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2018/11/12

キイロスズメバチ♀の体に粘りつくメマツヨイグサの花粉の企み



2018年8月中旬・午前6:18

用水路沿いの原っぱ(休耕地)に咲いたメマツヨイグサの群落でキイロスズメバチVespa simillima xanthoptera)のワーカー♀が朝早くから訪花していました。

初めは茎を蕾まで登ると、身繕いをして体に付いた黄色い花粉を落としてから飛び立ちました。
次はメマツヨイグサの花で吸蜜します。
花から飛び去る際に、粘り気のある花粉がキイロスズメバチ♀の体に付着していることがよくわかります。
メマツヨイグサの花粉が納豆のように糸を引いている様子を1/10倍速のスローモーションでリプレイ。
送粉者の体に花粉がちょっと触れただけでもまとわりつくようにマツヨイグサの仲間は進化して、次の花へ運んでもらい授粉のチャンスを高めているのです。
朝露の水滴もキイロスズメバチの体に付着していました。


▼関連記事
トラマルハナバチ♀の体に粘りつくメマツヨイグサの花粉の企み


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


キイロスズメバチ♀@メマツヨイグサ訪花吸蜜
キイロスズメバチ♀@メマツヨイグサ訪花吸蜜

2018/11/08

セイヨウニンジンボクの花で盗蜜するクマバチ♂【ハイスピード動画】



2018年7月下旬

庭に植栽されたセイヨウニンジンボクの灌木でキムネクマバチ♂(Xylocopa appendiculata circumvolans)が訪花していました。
吸蜜後に次の花へ飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画で撮ってみました。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


▼関連記事
訪花中のクマバチ♂を襲うトモンハナバチ♂【ハイスピード動画】



【追記】
翌年の撮影で、クマバチ♀もセイヨウニンジンボクで穿孔盗蜜していることが判明しました。

▼関連記事 
セイヨウニンジンボクの花で穿孔盗蜜するクマバチ♀【HD動画&ハイスピード動画】

過去の記事を遡ってこの映像を見直したところ、雄蜂♂もやはり盗蜜していました。
当時はてっきり普通の正当訪花による吸蜜だと思い込んでいたのですが、盗蜜と訂正しておきます。
唇形花の根元を外側から噛み、その穴に舌を差し込んで吸蜜しています。

2018/10/31

トラマルハナバチ♀の体に粘りつくメマツヨイグサの花粉の企み



2018年8月中旬・午前6:21

用水路沿いの原っぱ(休耕地?)に咲いたメマツヨイグサの群落で早朝にトラマルハナバチBombus diversus diversus)のワーカー♀が訪花していました。
後脚の花粉籠は空荷でした。

ちなみに、この組み合わせは初見です。

▼関連記事(4年前の撮影)
メマツヨイグサの花で採餌するクロマルハナバチ♀

今回面白いと思ったのは、吸蜜してから次の花に飛び去るときに、まるで納豆を食べた後のように花粉が糸を引いていたことです。
マツヨイグサ類の花粉には粘着性があるからです。
送粉者の体にちょっと触れただけでもまとわりついて次の花へ運んでもらい授粉のチャンスを高めるために進化したのです。
花粉の粘着シーンを1/10倍速のスローモーションでリプレイ。


▼関連記事
メマツヨイグサの花粉は糸を引いて粘る
メマツヨイグサの粘る花粉を舐めるホソヒラタアブ♂

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


トラマルハナバチ♀@メマツヨイグサ訪花採餌

2018/10/28

ノウゼンカズラを訪花するキイロスズメバチ♀の羽ばたき【HD動画&ハイスピード動画】



2018年7月下旬


▼前回の記事
ノウゼンカズラを訪花するモンスズメバチ♀の羽ばたき【HD動画&ハイスピード動画】

駐車場の隅に立つヒノキの高木に蔓植物ノウゼンカズラが巻き付き、満開の花が咲いていました。
そこへキイロスズメバチVespa simillima xanthoptera)のワーカー♀も吸蜜しに来ていました。
花筒の入口から潜り込む正当訪花を繰り返すので、体の背面が黄色い花粉で汚れています。
花から花へ飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。(@1:21〜)

吸蜜後は花筒から頭を抜いた後に身繕いをすることがありました。
触角や顔を前脚で拭って化粧しています。
花から飛び去りながらホバリング中に後脚同士を擦り合わせ、花粉を落としています。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


キイロスズメバチ♀+胸背花粉@ノウゼンカズラ訪花吸蜜
キイロスズメバチ♀+胸背花粉@ノウゼンカズラ訪花吸蜜
キイロスズメバチ♀+胸背花粉@ノウゼンカズラ訪花吸蜜
キイロスズメバチ♀@ノウゼンカズラ訪花+身繕い
キイロスズメバチ♀@ノウゼンカズラ訪花+身繕い

ヤナギハナガサの花蜜を吸うツマグロヒョウモン♂



2018年8月中旬・午前7:56

民家の花壇に咲いたヤナギハナガサ(別名サンジャクバーベナ)の群落でヒョウモンチョウの仲間が訪花していました。
横目で見つつ一度素通りしそうになってからもしやと思い、引き返してカメラを向けると、ツマグロヒョウモン♂(Argyreus hyperbius)でした。
翅を開閉しながら吸蜜しています。

花から飛び去っても、しばらくするとまた同じ群落に舞い戻っていました。


▼関連記事(ちょうど1年前に同じ庭で♀を撮影)
ヤナギハナガサの花蜜を吸うツマグロヒョウモン♀


ツマグロヒョウモン♂@三尺バーベナ訪花吸蜜
ツマグロヒョウモン♂:翅裏@三尺バーベナ訪花吸蜜

2018/10/25

訪花中のキアゲハを襲うトモンハナバチ♂【ハイスピード動画】



2018年7月下旬

農道沿いでムラサキツメクサに訪花するキアゲハを240-fpsのハイスピード動画で記録していたら、とても興味深いシーンがたまたま撮れていました。

キアゲハPapilio machaon hippocrates)が花から飛び立つまで長撮りしていると、途中から1匹のトモンハナバチ♂(Anthidium septemspinosum)が登場しました。
初めはニアミスしても互いに無関心でムラサキツメクサ(=アカツメクサ)から吸蜜し、トモンハナバチ♂は花から花へ飛び回っています。
トモンハナバチ♂がキアゲハの下をくぐって飛ぶこともありました。(@0:33〜)

やがて驚いたことに、トモンハナバチ♂がキアゲハの背後から狙いを定めてコツンと突撃しました。(@1:43)
不意に追突されたキアゲハは驚いて前方に飛び去りました。
それをトモンハナバチ♂は少し追尾してから戻って来ました。
トモンハナバチは狩蜂ではなくハナバチの仲間ですから、この攻撃性は意外でした。
これは探雌飛翔のパトロールをしていたトモンハナバチ♂が交尾相手の♀と間違えてキアゲハに誤認求愛したのでしょうか?

▼関連記事
訪花中のクマバチ♂を襲うトモンハナバチ♂【ハイスピード動画】

それなら初めにキアゲハを見つけた途端に飛びつこうとするはずです。
初めは見逃していた(無視していた)のに、しばらく経ってから急に交尾を挑むのは謎です。
確かにキアゲハの翅には黄色と黒の斑紋があり、トモンハナバチの配色と似ていなくもないですが、いくら何でもサイズや形が違い過ぎるでしょう。

同じ花に長時間居座って吸蜜していたキアゲハに対して、「いい加減、もうそろそろ縄張りから出ていけよ!」と攻撃的な占有行動をしたのではないか?という気がします。
トモンハナバチ♂には蜜源植物が咲いている一帯を縄張りとして、交尾相手の♀が飛来するのを待ち伏せする習性がありそうです。
だとすれば他種の昆虫と言えども、縄張り内の餌資源(花蜜や花粉)をあまり奪われないように追い払おうとしても不思議ではありません。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。

(登場したトモンハナバチが1匹ではなく複数個体だった可能性は?)

トモンハナバチは蜂類にしては珍しく、♂の体長が♀よりも大きい性的二型です。
これは♀を巡って♂同士で激しい闘争行動が繰り広げられることを示唆しているのですが、私は未だ見たことがありません。

2018/10/22

クジャクアスター(菊)の花蜜を吸うモンシロチョウ



2016年10月中旬

民家の庭に咲いた見慣れない菊の花にモンシロチョウPieris rapae)が訪花していました。
翅をしっかり閉じて吸蜜しています。
ベニシジミやハナアブ、セイヨウミツバチ♀も訪花していました。

おそらく園芸種だと思うのですが、赤紫色の小さな花が多数付いていて葉が細長い。
全体の高さ(草丈)は約1m。
ガーデニング関連の掲示板で問い合わせたところ、クジャクアスター(別名クジャクソウ)だろうとご教示頂きました。


モンシロチョウ@クジャクアスター訪花吸蜜

2018/10/21

訪花中のクマバチ♂を襲うトモンハナバチ♂【ハイスピード動画】



2018年7月下旬

民家の庭に咲いたセイヨウニンジンボクの灌木でキムネクマバチ♂(Xylocopa appendiculata circumvolans)が吸蜜に来てしていました。
前回撮り忘れた240-fpsのハイスピード動画で訪花シーンを撮ってみました。(前回とは撮影地点が違います。)

▼前回の記事
セイヨウニンジンボクの花蜜を吸うクマバチ♀の群れ

花から花へ飛び立つ瞬間を狙ってクマバチ♂の羽ばたきに集中していたら、小型のトモンハナバチ♂(Anthidium septemspinosum)も素早く飛び回っていたことに現場では気づきませんでした。
スーパースローで見直すと、とても興味深い瞬間的な行動が記録されていました。

セイヨウニンジンボクの花で吸蜜中のクマバチ♂の背後からトモンハナバチ♂が飛来しました。
トモンハナバチ♂はホバリング(停空飛翔)して狙いを定めると脚を前方に伸ばして相手に掴みかかりました。
一瞬早くクマバチ♂が花から飛び立ち、間一髪で攻撃?を交わしました。
空中でホバリングしながらクマバチ♂とトモンハナバチ♂は睨み合いました。
2匹はすぐに別れたのですが、迫力たっぷりの一瞬の空中戦でした。
似ても似つかないのに(大きさも色も明らかに別種)、そそっかしいトモンハナバチ♂がクマバチ♂を交尾相手(トモンハナバチ♀)と誤認したのかもしれません。
探雌飛翔中のトモンハナバチ♂は、とりあえず蜂らしい物なら何でも飛びついてみる作戦なのでしょう。

▼関連記事(5年前の撮影)
トラマルハナバチ♀とトモンハナバチ♂のニアミス【ハイスピード動画】

Take2の映像でも、奥の花に移動したクマバチ♂の背後から再びトモンハナバチ♂が急襲していました。
この出来事に全く気づかずに撮影を止めてしまったのが残念です。

おそらく誤認求愛だろうと考えていたら、特定の蜜源植物の周囲に縄張りを張って守ろうとする(クマバチ♂などのライバルを追い払う)占有行動の可能性も出てきました。
実は同じ日に別な場所で観察したのですが、訪花中のキアゲハに対してもトモンハナバチ♂が背後から飛びかかって追い払っていました。
▼関連記事
訪花中のキアゲハを襲うトモンハナバチ♂【ハイスピード動画】
さすがに大型の蝶に対してトモンハナバチ♂が誤認求愛するとは考えにくいので、占有行動の習性もありそうです。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


【追記】
アメリカの公共放送局PBSが近縁種Wool Carder beeを扱った動物番組を公開しました。
見事なスーパースロー映像を駆使していて、見応えがあります。
雄蜂♂が蜜源植物の群落で縄張りを張り、同種の♂や他種のハナバチ(マルハナバチなど)を激しく追い払うと紹介されていました。
つまり、縄張り防衛の占有行動という解釈でした。
闘争の際には腹端の刺を使うそうです。
同種の♀が訪花に来ると交尾を挑むのです。

2018/10/19

ノウゼンカズラを訪花するモンスズメバチ♀の羽ばたき【HD動画&ハイスピード動画】



2018年7月下旬

駐車場の隅に立つヒノキの高木に巻き付いた蔓植物ノウゼンカズラの花が満開に咲いていました。
そこへ飛来したモンスズメバチVespa crabro)のワーカー♀が正当訪花を繰り返しています。
まずは花から飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画で撮ってみました。

飛来した蜂が風で揺れる花に着地するのに少し苦労しています。
花弁から歩いて花の中央に潜り込み(正当訪花)、吸蜜します。
胸背が黄色い花粉で汚れている個体でした。
ノウゼンカズラに正当訪花すると雄しべの葯が胸背に当たって花粉が擦り付けられる仕組みになっているのでしょう。
次の花に潜り込むとこの花粉が雌しべに擦り付けられ、他家受粉が成立するのです。
これで積年の謎が解けました。
以前観察したコガタスズメバチ♀の中に胸背が黄色く汚れている個体が居て、何の花粉か分からなかったのです。

▼関連記事
花粉で汚れたコガタスズメバチ♀の帰巣
葉で休息中のモンスズメバチ♀がノウゼンカズラの花から飛び立つキイロスズメバチ♀とニアミスしました(@1:37〜1:48)。
花から飛び立って上昇中にうっかり葉にぶつかり、バランスを崩して墜落する瞬間が捉えられていました。(@2:10〜2:20)

最後は通常のHD動画による撮影です(@2:20〜)。




▼関連記事(3年前の撮影)
ノウゼンカズラの花で獲物を探すコガタスズメバチ♀

モンスズメバチ♀@ノウゼンカズラ訪花吸蜜

ノウゼンカズラ花
ノウゼンカズラ花・全景@ヒノキ幹
ノウゼンカズラ花・全景@ヒノキ樹冠

2018/10/18

ネムノキの花で採餌するクマバチの群れ



2018年7月下旬

川沿いに立つネムノキの大木でピンクの花が満開に咲いていました。
そこへ多数のキムネクマバチXylocopa appendiculata circumvolans)が飛び回り、訪花していました。



残念ながらこの日は望遠レンズを持ってきていませんでした。
映像では遠くてクマバチの性別は不明ですけど、別に取った高画質の写真を拡大してみると顔色が見れた個体は黒かったので♀でした。
後脚の花粉籠の状態も分かりません。
クマバチ以外にも小型の蜂も飛び交っていますね。(蜂じゃないかも?)

翌日は台風が通過し、ようやく晴れた翌々日に望遠レンズを持って再訪したときにはネムノキの花は盛りを過ぎてしまい、クマバチが全く来なくなってしまいました。
別の場所に生えたネムノキの花をあちこち見て回っても、訪花昆虫の姿はありませんでした。
来年はこのネムノキ大木の近くまで行って、開花の時期から注意して観察してみます。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


2018/10/12

ムラサキツメクサに訪花するキアゲハの羽ばたき【HD動画&ハイスピード動画】



2018年7月下旬

用水路と田んぼに挟まれた農道に咲いたムラサキツメクサ(=アカツメクサ)の群落でキアゲハPapilio machaon hippocrates)が訪花していました。
意外にもこの組み合わせは初見です。
半開きの翅を小刻みに羽ばたかせながら吸蜜しています。
強い風に吹かれてムラサキツメクサの茎が大きくしなっても必死でしがみついています。

多数の個体が訪花していたのに、互いに出会っても求愛飛翔などは一度も見れませんでした。
たまに翅色の濃い個体が居たのは性差なのかな?と思い、帰宅後に保育社『標準原色図鑑全集1:蝶・蛾』でキアゲハを調べると、

春型では♂♀ほとんど差はないが、夏型では♀のはねの地色は汚黄色(♂は鮮黄色)で、強く黒いりん粉がひろがる。(p16より引用)

花から飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画でも撮ってみました。
飛び立つと強風に煽られながらも力強く羽ばたいています。

複数個体を撮影。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


キアゲハ@ムラサキツメクサ訪花吸蜜
キアゲハ@ムラサキツメクサ訪花吸蜜
キアゲハ@ムラサキツメクサ訪花吸蜜
キアゲハ@ムラサキツメクサ訪花吸蜜

2018/10/11

アカメガシワ雌株の花蜜を吸いに集まるクマバチ♀



2018年7月下旬

街中の庭に植栽された高木に見慣れない不思議な花が咲いていて、多数のキムネクマバチ♀(Xylocopa appendiculata circumvolans)が訪花して賑やかに飛び回っていました。
どの個体を撮るべきか、目移りしてしまいます。
この日は望遠レンズを持ってきていなかったのが悔やまれます。

帰ってから樹種を調べると、どうやらアカメガシワのようです。
赤い葉柄が目を引きました。
花がほとんど散りかけの状態だと後に分かったのですが、そのせいで名前を調べるのに苦労しました。

訪花するクマバチ♀のどの個体を見ても後脚の花粉籠は空荷でした。
アカメガシワは雌雄異株で花弁が無いとのこと。
この木は雌株なので、花粉を出さない雌花しか咲きません。

クマバチ♀以外にも黒い小型の蜂が高速で飛び交っていたのですが、動きがあまりにも速過ぎて撮影中の私は気づきませんでした。
それでも撮れた動画をスロー再生すると、オオハキリバチ♂かもしれません。

おそらく花蜜が目当てというよりも、交尾相手を待ち伏せして探雌飛翔していたのでしょう。
来季はアカメガシワ雌花の咲き初めから定点観察して、訪花昆虫をしっかり観察するつもりです。
(秋になると実がなったので、どこか近くに雄株の木がありそうです。)

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


クマバチ♀@アカメガシワ訪花吸蜜
クマバチ♀@アカメガシワ訪花吸蜜
クマバチ♀@アカメガシワ訪花吸蜜
クマバチ♀@アカメガシワ訪花吸蜜
クマバチ♀@アカメガシワ訪花吸蜜

アカメガシワ
アカメガシワ
アカメガシワ雌花
アカメガシワ葉
アカメガシワ葉
アカメガシワ葉
アカメガシワ幹

2018/10/10

オオアワダチソウの花蜜を吸うカタグロチビドロバチ



2018年7月中旬

山麓の畑の隅に咲いたオオアワダチソウの群落でおそらくカタグロチビドロバチStenodynerus chinensis)と思われる小型の狩蜂が訪花していました。
性別は不明です(見分け方が分かりません)。
ちょっと吸蜜するとすぐに飛び去ってしまいました。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


2018/10/09

ツルマサキの花蜜を吸うエントツドロバチ♀



2018年7月下旬

街中の神社の境内で神木(樹種不明:杉ではない針葉樹)に常緑の蔓植物ツルマサキが絡みついて、ホストの幹よりも太く育っていました。
巻きつかれたホストの木は横枝を過度に剪定されたこともあり枯死してしまい、今や全体がツルマサキに覆われるように乗っ取られてしまいました。(ツルマサキに絞め殺された後で邪魔な枝を切り落としたのかも)

そのツルマサキに地味な花が咲くと、エントツドロバチ♀(別名オオカバフスジドロバチ;Orancistrocerus drewseni)が訪花・吸蜜していました。

他の狩蜂も訪花していたのですが、動きが素早くて撮り損ねてしまいました。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


エントツドロバチ♀@ツルマサキ訪花吸蜜

ツルマサキ花
ツルマサキ花
ツルマサキ花@蔓根元

2018/10/05

ヒヨドリバナを訪花するカラスアゲハ♀の羽ばたき【HD動画&ハイスピード動画】



2018年7月中旬

里山を下山している夕方に、山道の横の斜面に咲いたヒヨドリバナの群落でカラスアゲハ♀(Papilio dehaanii dehaanii)が訪花していました。
半開きの翅を激しく羽ばたかせながら吸蜜しています。

訪花シーンからの飛び立ちを240-fpsのハイスピード動画で撮ってみました。(@0:41〜)
薄暗い夕方なので、画質が粗くなってしまいます。
吸蜜中は前翅だけでアイドリングのように羽ばたき、後翅は動かしていないことがよくわかります。。
翅表にビロード状の性斑が見えないので、おそらく♀ですね。(アングルがいまいちで自信がありません)

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


カラスアゲハ♀@ヒヨドリバナ訪花吸蜜

2018/10/04

セイヨウニンジンボクの花蜜を吸うクマバチ♀の群れ



2018年7月中旬

民家の軒下に植栽された庭木に紫色の見慣れない花が咲いていました。
多数のキムネクマバチ♀(Xylocopa appendiculata circumvolans)が訪花しています。
どの個体も後脚の花粉籠は空荷なので、花粉よりも花蜜が目当てなのでしょう。


クマバチ♀@セイヨウニンジンボク訪花吸蜜
クマバチ♀@セイヨウニンジンボク訪花吸蜜
クマバチ♀@セイヨウニンジンボク訪花吸蜜
クマバチ♀@セイヨウニンジンボク訪花吸蜜

風が強く吹く日で枝が激しく揺れ、撮影には最悪の条件です。
クマバチ以外にも狩蜂が訪花していたのに、風のせいか落ち着き無く飛び回り、撮り損ねて悔しい思いをしました。



【追記】
翌年も無風快晴の日に同じ場所で撮影した結果、クマバチ♀は穿孔盗蜜していることが判明しました。
▼関連記事セイヨウニンジンボクの花で穿孔盗蜜するクマバチ♀【HD動画&ハイスピード動画】
初めての観察時にクマバチ♀の盗蜜に気づかなかったのは、風揺れのせいだけでなく、花盛りで多数の花が花序に密生していて蜂の口元がよく見えなかったからでしょう。
クマバチ♀の採餌戦略(正当訪花と穿孔盗蜜)に個体差がある可能性も考えられます。



さて、この樹種は何でしょう?
小枝に小さな花が輪状に咲いていて、蕾は白です。
なんとなくシソ科のハーブの花と似ている気がします。
樹高は民家の2階に届くぐらいで、約3.5m。
外来植物(園芸種)だと思うのですが、全く見知らぬ花なので調べてみました。
「紫色の花 庭木 7月 掌状複葉 全縁」と目に付いた特徴を全て入れて画像検索すると、セイヨウニンジンボクとあっさり判明しました。
良い時代になったものです。
予想通りシソ科でしたが、「シソ科の樹木」があるとは知りませんでした。


※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。
風揺れが激しい映像なので、いつものような手ブレ補正はしませんでした


セイヨウニンジンボク花
セイヨウニンジンボク花
セイヨウニンジンボク花・全景

2018/10/03

花が咲いたツタの群落で獲物を探索するキイロスズメバチ♀



2018年7月中旬

ブロック塀を覆い尽くしたツタ(蔦)の群落で訪花昆虫を目当てにキイロスズメバチVespa simillima xanthoptera)のワーカー♀が飛び回っていました。
このキイロスズメバチ♀はツタの花蜜が目当てではなく、ゆっくりホバリングして獲物を探しているようです。

▼関連記事
ツタの花蜜を吸うキイロスズメバチ♀
狩りの瞬間には立ち会えませんでした。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。


2018/10/02

吸蜜のためヤブガラシを訪花するクロアナバチの羽ばたき【HD動画&ハイスピード動画】



2018年7月上旬

民家の軒下に猫の額ほどの庭があり、ヤブガラシの群落が蔓延っていました。
そこでクロアナバチSphex argentatus fumosus)と思しき黒い狩蜂が訪花していました。
少なくとも2匹が飛び回っていました。
採集、採寸が出来ていないのですが、体長以外でコクロアナバチと見分けるポイントはあるのでしょうか?
微妙な差異ですが、顔面の毛がコクロアナバチは「銀黄色」でクロアナバチは「灰白色(銀白色)」らしいです。
今回の蜂の顔は白っぽいのでクロアナバチだと思います。


▼関連記事(5年前の撮影。実はクロアナバチかも)
コクロアナバチがヤブガラシに訪花吸蜜

それから性別も不明です。
多くの蜂では顔色が性的二型で、顔に白い毛が密生している方が雄蜂♂と相場が決まっています。

ところが、クロアナバチは♀の顔も白っぽいのです。
クロアナバチの性別判定法が図鑑を調べても載っていないので、知りたいところです。
「素人が図鑑を買って読んでも普通種さえ見分けられるようにならずフラストレーションが溜まる」のは「図鑑」として問題でしょう。
身近な普通種こそ、きちんと分かりやすい文章で記述しておいて欲しいものです。
もし雌雄の区別が困難なら、そのように書いておいてもらえると助かります。
この2種は♀の営巣習性が明らかに異なるので、そういう現場なら私にも見分けられます。

余談ですけど、蚊もヤブガラシに訪花していたのが意外でした。(@0:42〜1:02)
吸蜜シーンだとしたら嬉しいのですが、オレンジ色の花ではなく蕾で翅を休めていただけかもしれません。
蚊の背側がしっかり撮れる前に逃げられてしまい、私には種類が見分けられません。

後半は、クロアナバチがヤブガラシの花から飛び立つ瞬間を狙って240-fpsのハイスピード動画で撮ってみました。(@1:05〜)
飛び立つと空中でホバリング(停空飛翔)を行ない、方向転換を披露してくれました。

最後に興味深いニアミスがありました。(@1:47〜)
ヤブガラシの蔓にヤブキリ♂(Tettigonia orientalis)が止まっていました。
クロアナバチ♀はクサキリやツユムシなどを狩ることが知られています。
狩りの決定的瞬間が撮れるのではないかと期待して見守ったのですが、クロアナバチは獲物の存在に気づかずに飛び去りました。
映像に登場するクロアナバチは♂なのかな?(性別判定法を知りたいところです)
天敵である狩蜂の羽音を聞いたら慌てて逃げ出しても良さそうなのに、このヤブキリ♂は全く動じなかったことも不思議です。
襲われるまでは保護色でひたすら隠れる作戦なのかな?
このヤブキリは有翅なので成虫です。
産卵管が無いので♂でしょう。

※ 動画編集時に自動色調補正を施しています。




【追記】
余談ですが、塚谷裕一『カラー版 - スキマの植物の世界』という中公新書を読んでいてたら、ヤブガラシについて驚愕の事実を知りました。
関東より東に生えているヤブガラシは三倍体で果実が付かない。中部地方以西には、黒い果実を付ける二倍体が混生している。 p2より引用)

関東以北で見かける個体はすべて三倍体。中部以西は二倍体が混ざる。意外なことにこの事実は、2003年に私たちが論文を発表して指摘するまで、全く気付かれていなかった。(中略)三倍体に比べ二倍体は葉の厚みが少なく、花序も華奢。三倍体は葉が必ず5枚の小葉を1セットとするが、二倍体はしばしば新芽の先などで3枚1セットの葉を付ける。 (p114-115より引用)

確かに言われてみれば、ここ東北地方でヤブガラシの実を見たことがありません。
クロアナバチ:背側面@ヤブガラシ訪花吸蜜
クロアナバチ:顔@ヤブガラシ訪花吸蜜

ヤブキリ♂:背面@ヤブガラシ蔓
ヤブキリ♂:側面@ヤブガラシ蔓

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