヤブサ【野鳥:HD動画&ハイスピード動画】
チゴハヤブサ幼鳥a(野鳥)@八木アンテナ
チゴハヤブサ幼鳥b(野鳥)@電柱天辺


2021/11/09

カラス混群の就塒前集合とペットボトルの争奪遊び(野鳥)

 

2021年8月中旬・午後18:10頃・くもり(日の入り時刻は午後18:38)
前回の記事:▶ アオサギ若鳥の尾羽を何度も引っ張って嫌がらせするカラス混群(野鳥)

ハシボソガラスCorvus corone)とハシブトガラスCorvus macrorhynchos)の混群が農道で就塒前集合しています。 
アオサギはいつの間にか居なくなっていました。 
カラスの執拗な嫌がらせに堪りかねて飛び去ったようです。 

農道のあちこちでカラスが色んなことをやらかすので、目移りしてしまいます。 
何か水色の物体を咥えた個体が右に飛んで逃げて行きます。 
1/5倍速のスローモーションでリプレイしてみると、拾った空のペットボトル?(ポカリスエットまたはアクエリアス?)を仲間に奪われまいと逃げているようです。 
その後をもう1羽が追いかけています。 
これは遊びの鬼ごっこに見えます。 

やがてカラスが次々と左に飛び去り始めました。 
日も暮れ始め、集団塒に向かって塒入りが始まったようです。 
農道からだけでなく、水路横のコンクリート壁の上からも飛び立ちます。 
しばらくすると、空きボトルを咥えた個体が戻って来て、仲間と一緒に左へ飛び去りました。
そしてカラスの混群は農道から1羽残らず居なくなり、就塒前集合は自然消滅しました。 
集団塒の位置は突き止められませんでした。
   

2021/11/05

アオサギ若鳥の尾羽を何度も引っ張って嫌がらせするカラス混群(野鳥)

 

2021年8月中旬・午後18:00頃・くもり  

田園地帯の砂利が敷かれた農道にハシボソガラスCorvus corone)およびハシブトガラスCorvus macrorhynchos)の混群が集まっていました。 
誰かが農道にぶちまけた餌を食べに集まっているのか?と初めは思ったのですが、カラスはそれほど熱心には採食活動していませんでした。 
(その後、現場検証をしても誰かが農道に餌を撒いた形跡はありませんでした。)
夕方なので、おそらく就塒前集合で時間を潰しているのでしょう。 
各々がのんびり羽繕いしたり、採食したり、遊んだりしていました。 
とにかく大群なので、どの個体の行動に注目すべきか目移りしてしまいます。 
知能の高いカラスがあちこちで様々な行動を繰り広げ、見ていて飽きません。 

例えば隣の個体に対他羽繕いしているペアもいました。 
農道の右側にコンクリートの水門があり、その上に数羽のカラスが鈴なりに並んで止まっていました。 
そのコンクリート水門に下の農道から飛び乗ろうと何度も挑戦している個体がいます。 
初めは上手く飛び乗れずに、まるでコンクリート壁面に「飛び蹴り」をして遊んでいるように見えました。 
他にもじゃれて追いかけ合ったり、遊びの行動が多いので、おそらく巣立った幼鳥や若鳥が多い群れではないか、という気がします。 

動画を見直して初めて気づいたのですが、アオサギArdea cinerea jouyi)の若鳥を数羽のカラスが執拗にからかって(いじめて)いました。 
このアオサギにもっと注目してズームインすべきでした…。 
アオサギも初めは田んぼや農道で平和に採食していたのでしょう。 
しかしアオサギの背後からカラスが忍び寄ると、隙を見て尾羽をグイッと引っ張りました。 
いたずら好きのカラスがアオサギをからかって遊んでいるようです。
不意をつかれたアオサギは身震いしたり、翼を大きく広げてカラスを威嚇したりしています。 
しかし多勢に無勢で、とても敵いません。
アオサギはカラスの挑発に堪りかねて農道を右往左往しています。 

特定の1羽がアオサギを繰り返しいじめているのではなく、ハシボソガラスもハシブトガラスもやっていました。 
これはモビングの一種と呼べるのでしょうか。 
アオサギは図体こそ大きいですけど、カラスを捕食したり何か脅威を与えるとは思えません。 
それでもカラスはアオサギの存在が気に入らず、餌場から追い払おうとしているのかもしれません。 

カラスの群れに執拗な嫌がらせを受けたアオサギは、おちおち採食する暇もありません。 
警戒を強めたアオサギは、カラスが忍び寄ると振り返って向き直るようになりました。 
まるで「だるまさんが転んだ」をして遊んでいるようです。 
振り返ったアオサギに見つかったカラスは、慌てて飛び退いたり、白々しく農道で採食する振りをしたりしています。 
しかし、悪童カラスは次のチャンスを虎視眈々と狙ってアオサギの横から背後に回り込もうとしています。 
別のカラスがアオサギの注意を引いた瞬間に隙ができるのです。 
ヒットアンドアウェイでアオサギの尾羽をつついたり引っ張ったりしています。 
いかにもカラスの意地の悪さが現れていて、それもまたヒトと似た知性を感じさせます。
アオサギに嫌がらせしているのはカラス混群の中の少数の個体に限られ、大多数の個体はアオサギの周囲でまったり過ごしています。 
何が原因でこのモビングが始まったのか、きっかけを見逃したのが残念です。

カラスの混群もアオサギも、車が手前の道を走り去っても、犬の散歩をするヒトが奥の道を通りかかっても、気にしませんでした。 
動画では遠近感が分かりにくいのですが、画面の手前と奥で平行して左右に走る道は220m離れています。
その区間にカラスの混群が集まっているので、動画の見た目ほど密集している訳ではないのかもしれません。 
農道の右側に見えるコンクリートの水門は、農道の中間地点にあります。 
約50羽のカラスが前後約50mの範囲に集まっているようです。 
ちなみに、手前の車道に沿って張られた電線にも少数のカラス(ハシボソガラスおよびハシブトガラス)が止まっていました。

私が目を離した隙に、アオサギ若鳥は居なくなっていました。 
嫌になってどこかに飛び去ったのでしょう。 



【追記】
中村純夫『謎のカラスを追う―頭骨とDNAが語るカラス10万年史』という本を読んでいたら面白い記述を見つけました。
この近年稀に見る名著の本筋から外れるのですが、引用させてもらいます。
水田の畦でヘビに対してカラスの親が大騒ぎをしていた。少し離れたところで幼鳥が見ている。親はヘビを挑発して、慎重に間合いを詰めてから尻尾を咬むことまでした。ヘビの危険さと間抜けさを教えているようである。
 更に半月後、今度は畑で大騒ぎ。ネコを挑発していた。少し離れたところで幼鳥たちが見学している。親はネコの尻尾を噛んだり、腰のあたりを突いたりした。(中略)カラスの親がやっていたことは「危険だから逃げろ」と教えるだけでなく、「このように間合いを取れば安全だ」とか、「このように攻撃したら撃退できる」と実地に教えているように見えた。危険なものにいかに対応するかを、わが身を危険にさらしながら現場で教えているらしい。(p208より引用)
アオサギはカラスにとって危険な相手ではありませんが、このような見方は新鮮でした。
私の動画では残念ながら少し遠くて、成鳥(親鳥)と幼鳥の区別ができません。
カラスが乗っていたコンクリート水門


2021/10/03

強風に乗って遊ぶハシボソガラスの群れ(野鳥)ウィンドサーフィン

 

2021年7月中旬・午後14:30頃・晴れ(強風) 

山麓の農村部に聳え立つドイツトウヒ(別名オウシュウトウヒ)の樹上にハシボソガラスCorvus corone)の群れ(5羽)が集まっています。 
枝からフワリと飛び立つと、強風に煽られて流される遊びを飽きずに繰り返していました。
空中に浮いた2羽で鬼ごっこが始まりました。 
ウィンドサーフィンを楽しむ合間に、奥の電線にも3羽のカラスが休んでいました。 
飛び立つと強い逆風で押し戻される感覚にスリルを味わっているのでしょう。 
空中で互いに追いかけっこしています。 

カメラのマイクにも強い風切り音♪が聞こえます。 
手持ちカメラで立って撮影している私も強風で煽られ、どうしても手ブレしてしまいます。 
体幹をもっと鍛える必要がありますね。 
関連記事(5、8年前の撮影)▶  
台風の強風で遊ぶハシボソガラスの群れ【野鳥】 
ハシボソガラスの風乗り遊びと屋上への就塒前集合(野鳥)


ハシボソガラスが止まっていた常緑針葉樹の高木にズームインすると、枝から細長い未熟な松ぼっくりが下向きにたくさん垂れ下がっていました。 

2021/09/14

水路を軽々と跳び越えて遊ぶ若いニホンザルの身体能力

 

2021年6月下旬・午後16:40頃・晴れ 

山麓で遭遇した野生ニホンザルMacaca fuscata fuscata)の群れを観察していると、若い個体(子ザル)たちが幅2.5mの用水路を跳び越える遊びを繰り返していました。 

右岸の草むらに隠れていた若い個体aがフェンスの手摺からジャンプすると、左岸から張り出していたスギ(杉)の枝に見事飛び移りました。 
まるで空中ブランコのような軽業です。 
大きくしなる杉の枝をスルスルと身軽によじ登っていきます。 
跳躍シーンをまずは1/5倍速のスローモーションでご覧ください。 
続けて等倍速でリプレイ。 

しばらくすると、別個体bの子ザルが逆に左岸の杉の枝から対岸のフェンスに飛び移りました。 

左岸の杉の枝が再び揺れたと思ったら、また別の個体c(子ザル)が顔を覗かせました。 
右岸のフェンスに飛び移り、手摺に登りました。 
続けて手摺から横の道にピョンと飛び降り、奥の林に向かって遊動していきます。 

もし私が警戒させなければ、子ザルたちは飽きずにこのパルクールのような遊びを繰り返していたはずです。
成獣になるとこのような遊びをしなくなるのはヒトと同じですね。
幼少時の好奇心を失い、老いていくのでしょう。
関連記事(2年前の撮影)▶ 杉の枝でブランコ遊びを楽しむニホンザル(白猿を含む群れ)

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