2023/10/03
2023/08/09
アサギマダラの飛翔
2022年10月上旬・午後13:30頃・くもり
アサギマダラ(Parantica sita)が峠道の谷側の茂みの上をフワフワと飛んでいました。
じっくり撮影したかったのに訪花してくれず、谷側の方へ飛び去り見失ってしまいました。
スロー再生しても性別を見分けられず、渡り調査のための個体標識も翅に書かれていませんでした。
アサギマダラは今期初見です。
『チョウの行動生態学』第7章:アサギマダラの生態とその特異な配偶システムによると、
アサギマダラは他のマダラチョウ類とは対照的に暑さに大変弱いため、盛夏に主に観察されるのは本州中部や東北地方の冷涼な地域(高標高地を含む)に限定される。(p99より引用)地球温暖化や異常気象(夏の高温化など)が急激に進むと、アサギマダラの分布も変わってきそうです。
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飛翔
2023/08/03
クマイチゴの葉から飛び立つセスジスカシバ♀(蛾)
2022年9月中旬・午後12:50頃・晴れ
触角の形状から♀と見分けられます。
セスジスカシバ幼虫の食草はバラ科のキイチゴ類なので、♀が産卵していた可能性が高いです。
横からではなく背側から撮ったので、残念ながら産卵姿勢かどうかはっきり見えませんでした。
撮影後に葉をめくってみて、裏面に卵の有無をチェックすべきでしたね。
実際に、セスジスカシバ♀が居た葉には虫に大きく食害された跡(食痕、虫食い跡)が残っていました。
母親の立場になって考えると、虫食いの無いきれいな葉(餌資源として質の高い葉)に産卵した方が孵化してくる幼虫のためになる気がするのですけど、この♀個体は無頓着でした。
カメラを近づけたら警戒し、飛んで逃げました。
かすかに聞こえる羽音も蜂のような重低音でした。
キイロスズメバチにそっくりなベーツ型擬態をした昼行性の蛾ですから、こんな虫が飛んで向かってきたら、多くのヒトは怯んでしまうはずです。
見た目(視覚)だけでなく羽音(聴覚)でもハチに似せているのは興味深いですね。
翅の形態を似せれば、自ずと羽音も似てくるのでしょうか?
飛び立つ瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。
※ 羽音♪が聞き取れるように、動画編集時に音声を正規化して音量を強制的に上げています。
関連記事(同時期の撮影)▶ 飛べ!セスジスカシバ♂(蛾)
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擬態,
飛翔
2023/07/23
ホバリングしながらツリフネソウの花蜜を吸うクロホウジャク?(蛾)
2022年9月上旬・午後13:50頃・晴れ
花から花へ忙しなく飛び回り、停飛(ホバリング)しながら口吻を伸ばして吸蜜します。
1/5倍速のスローモーションでリプレイ。(@0:30〜)
途中で葉っぱの上にカンタンがカメオ出演しています。
ハイスピードモードに切り替えたりストロボを炊いて同定用の写真を撮ったりする前に飛び去ってしまいました。
関連記事(5年前の撮影)▶
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飛翔,
訪花
2023/07/17
飛び回るウラギンシジミ♂
2022年10月上旬・午後14:30頃・晴れ
山麓にて軒下の雪囲い用資材置場でウラギンシジミ♂(Curetis acuta paracuta)を発見。
日当たりの良い角材の上に止まっていました。(日光浴?)
撮影アングルが悪かったので私が動いたら、辺りを忙しなく飛び回り始めました。
1/5倍速のスローモーションでリプレイ。
ウラギンシジミ♂は翅の色が裏表でくっきり塗り分けられているので、高速で羽ばたくと紅白に点滅して見え、強烈な印象に残ります。
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体温調節,
飛翔
2023/07/12
ミドリヒョウモン♀♂の交尾と連結飛翔【FHD動画&ハイスピード動画】
2022年9月上旬・午後14:40頃・晴れ
里山で冬になると雪崩が多発する急斜面があります。
毎年の撹乱が激しくて樹木が育つにはあまりにも過酷な環境なので、夏には雑草に覆われます。
その山腹でミドリヒョウモン♀♂(Argynnis paphia)が木苺(種名不詳)の葉に乗って交尾していました。
ヒョウモンチョウ類の中で私がフィールドで一番良く見かけるのがミドリヒョウモンです。
性別を見分けるのが簡単なので、配偶行動の観察に適しています。
♀の翅表は緑っぽく、♂の翅表はオレンジ色っぽくて、黒くて濃い性斑(性標)があります。
互いに逆向きになって腹端の交尾器を連結したまま、翅を緩やかに開閉していました。
結合部がひくひくと動いているのが興味深いです。
♂が精包を♀の体内に送り込もうとしているのでしょう。
どうも交尾の舞台が居心地悪そうです。
交尾しながら落ち着きなく歩き回り、水平に止まれる葉に移動しました。
向きを変えてくれたおかげで翅裏の紋様がしっかり見えるようになり、ミドリヒョウモンと同定できました。
連結部の微妙な動きも側面からしっかり観察できるようになりました。
しばらくすると、なぜか再び♀♂ペアが落ち着きなく動き回り始めました。
♀は交尾を早く切り上げたいのか、♂を足蹴にしました。
交尾中のチョウが飛ぶ際に♀♂どちらが主導権を握って羽ばたくか、種によって傾向が異なることが知られています。
互いに逆向きに連結しているため、♀♂が同時に羽ばたくと相殺されて上手く飛べないのです。(交尾器がちぎれてしまう?)
240-fpsのハイスピード動画に切り替え(@3:05〜)、帽子を投げつけて交尾中のミドリヒョウモン♀♂を飛び立たせてみました。
緊急発進をスーパースローで見ると、今回は♂が主導権を握り、♀を引きずって飛び去りました。
♀は翅を閉じて空気抵抗を減らし、♂に身を委ねて安全な場所まで運ばれます。
このタイプの連結飛翔を「←♂+♀」と表記します。
ミドリヒョウモンでは逆に「←♀+♂」のタイプの連結飛翔も過去に観察しています。
関連記事(1、2、8年前の撮影)▶
・交尾中に連結飛翔で逃げるミドリヒョウモン♀♂(←♀+♂)
・交尾中のミドリヒョウモン♀♂(←♂+♀)
・交尾中に連結飛翔するミドリヒョウモン♀♂ミドリヒョウモンの場合、連結飛翔で主導権を握るのは♀♂ランダムなのか、それとも先に危機を感じた個体が反射的に飛び立ち、パートナーは受動的に運ばれる仕組みになっているのでしょうか?
逃げたミドリヒョウモン♀♂は少し飛んで斜面を下り、日当たりの良いクズの若葉に止まり直しました。
ほぼ水平の広い葉なので、ようやく♀♂共に落ち着いて交尾を続けます。
下山を急いでいた私は、交尾が終わってカップルを解消するまで見届けられませんでした。
それにしても、安全を優先するのならどうして葉裏に隠れて交尾しないのか、不思議でなりません。
どうして鳥などの捕食者に見つかりやすい葉表で堂々と交尾するのかな?
♀が♂との交尾を早く切り上げたがる理由の一つが、天敵に捕食されるリスクです。
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飛翔
2023/07/08
地面を舐めてミネラル摂取するイチモンジチョウ
2022年7月中旬・午後14:55頃・晴れ
里山の尾根道でイチモンジチョウ(Limenitis camilla japonica)が翅を全開に広げて地面に止まっています。
日光浴しているのかと思いきや、口吻を伸ばして乾いた地面を舐めていました。
地面は濡れておらず、吸水ではなさそうです。
少し飛んで移動しては、あちこちの地面を味見して回ります。
ミネラル成分を摂取しているのでしょう。
私にはイチモンジチョウの性別を見分けられないのですが、フィールドガイド『日本のチョウ』によると、イチモンジチョウは♀♂ともに地上で吸水するのだそうです。(p207より)
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飛翔
2023/07/04
オカトラノオの花蜜を吸うオオウラギンスジヒョウモン♂
2022年7月上旬・午後14:10頃・くもり
つづら折れの山道の横に咲いたオカトラノオの群落でオオウラギンスジヒョウモン♂(Argyronome ruslana)が訪花していました。
翅を開閉しながら口吻を伸ばして吸蜜しています。
関連記事(1年前の撮影)▶ オオウラギンスジヒョウモン♂がオカトラノオで訪花吸蜜【HD動画&ハイスピード動画】
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訪花
2023/07/01
オオハンゴンソウの花蜜を吸うウラギンスジヒョウモン♂
2022年8月上旬・午前10:55頃・くもり
山麓の田園地帯の農道脇に咲いたオオハンゴンソウの大群落でウラギンスジヒョウモン♂(Argyronome laodice japonica)が訪花していました。
半開きの翅を開閉しながら吸蜜しています。
翅(特に後翅)の後縁がひどく破損した個体でした。
風が吹いても花から花へ飛び回ります。
♂との組み合わせは初見です。
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訪花
2023/06/29
キノコのキーホルダーに止まるコムラサキ♂の謎
2022年9月上旬・午後14:05頃・晴れ
河川敷の遊歩道で誰かが落としたキーホルダーを別の誰かが拾って、親切にも道端の柳の枝に引っ掛けておいたようです。
キーホルダーにはフェルト製のキノコのアクセサリーが付けられていました。
河畔林の柳(樹種不詳)から樹液が滲み出していて、様々な昆虫が集まる樹液酒場となっています。
樹液酒場から飛んで逃げたコムラサキ♂(Apatura metis substituta)が隣の柳で止まったのが、キノコのキーホルダーでした。
実際はもう少し長く止まっていたのですが、ぼんやり見ていた私が「これは面白い行動では?」と気づいて動画に撮り始めるまでタイムラグがありました。
雨水を含んで濡れていたスポンジ状のアイテムに止まると、口吻を伸ばして舐めていました。
甘い樹液を舐めた後で、口直しに吸水およびミネラル摂取していたのでしょう。
翅を開閉しながら吸汁していたコムラサキ♂にようやく合焦した途端に、すぐ飛び去ってしまいました。
1/5倍速のスローモーションでリプレイ。
残念ながら、映像ではコムラサキ♂の口吻はくるくるとゼンマイ状に縮めてしまった後でした。
キーホルダーに付いていたキノコのアクセサリーは、写実的ではなくデフォルメしたキノコで、青、白、橙、ピンクなどカラフルな模様が描かれています。
もしかすると吸汁目的ではなく、青いキノコのアイテムを同種♀と誤認して飛来した可能性もありそうです。(誤認求愛)
しかしそれなら「コムラサキ♂ホイホイ」として次から次へと誘引されるはずです。
そんな事態にはなっていませんでしたから、私の考え過ぎかもしれません。
横にある柳の樹液酒場でクワガタムシが誤認求愛していたので、コムラサキの行動の解釈もそれに引っ張られました。
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飲水,
配偶行動,
飛翔
2023/06/26
砂利にオシッコをかけて吸い戻しをするキバネセセリ♂
2022年7月中旬・午前10:45頃・晴れ(雨上がり)
里山のスギ植林地から伐採した木を運び出す準備のために、林道に敷かれた砂利が最近になってローラー車で締め固められました。
雨上がりの砂利道でキバネセセリ♂(Bibasis aqulina chrysaeglia)が低く飛び回り、忙しなく離着陸を繰り返しています。
どうやら、あちこちで砂利を味見しているようです。
私が近づくと飛んで逃げるものの、すぐにまた路上に舞い降りて吸水再開。
ようやく気に入った味のする小石を見つけたようで、延々と舐め始めました。
黒くて丸い小石の表面に薄っすらと泥が付着しています。
その上に乗って口吻を伸ばし、表面を舐めています。
ときどき腹部を前屈して、透明な液体を足元にかけました。
これはキバネセセリに特有の「吸い戻し」行動です。
自分の尿で泥を溶かしながら、ミネラル成分(塩分)を摂取しているのです。
関連記事(1、8、15年前の撮影)▶
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飲水,
食事,
排泄,
飛翔
2023/06/24
落葉落枝を舐めてミネラル摂取するミドリヒョウモン♀
2022年8月中旬・午後12:10頃・晴れ
鬱蒼とした雑木林を抜ける山道で、横の法面に止まっているミドリヒョウモン♀(Argynnis paphia)を見つけました。
産卵行動なのかと思いズームインしてみると、口吻を伸ばして落枝の表面を舐めていました。
ミドリヒョウモンは♂だけでなく♀もミネラル摂取するのです。
黒いアリ(種名不詳)が近づくと慌てて飛んで逃げ、少し離れた法面の落葉に止まり直しました。
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チョウ・ガ(鱗翅目),
食事
2023/06/23
スズメ(野鳥)に狙われたイモムシ(蛾)の正体は?
2022年6月下旬・午後12:30頃
河川敷の遊歩道で私が近寄っても逃げないスズメ(Passer montanus)がいました。
どうやら、近くの路上に居たイモムシを捕食しようとしているようです。 (映像は割愛)
捕食シーンを動画で撮れるかもしれないと期待して、一旦少し離れて見守ることにしました。
しかし、警戒したスズメは結局イモムシを捕食しないで飛び去りました。
側面 |
腹面 |
頭部正面(顔) |
採寸 |
難を逃れたイモムシを調べてみましょう。
尾角があるのでスズメガの仲間だろうと思うのですが、こんな地味な色の幼虫は見たことがなく、名前が分かりませんでした。
土で汚れてこんな色になってしまったのですかね?
炎天下の舗装路で熱せられた上にスズメに狙われ、ぐったりと衰弱していたので、成虫まで飼育するのは無理だと判断しました。
いつもお世話になっている「不明幼虫の問い合わせのための画像掲示板」にて問い合わせてみたところ、常連のYAMKENから以下の回答を頂きました。
スズメガ科ウチスズメ亜科のいずれかと思われます。 この子は前蛹状態にいるようで本来の色模様は変わってしまっているので確定はできませんが前蛹状態でも頭と尾角の形状的な特長は残っており食餌植物が河川敷に多いことから トビイロスズメ が一番候補と思われますが・・・・。なるほど、前蛹になると変色(退色)するのですね。
スズメガ類の飼育経験が浅い私には、思いもよりませんでした。
関連記事(3年前の撮影)▶ トビイロスズメ(蛾)の幼虫を見つけた!
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鳥類,
捕食
2023/06/20
オカトラノオの葉を舐めるキマダラセセリ♀
2022年7月下旬・午後15:40頃・晴れ
里山の急斜面をジグザグに登る山道に沿ってオカトラノオが白い花を咲かせています。
キマダラセセリ♀(Potanthus flavus)がオカトラノオに訪花するのではなく、葉の上に乗っていました。
翅を半開きで日光浴しているのかと思いきや、ズームインしてみると、乾いた葉の表面を口吻で舐めていました。
オカトラノオの葉に花外蜜腺があるという話は聞いたことがありません。
アブラムシの甘露が葉に付着しているようにも見えませんでした。
前日から朝にかけて降った雨の水滴がわずかに残っていたのでしょうか?
ミネラル摂取の行動なのかな?
カメラを上にパンしてオカトラノオの花穂を記録している間に、キマダラセセリ♀は飛び去ってしまいました。
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食事
2023/06/17
シロツメクサの花で求愛するヒメシジミ♂と交尾拒否する♀【FHD動画&ハイスピード動画】
2022年6月下旬・午後13:00頃・晴れ
翅の色で性別をかんたんに見分けることができるヒメシジミ(Plebejus argus micrargus)は、配偶行動の観察に向いています。
河川敷に咲いたシロツメクサの花で吸蜜する♀を撮っていると、同種の♂が飛来しました。
♀の背後からぶつかってきた♂は、同じシロツメクサ頭花に止まると、♀に求愛アタックを始めました。
細長い腹部を♀の方へ曲げて、隙あらば交尾するチャンスを狙っています。(@0:10〜)
しかし、この♀は交尾する気がないようです。
♂に対してなるべく正対するように、シロツメクサ頭花上で♂から逃げ回りながら吸蜜を続けています。
背後を取られないように♂と顔を突き合わせていれば、♂の交尾器は届きません。
シロチョウ科の♀では翅を開いて腹端を高々と持ち上げることで♂に交尾拒否の意思表示をしますが、シジミチョウ科のヒメシジミ♀はそのような分かりやすい交尾拒否行動をしませんでした。
脈がないと分かった♂は少し吸蜜してから、潔く諦めて飛び去りました。
♂のセクハラから解放された♀は、しばらく吸蜜を続けてから飛び立ち、隣に咲いたシロツメクサの花へ移動しました。
続けて240-fpsのハイスピード動画でもヒメシジミの交尾拒否行動を撮ることができました。(@0:51〜)
※ 実は、撮影順は逆です。
慌てて撮り始めたので、ピントが甘いのが残念です(奥ピン)。
ハイスピードモードでは固定焦点なので、合焦するように私が撮りながら一歩下がれば良かったですね。
しかし晴れた野外だと眩しくてカメラのバックモニターがよく見えず、ピントが確認しにくいのです。
ヒメシジミの♀♂が同じ集合花に訪花しています。
♂は青い翅表を見せつけるように翅を半開きにしたまま、歩いて♀に近づきます。
一方、♀は翅を閉じたままで、シロツメクサの花の下部に隠れています。
シロツメクサの集合花は小さな蝶形花が下部から順に枯れていくので、下部に隠れた♀は吸蜜できません。
つまりヒメシジミの♀にとって、♂のセクハラを回避するための行動は、吸蜜活動の機会損失になります。
ここでも♀は♂に背後を取られないように逃げ回っています。(交尾拒否)
♀の同意がなければ交尾が成立しないのです。
痺れを切らした♂が花から飛び立つと、♀の周囲を激しく飛び回り始めました。(求愛飛翔)
飛びながら♀の体に何度も軽く体当たりしています。
♂がシロツメクサの茎に止まって羽ばたき、盛んにアピールしても、♀は交尾する気がありません。
♀が♂と正対しながら閉じていた翅を半開きにしたのが交尾拒否の強い意思表示なのかな?
よく見ると、♀は前脚や中脚も激しく動かして「来るな来るな」と正面に居る♂を牽制しているようです。
ヒメシジミの脚は短いので、「しつこく迫る♂を足蹴にする」と言うほどの迫力はありません。
遂に♂は求愛を諦めて飛び去りました。
撮影アングルがいまいちで、交尾拒否のヒメシジミ♀が腹部を高々と持ち上げていたかどうかなど詳しい体勢がよく見えませんでした。
♂が去ってからもヒメシジミ♀がシロツメクサの茎に居残っていると、その茎を下からクロアリ(種名不詳)が登ってきました。
すると、蟻を嫌がった♀が慌てて飛んで逃げました。
羽ばたいた際に翅表が初めて見れて、地味な茶色であることから♀と確認できました。
関連記事(8年前の撮影)▶ ヒメシジミの求愛拒否@シロツメクサ花【ハイスピード動画&HD動画】
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訪花
2023/06/13
カバエダシャク♂(冬尺蛾)の見事な保護色がバレると…
2022年11月上旬・午後13:45頃・晴れ
里山の雑木林を飛び回っていた蛾が林床の落ち葉に着陸しました。
触角が羽毛状なので、この個体の性別は♂と見分けられます。
晩秋で冬尺蛾のシーズンが始まりました。
今期初見のカバエダシャクになります。
(翅の外縁が直線状よりも、ゆるくギザギザが入っている方が翅の輪郭が分かりにくくなります。)
落ち葉の上で動かなければ、見つけ出すことはほぼ不可能でしょう。
目立たない姿が、その生物の色や模様によって達成されている場合、これを保護色と言い、姿形や行動によって行われる場合を擬態と言う。両者を兼ね備えている場合も当然ながらある。(wikipediaより引用)
しかし私が親指で翅に軽く触れた途端に、準備運動無しで飛び去りました。
飛び立つ瞬間を1/5倍速のスローモーションでリプレイ。
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2023/06/10
シオンの花蜜を吸うウラギンヒョウモン♀
2022年9月下旬・午前9:50頃・晴れ
民家の庭の花壇に薄紫の菊の花が咲いていました。
草丈がヒトの身長よりも高く、目測では2mぐらいありそうです。
そこでウラギンヒョウモン♀(Fabriciana adippe)が訪花していました。
半開きの翅を開閉しながら吸蜜しています。
頭花が隣接しているため、花蜜が無くなれば、わざわざ飛ばずとも次々に渡り歩くことができます。
翅が無傷のきれいな個体でした。
横の線路を列車が轟音を立てて通過してもウラギンヒョウモン♀は逃げず、花蜜に夢中です。
さて、この菊の名前は何でしょう?
てっきり外来種や園芸種と思ったのですが、そっち方面には特に疎くて名前を調べるのは苦手です。
最近、雑種強勢(ヘテロシス)という用語を知りました。
この菊が園芸植物だとして、背丈が異常に高いのはヘテロシス育種で作出したのか?と素人が勝手に想像してみました。
しかし「背丈の高いAster」でネット検索してみると、どうやらシオン(紫菀)という野草のようです。
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